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大好きな11人と生きる新しい季節―Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~

 11人になったLiella!の初のステージである、Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~が、8月19日から9月10日にかけて開催されました。ユニットごとのエディションがあるため、今回は全公演を終えてのまとめという形になりましたが、6公演全てに参加しての感想をお届けします。
 意外に思われるかもしれませんが、今回が人生初のツアー全通というやつです。今までは会場までの距離やら何やらで一部の公演を選ぶことが多かったのですが、3rd LoveLive! Tourで完全に火がついた(もちろんそれ以前からLiella!が大好きなんですけど)のと、全ユニットを見ようとすると必然的に全箇所に行くため、それなら全公演参加したほうがいいよね、っていう感じです。
 語る前に言ってしまいましょう。全公演参加して本当に良かった。心からそう思えたツアーでした。その辺りの想いというのは最後にでも語ります。それではいつも通り、流れに沿って振り返っていきましょう。

ステージごとの感想

1. Jump Into the New World

 9つの星を追いかける新しい2つの星。ウィーン・マルガレーテ役 結那さんと、鬼塚冬毬役 坂倉花さんが加わり11人になったLiella!からの第一声が「飛び込め!New World」なのは最高すぎるでしょう。このライブの一番最初に持ってくるしかないよな、と初めて聴いた時点で思っていました。
 5人のLiella!から応援している身としては、最初は少人数ゆえに美しく揃えた声で「歌う」グループだと思っていたのですが、9人、そして11人と迫力が増えるにつれ、「歌う」だけではなく圧倒的に「踊る」グループに化けたなと感じています。特に間奏部分のダンスは圧巻でした。暗闇でダイナミックに動く11人は、闇夜に輝く宝石のように美しく、また一段とパワーアップしたLiella!の姿に涙してしまうほど。ライブの最初からこんなにも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて、期待感の高まるステージでした。

2. スター宣言

 9人体制の際にも披露したこの楽曲は、11人体制で新たなスタートを切った今にもぴったりの1曲ですね。2人が加わったことにより歌割りやフォーメーションが変化したことに、Liella!がまた一歩未来へ進んだことを感じてグッと来ます。11人のスター達の姿は素晴らしいものです。
 1曲目の「Jump Into the New World」とは雰囲気が変わり、しっかりとダンスで魅せたところから、ある程度自由に動けるステージになったことで、キャストそれぞれが演じるメンバーらしさを見せてくれるのも良かったですね。それぞれがパフォーマンスの中にもメンバーらしい演技を取り入れている姿が目を引いて、Liella!が経験を積んで余裕が出るたびに、もっと魅力的になっていく楽曲だと感じさせてくれました。

3. Blooming Dance!Dance!

 これが観たかったんですよ…。2期生だけのステージ、ずっとずっと観たかったんです。Liella!の夢を受け取り大きくしてくれた2期生のことが本当に本当に大好きなので、昨年のライブ&ファンミーティングツアー ~Welcome to Yuigaoka!!~で1期生のステージを観る側だった4人が、4人だけのステージで立派に花を咲かせていることが嬉しくて嬉しくて…。それだけで思わず涙してしまうほどでした。
 ステージ演出もつくと分かりやすかったですが、1期生が2期生の手を取った「Welcome to 僕らのセカイ」とつながるこの楽曲。3期生を迎えて初めてとなるこの場だからこそ、2期生がスクールアイドルとして走ってきたことの楽しさを伝える立場になったことに、キャスト、そしてメンバー4人の大きな成長を感じました。2期生だけのステージ、またいつかどこかで観られたら嬉しいですね。

4. キラーキューン☆

 CDリリースの時点からライブでの披露を楽しみにしていた楽曲なのですが、いやなんですかこれ…楽しすぎるでしょう!センターステージに近い公演が2回(千葉Day1と東京Day1)あったのですが、もう夢中すぎて記憶も怪しいくらい…。間奏部分で一人ひとりポーズを決めるところとか最高すぎて。一生「キラーキューン☆」聴きながら、サビで「キュンキュン!」からの腕グルグルワイパーできる仕事に就きたいですね。
 それはさておき。ライブでのレギュレーションのことなどもあってか、Liella!の楽曲も少しずつ違う性格を見せてきたようにも感じます。これまででは難しかった、「Liella!と一緒に楽しむ」ということができるようになったのは、本当に幸せなことですね。そんな楽曲はこの後にもまだまだ控えています。

