バルカン半島から中央アジアへの旅行　(その72)

9月22日　(その2)

長居してしまったカフェを後にしてウラジカフカスの中心部でまずは何より両替を済ませなければ
だが、しばらく市内を走ってみても、両替屋が見当たらない
そういえば、ロシアの両替事情を調べておかなかった
ただ、誰かのブログでロシアに以前あった闇両替屋は規制されて最近ではほぼなくなってしまったということだけ知っているだけだ
街中に両替屋がないと言う事は、両替は銀行ですることになりそうだが、そういや今日は日曜日
なんてこった
クレジットカードも経済制裁の最中のロシアでは使えないし、これピンチじゃね？
て事はホテルか？
もしくは貴金属店？
そんなことを考えながら、大きい銀行の前にバイクを止めて、ATMコーナーでお金を落としている。ロシア人に声をかけて、どこかで両替できる場所を知らないか聞くと、その中の1人のおじさんがついてこいと言うのでついていくとその銀行から少し歩いた場所で、両替屋のいる場所まで案内してくれた
これまたコテコテの両替屋のおっさん2人おばさん1人
その中で1番怪しげなおっさんが両替してくれそう
いくら両替するんだと聞かれ、50€だと言うと舌打ち
でも、両替自体はしてくれるようだがレートを聞くとあまり良くない
アプリで確認すると5150ルーブルだがおっさんは4900だと言う
5000にならないかと交渉するが、粘ってもうんと言わないので立ち去ろうとするとダワイダワイと引き止められて交渉成立
こちとら伊達に長いことを放浪生活してるんじゃないのだ

無事に現金をゲットできてウラジカフカスを出発
時間はもう16時半
初ロシアのためになかなかスムーズに進まないが、こんなもんだ
予定では、今日はチェチェン共和国のグロズヌイを抜けてその先でキャンプしようと思っていたが、この時間ではとてもそこまで走れない
行けるところまで走ろう

ウラジカフカスからチェチェンに向かう幹線道路に出るロータリーで検問
停止を命じられて、パスポート、免許証、登録証を出すように言われ指示に従う
対応した警官は英語が話せて日本の免許証は無いのかと聞いてきてドキッっとするがのらりくらり答えていたらそれ以上追求せず、書類を持って建物で手続きをしろと指示された
危ない危ない
しかし、このあたりの警察や入管とか国際運転免許証は本国の免許証を合わせて持ち歩かなければならないことが周知されつつあるようだ
悪徳警官にそれを突かれたら､なかなか面倒な事になるので次回からは日本の免許証も持参するように心に留めておく
だから今回は勘弁してくらさい
検問所の建物で何やら登録手続きをして特に問題なく解放される
この先いくつもこのような検問所があるのかしら？
あまり多いと面倒だ
ロシアを走ってみて、まず感じるのは、警察官の多さ
街並み自体は、アルメニアやジョージアとあまり変わらないがウラジカフカスの街を走り回っていると至るところに警察が待機している
旧共産圏の親玉、ロシアはまごうことなき警察国家のようだ
去年、旅行したイラクほどでは無いけどね

幹線道路を西に向かう
結構飛ばす車が多い
自分はいつも通り道路の端を60km巡航
たまにクラクションや手を振って追い抜いていく車があり、ほっこり
あざーっす
ガソリンは95オクタンが58〜61で¥90ぐらい
ナズランから30km西の農地の中にあるキャンプポイントに到着
今回は勝手がまだよくわからないのでiOverlanderのキャンプスポットにした
野良キャンプはもう少し慣れてからにしておく
到着したところiOverlanderの写真と雰囲気が違う
農場の番小屋がある場所にたどり着いた
そこに2人ほど現地人がいて、その1人が愛想よくこっちに来い、ここだ！ここだと言っている
少し戸惑いながらも、その人物にこの辺でキャンプしてもいいのか尋ねると当然いいよという感じでどこでもいいと言う身振り
その人物は、見るからにチェチェン人の風貌の大きな男で名前はアプドゥン.サラーム
もちろん、チェチェン人
彼は、この農場で働いていて、今日の夜の当番らしい
体こそ大きいが、とても優しい男で、テントで寝ると。自分が言うと番屋のベッドで寝れば良いと勧めてくれ、買い物がしたいと言うと、自分の車で街まで乗せていってくれた
しかし、自分が買いたいものがお酒なので、最初に連れて行ってもらったマーケットには置いていないのでそこからさらに5分ほど離れた酒屋まで連れて行ってくれた
ビールは1.5リットルのドラフト、ビールが200ルーブル=¥310
値段はちょっと高めかな？
街を走っていて、目についたのがCFCフライドチキン屋😚
そのうち値段を確かめてみよう
この近辺は、イスラム教徒たちが多いようだ
農場に戻って、焚き火のそばでビールを飲んでいると仕事から戻ってきた他の作業人たちが来て挨拶する
言葉は通じないが、病気で優しい人たち
昼の残りのハチャプリをつまみに酒を飲んで、21時ごろ番小屋の中へ
電気が来ていないので、携帯のライトで寝る準備をしていると何やら違和感があり、部屋の角を確認すると散弾銃が置いてある
武器の類は嫌いじゃないので観察させてもらう
これさえあれば、夜中にゾンビや獣が襲ってきても大丈夫だ
ところで、タマはどこ？
21時半に就寝
番小屋の中は暖かい

本日の走行距離94km