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コーカサスから中東へのバイク旅行 (その49)

2023/9/13

夜中断続的に雨がふっていた
しかし、朝には雨が止み、相変わらずの曇り空だが出発することにする
パッキングしていると、ポーランド人カップルがリュックを背負ってトレッキングに行くらしい
一緒に行くかと誘われたが、自分は出発すると断る
別れ際にあなたたちの車を写真に撮らせてくれと頼んで別れた
デザインが良いんだよね、ロシアの乗り物って

テントを乾かすのに、時間がかかって10:30出発
今日の目標は、ギュムリの近くまでで、約200km
もう用は無いエレバンを華麗にスルーして、トルコとの国境沿いに走ろうかと思ったら、道が悪すぎて普通に幹線道路を走ることにした
ハイウェイ17号を西に進む

エチミアジンの西を走っていたら、野菜市場を発見して立ち寄ってみる
特に食堂とかもなく、野菜を売ってるだけだったので、1周して立ち去る
走りだしてすぐ見覚えのある建造物が右手に見える
極太の大きな煙突が4本
あれってあれだよね?いわゆるニュークリアジェネレーターってやつだよね?
首都のこんなに近くに立てていいのかな?
しかも、西側だし事故とかあったらどうするんだろう?
震災の有った日本人だからちょっと心配になってしまう
アルメニアは内陸国なので、冷却水とか処理した水とかどうしてるんだろう?
水資源の豊富なアルメニアだから問題ないのかな?
海が有るのならば、海に放出して、、、ゲフンゲフン
海がないなら、川に放、、、
どうやらこの問題はあまり深く考えないほうがよさそうだ

Qarakert から西に進んでトルコとの国境沿いの道を走る
アルメニア南部の高低差の激しい山岳を縫って走る道と違って、この辺は穏やかな平地だけど道路の状態も良く気分良く走れる
天気も良くなってきたがトルコ側の方から雨雲が近寄っている
何とか降る前に走り抜けたい

国境であるAkhurian 湖を通り過ぎ丁度雨に振られる前に東へ方向転換できた
すると目の前に雪をかぶった山が見える
あれ?アルメニアに来た際にこの道を通ったが、万年雪を背負った山こんなとこにあったかな?
というか、あの山はどう見ても2000メートル級の山
雪が残っているはずがない
と言う事は、ここ2 ,3日天気が悪くて、寒い気がしたのも道理で山では雪が降っていた様だ
まだ9月の中旬なんですけど?
これは走るペースを早める必要があるかもしれない

ギュムリの南、20kmのハイウェイ近くでキャンプ
雨雲から逃げきったと思っていたら甘かった
キャンプ地到着直前にパラパラと降り始め、雨の中をテント設営
しかも今回選んだキャンプ地はハズレだった
周り中にピンク色の大理石のような建材の解体したガラが山と積まれている
その空いたスペースにテントを張った
ゴミもあちこちに散乱している
雨も降っていることだし、移動する余裕はなく、諦めてそこに泊まることにする

夜中寒くて目が覚める
荷物からウルトラライトダウンとタイツを取り出して、防寒対策
下はタイツ2枚履き
目が覚めてしまったので、アルメニアコーヒーを沸かして飲む
それでようやく体があったまって一息ついた
ちなみに、アルメニアコーヒーっていうのもあまり聞かないが、まぁトルココーヒーと同じ
しかし、トルコを心底嫌っているアルメニア人にとってそれは禁句らしい
食べ物も共通するものがちらほらある
まぁ、国が近いどころか、100年前まで同じオスマントルコ帝国で一緒に暮らしていたんだから、食べるものとか同じなのも当たり前と言えば当たり前
その辺は、日本人の超絶得意とする空気を読む力で難なくスルーできるがそういう習慣のない外国人観光客がうっかり口を滑らせて国際問題にならないか心配である
多分今日もアルメニアのあちこちで小さな紛争が起こっている筈だ
それをちょっと離れたところから眺めているイラン人がチャイをシバキながら、ふふふとほくそ笑んでいるに違いない
、、、などと益体もないことを妄想しながら就寝

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