Mastodonについてのメモと考察
これを書く前に、まずは「マストドンとは何か」について書いておかねばならないだろう。
マストドン (Mastodon) はミニブログサービスを提供するためのフリーソフトウェア、またはこれが提供する連合型のソーシャルネットワークサービスである。開発者はドイツのプログラマーであるオイゲン・ロホコ[3](Eugen Rochko)。「脱中央集権型」 (decentralized) のマストドンのサーバーはだれでも自由に運用する事が可能であり、利用者は通常このサーバーの一つを選んで所属するが、異なるサーバーに属する利用者間のコミュニケーションも容易である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ちなみに、引用文中にある「ミニブログ」であるが、ここの部分については正確ではない、と考えている。
「ミニブログ」と云う言い方は「短文web日記サービス」とほぼ同義で、発信が主目的である。たとえば、twitterは(現状での、主に日本での使われ方はともかく)初期からずっと発信が主のサービスである。なので、つぶやき→ツイート→ツイッターという名なのである。
マストドンの場合は、まず所属するインスタンスがあり、そのインスタンスに属性があることが特徴である。そして、その属性での交流(所属インスタンス内)や、他のインスタンスに参加している相手と交流することが主目的であり、これはいわゆる一般的なSNS(ソーシャルネットワークサービス)であり、「ミニブログ」とは言えない、となる。
それはさておき、twitterは「twitter社が運営するサービス」であり、利点もあるが欠点もある。(引用にて中央集権型と評される部分)
その欠点である部分を嫌い、有志が開発した「誰もが運営できるミニtwitter」みたいなもの、と捉えるのが一番分かり易いだろう。
個人・法人を問わず(知識とサーバがあれば)誰でも運営でき、その運営している各Mastodon(インスタンスと呼ぶ)が連合と呼ばれるインスタンス間で通信を行い合う。
ユーザとして参加するときには、twitterであればtwitterにユーザ登録するが、Mastodonの場合は好きなインスタンスに1つ登録すれば、連合機能によって通信がやりとりされ、違うインスタンスのユーザをフォローしたり、コメントやDMを送り合えたりすることが可能である(例外はあるが)。結果、ユーザーにはインスタンスの連合が一つの大きなtwitterのように見える。
なお、システマティックな部分についてはここでは触れていない。あくまでも使う側から見て「機能面だけで見たらこうですよ」という話であり、エンジニア視点では端から全く違う物である事は言うまでもない。
(2017/04/15初稿、2022/09/20改稿・公開)
【引用】
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