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原子力発電のメリット・デメリット

こんにちは、政治解説するぞー(@polikaisetsu_suruzo)です。
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今回は、一日のニュースを深堀りして解説していきたいと思います。
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菅義偉首相は、10月26日に始まった臨時国会の所信表明演説で「2050年までに温暖化ガス排出実質ゼロ」を掲げ、産業の省エネ化や再生可能エネルギーの更なる活用を目指すことを明言しました。

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上図は、2018年のエネルギー基本計画です。2030年までに火力発電の比率を下げる一方で、再生可能エネルギーや原子力発電の比率を上げることにより、温暖化ガスの削減をねらいます。

今回はそのなかでも「原子力発電」に着目し、原子力発電のメリット・デメリットについて説明し、今後の原子力をどうすべきか考えてもらいたいと思います!


原子力発電のしくみ

まず、ざっと原子力発電がどのように発電しているかを解説します。

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火力発電は石炭や石油・天然ガスを燃焼し、水を蒸発させることでタービンを回し発電します。

一方で、原子力発電では核燃料であるウランを核分裂させることで熱エネルギーを発生させ、水を蒸発させてタービンを回します。

ウランは核分裂させると非常に強力なエネルギーを持っています。

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ウラン235は1グラムで石炭3トン、石油2000リットル分のエネルギーを持っており、上図のように発電にかかる燃料は火力発電よりも非常に少ないのです。一方で、強力なエネルギーかつ核分裂時に発生する放射線は環境に非常に大きな悪影響を与えるため、徹底的な管理が必要になります。

引用元
電気事業連合会
https://www.fepc.or.jp/enterprise/hatsuden/nuclear/
https://www.fepc.or.jp/enterprise/hatsuden/nuclear/energy/index.html



原子力発電のメリット

では、原子力発電のメリットを見ていきましょう。

まず挙げられるメリットとしては、「核燃料のウランが安定的に供給できること」です。
日本はウランをオーストラリアやカナダなどから輸入しています。石油の輸入を政情が不安定になりやすい中東地域に集中しているのに対し、ウランはさまざまな国から輸入することができるため、ウランを安定確保することができるのです。原料の安定供給という面では、石炭も同じようなことが言えます。

また、原子力発電は「発電においてCO₂を排出しないこと」もメリットとして挙げられます。

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火力発電では石炭や石油・天然ガスを燃焼することにより多くのCO₂を排出することで、地球温暖化や気候変動を引き起こす原因になります。一方で、原子力はウラン核分裂時にCO₂が発生することがないため、”地球温暖化防止という観点では” クリーンなエネルギーということができます。



最後に挙げられるメリットとしては、「経済や雇用に好影響をもたらすことができること」です。
原発1基を建設するには、約4400億円の建設費がかかると試算されており、建設における経済効果が見込まれます。また、建設時だけでなく原発稼働時においても人員が必要になるため、雇用が生まれます。さらに、原発立地付近に寝泊まりする人が増えることで地元経済も潤うわけです。
原発を建設・運用することにより雇用・経済が生み出されるため、再稼働を求める企業や自治体もあり、じっさい経済産業省は原発の再稼働に意欲を示していました。現在は明言は避けていますが、政府はここ10年は再稼働も視野に入れています。

引用元
中国電力
https://www.energia.co.jp/atom/fuel.html
電気事業連合会
https://www.fepc.or.jp/nuclear/state/riyuu/co2/index.html


原子力発電のデメリット

では、原子力発電所のデメリットは何か見ていきましょう。

第一に挙げられることは、「事故時における影響が非常に甚大である」ことです。
2011年に発生した福島第一原発事故付近では未だ多くの地域が「帰還困難区域」に指定され、立ち入ることができません。また、福島第一原発の廃炉は最長で40年かかるといわれており、いまだ高放射線の核燃料は取り出せず、廃炉作業において発生した汚染水の処理についても決まっていないのが現実です。(現在、海洋放出を検討していますが、政府での決定は未だできていません。記事はこちら

また、「核廃棄物の処理場が決まっていない」ことも問題となっています。
原子力発電で使われた核燃料は核廃棄物として扱われ、地下深くに処分する地層処分が一般的です。しかし、現在の日本では核廃棄物の処分場が決まっていないのが現状です。廃棄する場所がないため、原発政策は「トイレのないマンション」とも言われているほどです。
最近では、核廃棄物の処分場の調査に応募する北海道の自治体もあり、少しずつ処分場選定に動きが見られています。

実は、核の「トイレのないマンション」問題は海外でも発生しており、苦戦しているのが現状です。

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引用・参考元
NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200220/k10012291951000.html
福島民友新聞社
https://www.minyu-net.com/news/sinsai/saihen.php
原子力発電環境整備機構
https://www.numo.or.jp/q_and_a/faq/faq100009.html
https://www.numo.or.jp/q_and_a/faq/faq100072.html


まとめ

さて、ここまで原発政策のメリット・デメリットについて見てきましたが、簡単にまとめると以下のようになります。

・原子力政策のメリット
①資源の安定供給
②火力発電に比べCO₂排出量が少ない
③経済や雇用に好影響
 →原発建設で大きな経済効果、原発稼働で雇用発生
 →経済産業省は原発推進

・原子力政策のデメリット
①核廃棄物の処理が未だに決まっていない
②事故の影響が甚大(地球環境・人体に長期間の影響)

原発は、温暖化対策としてはクリーンですが、一度事故を起こすと何十年、下手をすれば100年以上放射線による環境破壊を招き、甚大な影響を与えることも忘れてはなりません。

電気は私たちにとって必要不可欠なものです。だからこそ、電気がどのように作られているのかもっと知ったうえで、今後どうすべきか議論しなければならないと思います。


原子力政策についてもっと知りたい方は、以下の本を読んでみることをおススメします!これまでの原子力政策の変遷と福島第一原発事故について詳細に書かれていますので、ぜひとも読んでみてください!!


さいごに

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