#野党再編について

　立憲民主党と国民民主党が合流する。両党が解党し、新党を結成する。

　前回の衆院選でバラバラになった旧民進党勢力が、3年を経て元に戻ったという印象だ。民進党の前進である民主党は、国民の高い支持を得て政権交代を実現しながら、公約を守らず国民の期待を裏切る形となり、再び自由民主党に政権を譲った。

　かつての民主党を復活させるようでは、展望は開けないことだけは確実である。今回の合流が選挙目当ての集まりなら、国民は期待を寄せることは無いだろう。憲法改正やエネルギー政策で党内を一つにまとめることは出来るのか。枝野幸男新代表の手腕が試される。

　これまで、「森友・加計問題」の財務省公文書改ざん問題や、税金の私物化と批判された「桜を見る会」などで与党の支持率が低下しても、立憲民主党や国民民主党は政権批判の受け皿になれなかった。

　与党の政策批判や閣僚のスキャンダル追及だけでなく、政策立案能力を磨いて現実的な対案を作り、存在感を国民に示してもらいたい。

　また、報道も自民党の総裁選にばかり注目するあまり、野党のメディア露出が極端に少ない気がする。国民に認識される党をまずは目指してもらいたい。

　立憲民主党にとって政権交代はまだ夢物語だと思うが、建設的な野党の存在として、政治に緊張感を生み出すことを期待する。