5. MIRACLE NEW STORY

 この楽曲、本当に大ッッッ好きなんですよ。曲も歌詞も好きすぎて、こんなにも楽しい楽曲なのに、いやこんなにも楽しいからか、聴いているだけで幸せすぎて涙が出るほどに。それをライブで観てみたら、ダンスまで魅せるようになった今のLiella!の強みが出ていますし、何より目の前のLiella!と気持ちを重ねて、一緒に夢見ることの喜びを強く感じていました。これほどまでにLiella!のステージの魅力を引き出す楽曲だったとは…ライブでもしっかり泣いてしまいました。
 新しいLiella!が描く「MIRACLE NEW STORY」が、本当に楽しみになるステージでした。そして「キラーキューン☆」も同様ですが、MVがないなど自由な楽曲でもあるので、いつか11人でのステージとして、また観られたらと思います。

1-6. Butterfly Wing

 ソロステージのトップバッターは、3期生としては加入したてのウィーン・マルガレーテ役 結那さんから。3rd LoveLive! Tourの頃とは違い、ブレードでメンバーカラーのエレガントパープルを出せるようになったことに、マルガレーテがLiella!に加わったのだと感じさせてくれます。
 初ステージからどんどん成長していく姿を3rd LoveLive! Tourでは見せてくれましたが、それをさらに超え、美しくも力強く、そして伸びやかなパフォーマンスになっていたように感じます。全身での動きだけでなく、指先まで繊細に表現を求め、時に不敵で魅力的な笑みを見せてくれる姿に、Liella!に力強い仲間が加わったことを実感しました。

1-7. ビギナーズRock!!

 続いては桜小路きな子役 鈴原希実さん。いや、あの、衣装かわいすぎませんか!?千葉公演Day1で出てきた瞬間に声出ましたよ。本当に。こらこらずるいぞ希実…。
 先ほどの「Blooming Dance!Dance!」と同じく、加入から見てきた2期生、そして一般公募オーディション出身でデビューから見届けてきた鈴原さんがソロでステージに立っていることに、もう感動のあまり泣いてしまって…立派になったなあ…。
 千葉公演では上手くいかなかったことに悔し涙も見せていましたが、そこから成長できるのもツアーならでは。東京公演では堂々たるパフォーマンスを笑顔で披露し、Liella!の未来を変えるきっかけになった、何にでも挑戦するきな子の素晴らしさをステージで表現してくれました。一段とたくましくなった鈴原さんの姿に、どんな頼もしい先輩になってくれるのかとワクワクしています。

1-8. ミッドナイトラプソディ

 続けて葉月恋役 青山なぎささん。1期生はこれまでに2つのソロ楽曲を持っていますが、恋らしい雰囲気を残しつつも毛色が異なるこの楽曲。Liella!で一番の実力を持っている青山さんがどう表現するのかと楽しみにしていましたが、いやー…今回も素晴らしかったです。歌声、表情、ダンス、どれをとっても恋の優雅さを取り入れつつ、ちょっとだけ「ワル」な一味違う魅力を見せてくれました。
 そして更に驚いたのは、東京公演ではトロッコ上での披露になり、さらに表現が変化していたこと。トロッコの柵まで駆使する動き、観客に囲まれていることを利用して360度へアピール…凄すぎましたね。一度のツアーで二度おいしい、青山さんだからこそできるパフォーマンスだと思います。3年生になった恋の魅力をどう見せてくれるのか、これからがますます楽しみですね。

