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読書記録20 ちょっと今から人生かえてくる

『ちょっと今から人生かえてくる』作者:北川恵海さん

 かつてブラック企業に勤めボロボロになったものの、謎の男ヤマモトと出会ったことで本来の自分を取り戻した青山。そして彼の前から姿を消してしまったヤマモト――。すべての働く人が共感して泣いた感動作『ちょっと今から仕事やめてくる』で語られなかった、珠玉の裏エピソードが、いま明かされる。青山とヤマモトの、そして彼らと出会った人たちの新しい物語が、また始まる。仕事に悩み、日々に迷う人たちに勇気を与える人生応援ストーリー!!

2017年か2018年頃にも仕事がひどくつらい時がありました。そんな時に出会った作品が『ちょっと今から仕事やめてくる』でした。実際に、読んだ時にはボロボロ泣いてしまって、今回病んでから久しぶりに読んで、またボロボロ泣いてしまって…他に読んだ人の感想を読んで励まされたいと思ってネットで口コミを見ていたら知った今作。10月頃に一度読んでいたのですが、ふと読み返したくなって今日、読んでみました。

この作品で特に印象的な言葉は次の3つ。

・自分の人生を変えられるのは自分だけ。

・親は、子供がおいしくご飯食べてくれりゃ、それで幸せ。

・人生って、それほど悪いもんじゃない。

登場人物のセリフで出てくるのですが、なんだか自分が励ましてもらっているようで、心がきゅっとなった部分です。

『ちょっと今から仕事やめてくる』では主人公の青山の会社の先輩だった「五十嵐諒」の話は読んでいて辛くなる描写も多かったのですが、色々な人の内面や背景を考えられるようになりたいと思わされる話でした。今作で人間性が感じられてよかったです。なんか、生きるのが上手なのに不器用な人って多いよな…と、自分の生き方を考えさせられました。(私は別に自分を生きるのが上手な人だと思っているわけではありません!)

一つ一つの話があたたかくて、どこかで繋がっていて、元気をもらえるお話でした。登場人物それぞれが人生でかなり追い詰められた経験をもっているのが良くもあり、辛くもあり…。でも、悩んだことや辛い思いをしたことがある人は強いし優しいんですよね。普段接している人たちのそうした経験を知る機会はなかなかないので、フィクションであっても勇気づけられるというかなんというか。

自分の辛い経験がいつか、誰かを助けることになればいいなぁなんて思う毎日です。北川恵海さんの作品を読むと、人生をガラッと変えたくなる不思議な力があります。行動を起こしたくなるというか。辛い描写も多いのに、最後には前向きになれる作品でした。元気をなくしたときにまた読みたいと思います。

ありがとうございました。ぽくこ

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