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日産アートアワード 鑑賞メモ
日産アートアワードを見に来た。最終日の前日、4連休だったかと思う。なんと、入場のための行列ができていた。聞くと、入場のための連絡先登録(LINE)と体温チェックに時間がかかっているということ。
家族連れとアートアワード目的の客が交差する感じ。
テントに囲われた中は、庭園と呼びたくなるような雰囲気、芝生と木の色、そこに日産の車が展示されている。
ギャラリーに入る。
グランプリ受賞式をライブで見ていた。
大きな消波ブロックが中央にあり、その対角線上にモニターらしきものがある。片側は、今では珍しいブラウン管方式のモニターであり、そこに映し出されているのは、作者だろうか、男が服を着たまま、海に入っている。色の無い映像は、それが目に見えているものなのか、記憶なのかを曖昧にしているような感じがした。反対側のモニターパネルには、砂浜のような底が見える浅瀬が真上の視点から映し出されている。ライティングされたテトラポッドの光が、モニターに写り込む。
審査員のコメントは、「個人的な体験を汎化した点が評価された」だったと記憶している。
展示された三つのモノ、モニターの中で流れる時間と、そこに反射するテトラポッドからの光、それぞれがお互いに干渉するかのような配置、異国の地にある疎外感の表現だと思う。
展示そのものは、こじんまりとした感じ。5人の作家のスペースが、それぞれ別の世界観が感じられた。シンプルな分、こうした体験ができたのだと思う。
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