1-9. 星屑クルージング

 4番手は唐可可役 Liyuuさん。スクールアイドルに憧れて上海から来た可可の、天真爛漫で希望に満ちた姿を描いたこれまでの2曲とは異なり、健気に夢を見て、そしてどこか切ない気持ちがこもったこの楽曲は、音源で聴いていた時点でも感情が溢れてきてしまいました。
 そんな2年生として少し大人になった可可らしさを、歌でも表情でもLiyuuさんが見事に表現してくれていて、最初は笑顔だったのが徐々に切なさを見せていくのを見て、どこか胸が締め付けられるようで。様々な感情をにじませながらも、笑顔で美しいパステルブルーの星の海を行き、最後にクマのぬいぐるみを置いてしまう姿に、本当に泣いてしまいましたよ…そんな寂しい顔で笑わないで…。

1-10. Starry Prayer

 Day1のソロステージ、ラストは平安名すみれ役 ペイトン尚未さん。この楽曲は…すみれが大好きな私としては、ショートの試聴動画で聴いた時点で覚悟が必要だと悟りましたし、CD購入後に一回聴いて、気がつけば泣いてたやつを久しぶりにやりましたね…。これをライブで受け止めろって…。
 心を打つ曲と歌詞、美しく光を放つステージ演出、大切な仲間への想いと愛を込めて全力で歌い上げるペイトンさんの姿…平安名すみれという少女の魂の美しさがそこにはありました。しかも可可のステージで置いていかれたぬいぐるみを拾う演出、それ反則…。ぬいぐるみを優しく、愛おしく抱きしめる表情で完全にやられました。ライブだからできる演出とはいえ、あまりに容赦なく感情を破壊されて泣き崩れてしまって…。本当に素晴らしい構成と演出、そしてパフォーマンスでした。

2-6. Eyeをちょうだい

 Day2のソロステージは鬼塚夏美役 絵森彩さんから。あーもう…衣装かわいすぎませんかねえ!観た瞬間叫んじまったよ。千葉公演で「公演ごとに表情が変わるかも」と話していましたが、千葉ではちょっとクールさも織り交ぜていたのが、愛知、東京とキュートさを増していったのには大興奮。特に2番の「ドッキドキで」は、愛知公演で突然爆裂にキュートにやられたので、こっちの心臓がもたなくてうめき声まで上げまして…(実話)。
 そしてかわいいのも大事なんですが、そのかわいさというのは、絵森さんの見事なパフォーマンス力があるからこそなんですよね。3rd LoveLive! Tourの「迷宮讃歌」であの青山さんと並んで立っただけあり、素晴らしい実力の持ち主だとは前々から感じていましたが、ソロステージともなると尚更でした。夏美らしい大胆な表情の使い方、全身を使った大きな動き、たまに織り交ぜるキュートさに振り切った声…どれをとっても圧巻。いや、絵森さん、ほんとすごいな…。
 そしてこれは余談ですが、東京公演で隣にいた女性の観客が、終わった後「かわいい~!」ってめっちゃ言ってまして。分かるなあ。そうなるよなあ。

2-7. 茜心

 続いては米女メイ役 薮島朱音さん。ステージでのメイというと、これまではかわいらしいという印象が強かったのですが、「茜心」はメイの強く美しい心を表した曲で、それだけにこれまでと違う姿が観られそうだと非常に楽しみにしていました。
 ここはまずステージ演出に触れたいですね。ルージュの美しい衣装に身を包んだ薮島さんを、燃え上がる炎のような光が包む様は、ステージ演出込みでひとつの作品となる素晴らしいものでした。間奏部分ではメイの魂のあまりに美しさに泣き出してしまったほど…。配信だと見える範囲に限りがあるので、こういったところで現地で参加して良かったと思わせてくれるのが良いんですよね。
 そして薮島さんのパフォーマンスも、これまでのようなかわらしいメイの雰囲気は残しつつも、その奥底に宿る情熱を表に出していて、その力強い歌声と真剣な眼差しに心震わされました。薮島さんがこれからどんなメイの姿を見せてくれるのか、更に楽しみになりましたね。

