UTMF2019精進湖エイド ケアブース
Polar Bear Trainer'sTeamとして初回からケアブース担当してますUTMF
2019年は2018年と同じ精進湖民宿村エイド(78km地点)担当しました。
このエイドでの活動報告と共に見えてきた選手の様子を共有することにします。今後荒天のレースで走る際には参考になりますように。
ドロップバッグを受け取れるということもあり、夜中に到着して仮眠して次に進む選手が多いエイドです。今年の制限時間は10:00(スタートから22時間)あと半分ガンバローというポイントです。例年ならば。。
白くま隊はスタート会場にて『ニューハレテーピング』トレーナーとしての活動もあるため26日金早朝から移動してこどもの国入り スタート前のEXPOブースにてテーピングサービス実施します。雨という事もあり選手の動きはいまいち関係者の挨拶周りが多い印象でした。
天気予報よりも雨気味なスタート前でしたが、夜は気温一桁 土曜の夜は氷点下予報でした。これ山の上はそうとうヤバいなということで白くま隊としては『ニトリルグローブ』プレゼントキャンペーンしました。
セルフレスキュー講座では出血対応する際に必ず必須ということで紹介しているニトリルグローブですが完全防水防風なので、しているだけで暖かい(蒸れますが)のです。通常のグローブの下にするだけで相当暖かいです。
寒いレースでは救護担当手がかじかんでしまわないように何もなくても付けています。サポートの方にもプレゼントしました。役に立ったかな。
※実際に防水機能の手袋でも染みてきて雪はムリという声もありました。ニトリル手袋下にする作戦おすすめですよ。
金曜日夕方18時ぐらいには現地入りしてましたがトップ選手はケアブース利用しないため、利用者がいたのは23時過ぎからです。それまでも着替えて仮眠という選手もいました。横たわってすぐ寝れる選手はいいのですが、ケアブースでカラダ緩めてからの方が副交感神経優位になって寝やすいので10分のケアで一度気持ちリセットするというのもおススメです。
今回の選手の様子で違うのはケアブースでカラダ整えて先に進もうという選手が少ない印象でした。ひとまず横になる。レスキューブランケット開いて寝る→畳んで持っていくの大変なのでリタイア宣言でしょうか?
話を聞くとどろどろの路面でトラブルないのに渋滞していて寒かた。きつかったとのこと。運営側に確認しても一つ手前の本栖湖でもリタイアが多いとのことでした。暗い内に再スタートはあきらめて仮眠ということでしょうか。
★この状況で休めば再スタート出来ると思いますか?
夜中の体育館にストーブは二つ(救護所とケアブース)
冷たい床にブルーシート 毛布が限りあり
朝方まで気温は一桁
外にいかないとエイドはなく暖かいもの食べられない
仮眠しようと(ただ倒れただけかも)選手は冷たい床にどんどん体温が奪われて低体温気味に移行していきます。シバリングという全身の震えが止まらない選手もいます。教科書通りに当たり前です。自分が仮眠する時に試しに床に寝てみたのですが寒くてムリでした。床に接してなければ問題ないので椅子で仮眠しました。
疲れて休んでいるつもりがどんどん身体が動かなくなるということ、今後の為に理解しておきましょう。サポートエリアは屋外でしたのでなおさら心配でした。きっとしっかり保温・加温してサポートしていたと信じましょう。
ケアブース担当の役割ではないので余計な事かもしれませんが、リタイア搬送のバスへの移動をお声掛けしました。リタイアバスは2・3時間に一本しかないが積極的に告知されてませんでした。5時のバス前には寝れずにプルプル震えてる選手が多数いて、このまま寝てても回復しないだろうし、体育館も休めるスペースもなくなる予感でした。起こしてゴメンと思いながら大きな声でアナウンスしました。安全管理上ほっておくことは出来ない場面でした。私がしなくても運営のどなたかがしてくださったことでしょうが寝ている選手が沢山の4:30には声掛けにくいですよね。選手に判断を任せないのも責任であり優しさなのです。
ケアブースでの秘策は3点あり
筋肉をほぐしていくら動きやすくしても体温が下がっては走れません。
①ケアブース利用前に必ず確認していたこと
●お着替えをしたか?
ちょっと匂いが、、泥がではなく濡れた状態で寝ていると体温がどんどん下がります。まずは着替えましょう!
●食事をしたか?
固形物は消化するのに熱が発生します。休む前に食べた方がよいです。
口うるさく確認していました。ケアブース空いているならばすぐやって欲しという声も頂きましたがこれは譲れないポイントなのです。
②保温にレスキューブランケット そこにもう一工夫
体幹部をレスキューブランケットで包んで保温しながらケアをしていくのですがその背中側にカイロを沢山貼り付けました。冷たい身体を保温しても温まらないので加温しながら対応です。大量にお湯が用意出来ればペットボトルで湯たんぽ作戦を救護対応ですることは多いのですが、お湯も貴重な為カイロとなりました。
体温を下げないということがレース中全体の大事なポイントでした。
他のエイドではケアの最中にシバリング始まったケースもあったそうです。
山でケアブースすること何てないので体温管理なんて考えないですよね。
③スキンストレッチ導入しました!!
どうしてもお待たせしてしまうので、お待ちいただく間は座って出来るセルフケアということでスキンストレッチで擦って頂きます。皮膚や筋膜の動き改善するIASTMツールです。興味深々で擦って、お!動くいいかもという声もありでした。
白くま隊でも販売してまーす。全国発送可能です(宣伝でした)
■106名の選手にブースをご利用頂きました。
休めばよくなる、ケア受ければ楽になるわけではない、寒い時期での対応です。10年以上もトレイルランニングの救護担当していた知識や経験が役にたっていれば嬉しいです。少しでも前向きな気持ちになり、背中を支えることが出来ればと毎年思っています。
きららニューハレチームに午後から合流する予定でしたが残念ながらコース短縮にて終了となりました。フィニッシュ付近に宿を取っていたのでスタッフとお疲れさん会して、翌日閉会式に行ってUTMFはおしまいです。
長い3日間 多くの選手と出会い励まし、静かに見守り応援しました。
このサポート活動はボランティアで運営しています。
白くま隊もボランティア 交通費も自腹なのでもちろん出費あり。
プロのトレーナーとして活動している専門家がボランティアするのもどうかと思いながら白くま隊でないと出来ないことも有ると思い、このお祭りに参加してます。お祭りだからお祝い持って参加している気持ちです。
このレポートも読んだ皆さんが寒い時の過ごし方が分かったり
来年以降ケアブース担当する方に届いて低体温の予防しながらケア対応出来るようになれば大会自体のサービス向上になると思っています。
こういう情報大事!と思って頂けた方はSNSでシェア いいね!
投げ銭スタイルで活動資金応援出来るようになってます。
2019年9月29日(日)トレイルランナーのためのセルフレスキュー講座
東京にて開催予定です➡終了しました。
★地方開催依頼も随時受付中です★
有料記事として1000円として設定しておきます。
お支払頂いた方は今後も開催されるセルフレスキュー講座は1000円引きとします。今後もこういった活動継続出来るようにご支援いただけますようお願いします。
コロナ時代が落ち着いたらセルフレスキュー講座開催しましょう。
オンライン開催で日本中で参加出来る形でも実施します。
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