ネガティブを楽しく遊ぶ
ネガティブな人は想像力が豊か。
そんな話を聞いて、ひどく納得した。
ああ、だから芸術家や作家なんかはネガティブな人が多いんだなと。
想像力がなければ、見えもしない幽霊は怖いはずもなく、
言葉の裏側を読み取ろうとすることもなく、笑顔は笑顔以外には見えない。
だからといって、ネガティブに働いた想像力をすぐに消すことも、いきなりポジティブに持っていくことも難しい。
でもどうせネガティブになるのなら、存分に変な方に働かせるのはどうだろう。
ああ、大事な仕事、失敗したらどうしよう。
とんでもないヘマをして、みんなから使えない奴だと思われて、部署をたらい回しにされて、窓際に追いやられて、やがてクビになって。
貯金切り崩して生活してたのになんやかんや詐欺に遭って全財産すらなくなって、一人寂しく孤独に……
もう不安で死にそうだ。
こんな不安になるなんてダメだ……ダメすぎる……もはや天才だ……
なんて天才なんだ。
もうこれは拍手喝采の中レッドカーペッドを歩いて、
無駄にだだっ広い壇上で黄金に輝くトロフィーを手にスピーチをしなければ。
みんなの歓声に、自分の偉業に感極まりながら、どこかのレトリィバァさんのように……
なんて。
馬鹿でも阿呆でも、遊んだもん勝ち。
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