2-8. ガラスボールリジェクション

 Day2は2期生が連続し、最後の若菜四季役 大熊和奏さんへ。東京公演での檻の演出では驚かされましたが、そこからのCパートでルージュに光るステージと、「茜心」と色違いのモニター演出。東京公演Day2ではツアー中唯一のスタンド席だったので全体がよく見えていましたが、「いや、これはやってんなあ…」ってなっていました。
 大熊さんのパフォーマンス、ダンスも歌声も本当に素晴らしいですね。これまでグループとしてのパフォーマンスでも圧倒的な存在感を示してきましたが、ソロステージではさらに力強く感じられ、一人で会場全体をモノにする姿には「すごい…」と声を漏らしてばかりいました。そして表情の使い方も見事で、閉じこもっていた世界―センターステージを離れた後に見せる笑顔からは、出会いによって変わった四季の物語も感じられ、これまた思わず涙が…。
 2期生の皆さんのソロステージ、どれも本当に素晴らしくて、ずっと狂うか泣くかの二択でした。「追いつけ、追い越せ」を体現してきた素晴らしい4人がいるからこそ、Liella!は更に未来へ進むことができたのだと強く強く感じています。これからも2期生の皆さんの活躍に期待していますよ。

2-9. 君を想う花になる

 Day2の4人目は嵐千砂都役 岬なこさん。これまでダンスでLiella!を引っ張ってきた岬さんですが、今回はダンスではなく歌で魅せる楽曲。いや、この楽曲…最初に聴いた時に思ったんですけど、「君を想う花になる」って曲名どうなっているんですか?歌詞もそうなんですが、あまりにも込められた想いが強すぎて、こんな大きな愛の言葉が人間に書けるのかって驚いてしまいまして…。「Starry Prayer」と同じく、非常に感情がやられた楽曲です。
 元々は歌が苦手だと話していた岬さんが、First LoveLive! Tourを通して非常に成長したことは今でもよく覚えていて、ついに今回はほとんど歌で勝負するソロステージへ。歌声はもちろん、表情や得意のダンスを活かした体の先の表現まで見事でした。この楽曲に込められた想いと愛、それが存分に伝わってくるパフォーマンスで非常に感動しました。そして最後の次のステージへのつなぎの演出、ズルいでしょ…東京公演とかホントに…。

2-10. Free Flight

 ソロステージ最後は澁谷かのん役 伊達さゆりさん。歌が大好きでここまで走ってきたかのんだけに、この難しい「Free Flight」をどう披露してくれるのか、非常に楽しみにしていたステージでした。始まる前に岬さんが背中を押す演出、千葉と愛知では遠くからでしたが、東京では直接押す形となりました。そこから岬さんがもう一度肩に触れ、伊達さんが安心で表情を緩めたのを観て、この2人は本当にかのんと千砂都のようだと感じましたね。
 歌声に関しては本当に素晴らしいの一言。これだけ高音が続く難しい楽曲ながら、綺麗にそして伸びやかに、感情を込めて歌い上げた伊達さんは、心から歌を愛するかのんそのものだと思います。そんな彼女が目の前に広がる青空へ歩みを進めていく姿に、澁谷かのんは、そして伊達さゆりはどこまで行くのだろう…と心震わされるばかりでした。
 一般公募オーディションで夢を胸に走り出した伊達さんが、こうしてどんどん遠くへと進んでいく姿を観ているのは、本当にすごいことなのだと感じますし、夜が明けたこの先の景色も必ず見届けなければならないと強く思います。これからの彼女の物語、本当に楽しみですね。

千葉11. ベロア

 ついにLiella!でも始動したユニット活動。千葉公演で披露されたトップバッターはKALEIDOSCOREです。一段と大人になった可可を演じるLiyuuさん、Liella!で最強の実力を持つ青山さん、3rd LoveLive! Tourでマルガレーテの魂を見せてくれた結那さん…素晴らしい布陣ですね。このメンバーで表現力が求められるユニットなのですから、当然期待も高まります。
 まず披露した「ベロア」は、スタンドマイクを使うがゆえに動きが少なく、歌声や表情メインでパフォーマンスしてくれましたが、もうね…とにかく美しい。美しいの概念、ここにあり。Day1では目の前で堪能させていただきましたが、本当に息を呑むような空間でした。特に結那さんには、これまでのマルガレーテのソロステージとは違ったパフォーマンスが求められていましたが、大人びた”静”の表現も本当に見事。切なく儚げな表情に釘付けになってしまいました。

