「新内閣に望む(ver.1.0)」の各項目のご説明Ⅰ-2「被災地・過疎地に展開可能な医療コンテナ・ポッドの積極的展開」
令和5年3月に内閣官房国土強靱化推進室が示した「医療コンテナの活用に関する手引き」では、医療コンテナについて以下のような特徴を挙げています。
<医療資機材をコンテナにあらかじめ搭載し、モジュール化している医療コンテナは、現場での建設や機器の設置、接続等の工程を省略することができることから、医療機能を素早く立ち上げ、展開することが可能であり、コンテナ内で対応できる診療機能として、診察や検査、創処置、小外科手術等が考えられます。
また、コンテナは、表1-2に示すように、プレハブやテントと比較しても気密性、清浄性など多くの利点を有し、隔離性にも優れています。そのため、院内感染予防を図る上でも有効であるとの考えから、今般の新型コロナ対応目的で、複数の病院で発熱外来やPCR検査室目的で導入されています。
さらには、給水・電源装置等の他、医療機器や検査機器を搭載することにより、平時はもとより、災害時においては、ダメージを受けた医療機関におけるさまざまな医療機能の補完や避難所の巡回診療の支援等に活用することが可能です。 >
特に地方の急激な人口減少に伴い、地方医療機能の集約化も検討される中、国民の安全・安心を医療面で確保するためには、災害時には被災地に迅速に展開することが可能な医療コンテナを国内に更に増やしていくべきと考えます。
また、情報通信技術も活用しながら医療コンテナを巡回診療や検診に活用することで、平時には特に地方の住民の受診機会を確保し、医療コンテナの稼働率を確保していくことが望ましいと考えます。
また、近年、医療機器のさらなる小型化・集約化により、建物の中に収まり、一定程度のプライバシーも確保しながら遠隔診療を受診できる、オンライン診療ブースや医療ポッドのような機器も開発が進んでいます。こうした機能を持つ機材装置を指定避難所等に積極的に展開していくことも検討すべきと考えます。