見出し画像

バルカン半島から中央アジアへの旅行 (その46)

8月23日 (その1)

昨日の夜少し考え込んだ
なぜ修理屋が来なかったのか?
もしかして自分は失敗してしまったのかもしれない
自分は92$と言う値段に反応して断りたいと言ってしまったがその値段はもしかすると落石を踏んだのだからタイヤが使い物にならないことを考えて、新しいタイヤの値段も含んだ料金だったのではないかと後になって気がついた
警官は修理屋に電話でタイヤのサイズなども伝えていたし、翻訳アプリを使った会話の中でこのタイヤがダメなら新品に交換しなければならないみたいなことを言っていたからだ
もしそうだとしたら、適正な値段だった
それを値段が高いとか、キャンセルしたいとか言い出す面倒な外国人だと思われて来なかったのではないか?
向こうの勧めに素直に従っていれば、今頃問題は解決していたのではないか?
考えるほどに解決チャンスを自分でつぶしてしまったような気になる
このまま修理屋は来ないし、ヒッチハイクでも誰も止まらない状況が続いて何日もここに足止めを食らうなんてネガティブな考えが頭をよぎる
まぁやってしまった事は仕方がない
それにタイヤは外見上はそれほど大きなダメージを受けているようには見えない
空気が抜けるのだから穴は空いているとは思うが、それが見つけられない程度の状態だ
案外、空気を入れたらそのまま走れたりするかも知れない
去年イラクでタイヤを交換してからからずっと後輪の原因不明の空気漏れは続いていて、3日に1度空気を充填している
不思議なことにパンクなどで修理してもらった直後は、どこからも空気は漏れていないが、走っているうちに少しずつ空気が甘くなる
ホイールに問題があるのか?
インドで買ったタイヤは何の問題もなかったにだが、、、

6時に起床
簡単な朝食を済ませて7時からヒッチハイク開始
すると、3台目位でミニバンが止まってくれた
車には数人の客らしき人間が乗っており、どうやら乗り合いミニバンの様だ
だよね!
今いる場所から人家は見えないが地図上では、この辺りにもそこかしこに集落が点在している
人が住んでいれば、何らかの交通手段はあって不思議ではない
うれしくなる気持ちを抑えながら、携帯を見せて、この近くのタイヤを修理できる店まで自分を運んで欲しいと伝える
運転手は優しそうなトルコ人で、乗れと言う仕草
いそいそとバンに乗り込み出発
ヒッチハイクがうまくいくか心配だったが、幸運にもすぐに乗り合いミニバンを捕まえることができて嬉しい
これで帰りも同じようなミニバンを捕まえれば、バイクのある場所まで戻ることができる

ミニバンはArtvinに向かっていた
30分ほどで街に到着
町のオトガルで降ろされるかと思っていたが、運転手はそのまま乗っているようにと言うジェスチャーで、自分をそこから1キロほど離れた修理屋まで連れて行ってくれた
降りる際に料金を支払おうとしたが、料金はいらないと言う
運転手さん、本当にありがとう😭
思いのほかすんなり街に来ることができたため時間が早すぎて店は開いていない
30分ほど時間をつぶし、店が開いたのでタイヤを修理してもらった
最初は普通にコンプレッサーの空気圧で入れようとしたのだが、タイヤのバルブが折れてしまっているようで、空気が漏れてうまくタイヤがはまらずバルブを新品に交換
コンプレッサーの空気圧でタイヤをはめようとするがダメなので前回Kandıraでパンク修理の際に使った例のタンクを使ってタイヤをはめる
このタンクのもっと小さいのがあったら、持ち歩きたい
料金は250リラ
修理の後オトガルまで車で送ってくれた
ありがたい
バイクが停めてある場所まで戻るミニバンもすぐに見つかり30分後に出発だと言う
ミニバンの運行会社の社員らしき若者にチャイをご馳走になる
テケシュラーシ

10時にバイクがある場所まで無事に戻ってくることができた
今回はミニバンの料金を支払う
80リラ
すぐにタイヤを取り付けてパッキングを済ませた
ついでに川で水浴びをして汗を流し、体が乾くのを待って12時出発、走り出す
丸々24時間ここで足止めを食ったが無事再出発することができた
いつもながら問題が解決されてスタックしていた場所から走り出したときの開放感やどこへでも行くことができる自由な感じはたまらない
景色の良い渓谷沿いの道から、標高が上がってŞavşatの周辺はアルプスの様な風光明媚な景色になる
やはり高原地帯はいい
峠付近では標高も2500m
体に当たる風も涼しく爽快だ
そこから500メートルほど、標高を下げてArdahanに到着
念のために10€両替をして昼食をとり、そこから国境を目指す
国境まであと100km
例によって国境手前でキャンプして次の日の朝、国境を越えるつもりだ

いいなと思ったら応援しよう!