千葉12. 不可視なブルー

 美しさ全振りのKALEIDOSCOREの楽曲でありながら、クラップで会場も一緒に楽しむことのできる「不可視なブルー」、これは完全に顧客が求めていたものですね。こういうライブ映えする楽曲、本当にたまらないんですよ…。3人のメンバーカラーに染まっていたこともあり、美しい青に染まった会場の一体感が最高でした。
 そんななかでの3人のパフォーマンスは、これまた楽曲に合わせたどこか切なさのある表情でありながら、時折見せる笑顔が非常に魅力的。音源を聴いていた時点では「ベロア」と割と被る楽曲かなと思っていましたが、こうしてライブで披露されると、KALEIDOSCOREらしさは両方にありつつも、楽曲ごとの雰囲気の違いがハッキリと伝わってきました。どちらもとても良かったですね。ユニット一番手から素晴らしいステージを見せてくれて、残る2つのユニットも非常に楽しみになりました。

愛知11. 影遊び

 愛知公演は伊達さん・ペイトンさん・薮島さんと3期生と2期生のみとなったCatChu!の出番。ネコをモチーフにしたユニットながら楽曲に面食らった印象がありますが、黄昏る黒ネコと言われれば納得。特に「影遊び」がユニット楽曲の中でも個人的に一番好きで、暗転した中で響く第一音から世界観に引き込まれる、この瞬間を本当に楽しみにしていました。
 作中でも信念があるがゆえに迷ってきたこの3人だからこそ、CatChu!としてはその青春の迷いを全面に出してくれていて、苦しさのような感情まで乗った熱く激しいパフォーマンスや歌声に、ユニット活動に挑戦し新たな表現を求めることの素晴らしさを感じました。伊達さんのこれまでになく辛さや苦しさといった感情が混ざった歌声、薮島さんの鋭い表情と低く響く声、そして特にサビ前のペイトンさんのエアギターが印象的で…また影遊びサビ前ヘドバン部になって気持ちよくなりたいですね…。

愛知12. オルタネイト

 続けて同じく激しい曲調の「オルタネイト」を披露。ハンドマイクを手に持ち自由になったからか、とにかく3人がよく動く…。2番サビで倒れ込むところとかやり過ぎだろとすら思うレベルですが、それだけ3人の本気の感情がとにかく響いてくるステージでしたね。Liella!とは違う、CatChu!だからこそのステージを最後まで存分に楽しめました。
 ちなみにDay1では動きに熱を入れすぎてか、ペイトンさんが自身のパートを飛ばしてしまう場面もありましたが、衣装の袖が外れたままでも全力でパフォーマンスを続けるなど、常にライブ感を持ってステージに全力で向き合うペイトンさんらしい姿だと感じていました。とは言いつつ本人は気にしそうだなと思ったら、Day2ではキッチリ直してきましたしね。「どうせ人の流れ外れてしまうなら もたつくよりも走っていたい 前のめりのテンポで」という、自身のパートを体現するような姿こそ、私が好きなペイトン尚未という役者なのだと思います。ペイトンさんはもちろん、3人が次にCatChu!としてどんな姿を見せてくれるのか、とてもワクワクするステージでした。

東京11. A Little Love

 満を持してラストに登場したのは5yncri5e!。1期生はダンスリーダーとして引っ張ってきた岬さんのみで、鈴原さん・大熊さん・絵森さんと2期生層が厚く、今回が初ステージである坂倉さんがいるなど、どうなるか最も読めない―そして可能性に溢れたユニットのステージが観られると、非常にワクワクして東京公演に臨みました。
 暗転した会場に浮かぶ蛍光色、この瞬間からもう痺れましたね。後述しますが、5人のイメージカラーがちょうどネオンカラーになっているのは手を打ちました。そしてこれまでの2つのユニットとは違い、人数が多いことを活かした気持ちの良いフォーメーションダンス…素晴らしいですね。それぞれが見せ場をきちんとキメていて、早くも5yncri5e!の虜になってしまいましたね。
 そしてソロステージが無かったのでここで触れますが、鬼塚冬毬役 坂倉花さん、一般公募オーディションに合格してから半年も経っていないというのに、非常に堂々としたパフォーマンスで驚きました。1年生としての可愛らしさと、どこかミステリアスな雰囲気をまとった冬毬らしい表情に、パフォーマンスと演じることへの努力を重ねてきたことが感じられました。ダンスが苦手だった状態で5yncri5e!へ入ることが告げられたとMCで話していましたが、5人で練習を積んできたことが、坂倉さんにとって非常に良い方向に働いたのではないかと思います。冬毬と共に坂倉さんがどう成長していくのか、この先の物語が本当に楽しみですね。

東京12. Dancing Raspberry

 続けての「Dancing Raspberry」も私が大好きなユニット楽曲です。そしてこのステージが本当にすごかった…。もちろんどのユニットも素晴らしかったのですが、これで全て持って行かれた感があるくらいには、4th LoveLive! Tour完走後に5yncri5e!に夢中になっています。
 問題のシーンはもちろん、メインステージからセンターステージへと移動してくる時の直線でのダンス。会場ではセンターステージ横や下手側スタンド席など、正面ではない角度からでしたが、その時点でも統率のとれた動きが気持ち良すぎて超感動していました。しかしそれ以上に、アーカイブで正面から見たときの絵が凄すぎて…。視覚で分かるダンスというのは、人が最も捉えやすい情報である分、その乱れも伝わりやすいものですが、完璧なものを披露すれば最大の武器にもなります。そして悩みながらステージを作り上げてきた5yncri5e!はそれを成し遂げた。本当に本当に素晴らしかった。坂倉さん含め、Liella!としてこれまで走ってきた彼女たちのレベルの高さを、これでもかというほどに感じました。
 5人で魅せるダンスユニットという新たな存在に、観る前以上にさらに大きな可能性を体感した5yncri5e!のステージ。この5人でパフォーマンスを磨き続けた先にどのような感動が待っているのか、また会える日が待ち遠しい最高のパフォーマンスでした。
 あと、ひとつだけ言わせてください。えもりあやさんのおなか…。

13. What a Wonderful Dream!!

 それぞれのユニットでアレンジして披露した「What a Wonderful Dream!!」。久しぶりにライブで披露されましたが、本当に素晴らしい楽曲ですね。これまでも形を変え続けてきたLiella!が夢見る先に広がる、可能性に溢れたこの景色。どのユニットも素晴らしいステージを見せてくれたからこそ、その先にどんな新しい夢が待っているのか、この楽曲が歌うように本当にワクワクしています。
 これは余談ですが、5yncri5e!がネオンカラーになっているということに気がついてから、Liella!のユニットは土地に根付いたものではないかと思いつきまして。この作品は原宿・表参道(青山)・渋谷という3つの土地で描かれているなかで、原宿の路地や裏通りで燻っているCatChu!、表参道や青山の大人びた雰囲気に包まれたKALEIDOSCORE、ネオンの輝く夜の渋谷で踊り明かす5yncri5e!、といったものを感じたのです。これは私が土地のことが好きだったり、舞台を歩き回ってきたからこその気づきですが、こういう視点も面白いのではないかなと。可能ならば「What a Wonderful Dream!!」のように、それぞれのイメージの土地で実写MVを作ってもいいかも…なんてことをこっそり思っています。

14. Hoshizora Monologue

 ユニットステージ後の幕間映像を挟み、ここからのLiella!の軌跡をたどる構成が本当に刺さって刺さって…。
 まずは1期生5人での「Hoshizora Monologue」。1年前の雪の日―勝利に手が届かなかった日に彼女たちが立てた誓いは美しくて。このステージに抱いた感情を言語化するのは本当に難しいのですが、プロジェクトスタートから走り続けてきた5人の表現力が織りなす景色に、ただただ涙を流していました。一人ひとりの動きに、あの日のメンバーの感情が強く強く込められているんですよね。
 そして最後に2期生が加わる流れもずるくて…。あの日の5人の誓いの下に集った4人が共に描く軌跡を見て、「Starlight Prologue」は文字通り新たな物語の始まりだったこと、そしてそこから過ごしてきた未来の素晴らしさを改めて実感していました。

15. Including you

 東京公演Day1で答え合わせもされましたが、Sunny Passionへの想いがこめられたこの楽曲。これまでのライバルグループとは少し違った、いわばスクールアイドルの「先輩」である2人への想いを歌うLiella!の姿に、これがラブライブ!なんだよな…とここでもやられてしまいましたね。
 Sunny PassionがいたからこそLiella!が生まれ、Sunny PassionがいたからこそLiella!は強くなることができた。昨年に神津島に行った経験も重なって、明るくなり始めた海辺で太陽を待つ2人の後ろ姿がハッキリと見えて、自分の中でも2人への想いが高まりすぎて、本当に涙が止まらなくなってしまいました。そして何より、2人の想いを受け継いだLiella!の姿がとにかく美しくて…。特に間奏部分のダンス、本当に素敵でした。

16. 未来の音が聴こえる

 自分にとって大事な大事なこの楽曲、3rd LoveLive! Tour以降はしばらく観られないのでは…と思っていたのですが、この流れでやられて完全に崩れました。3rd LoveLive! Tourでは「私のSymphony」の後だったため、Liella!自身に焦点を当てた形でしたが、今回は2期生を迎えてSunny Passionの想いを受け継ぎ、そして3期生が加わる未来へと向かっていく文脈なので、少し受け取り方も変わってきますね。とはいっても、どのみちこの楽曲は常に私の感情を破壊してくることに変わりはないのですが…。
 事あるごとに触れてきた楽曲なので多くは語りませんが、みんなの想いを受け取って、みんながもっと笑顔でいられる未来を約束してくれるLiella!が大好きです。そしてその約束してくれた素晴らしい未来は、もう目の前に近づいてきていました。

17. Second Sparkle

 MCを挟んでからは「Second Sparkle」を披露。3rd LoveLive! Tourでの先行披露の際の衝撃(というかあまりに上がりすぎてもう何もかも飛んだ)は今でも忘れられませんが、今回は正式リリース後かつ回数も重ねただけあり、どのキャストもパフォーマンスに余裕が出てきたのではないかなと思います。ソロやユニットでのパフォーマンスなど、この半年ほどの間にも多くの勉強の機会があり、この9人はさらに成長したのだと感じさせてくれました。美しくも魂がこもったパフォーマンスに、Liella!はこの先また奇跡を起こしてくれるし、そしていつかそれを奇跡とは呼ばせないくらい、もっともっと強くなってくれると確信しています。

18. 私のSymphony

 やってくれました。いや、やるしかないでしょう。3期生がLiella!に加わったこのタイミングでの、11人で披露する「私のSymphony」。11人でのステージは冒頭2曲があったとはいえ、この楽曲が始まり、坂倉さんと結那さんが歌い始めた瞬間に、「11人のLiella!が完成するんだ…!」と早くも感情が押し寄せていました。
 でも、本当にやられたのは最後のサビ。3期生2人で歌った後、バックに映った桜咲く結ヶ丘の景色を観た瞬間、感情が爆発してしまいました。最初は学校を残せるか分からなかった結ヶ丘の地に、Liella!が約束してくれた「みんながもっと笑顔になれる未来」、待ち望んでいた新しい季節が来たのだと。その季節を大好きなLiella!と一緒に迎えることができたのだと。私は結ヶ丘の生徒としてLiella!と一緒に、こんなにも幸せな時間を生きているのだと。
 ずっと見守ってきた1期生は3年生に、夢を受け継ぎ走ってきた2期生は2年生になり、そして新たな夢追う星である3期生が1年生として仲間になった、新しい春。残された1年に何が待ち受けているのかは誰にも分からないけれど、この幸せな季節をLiella!と迎えた喜びを噛み締め、私は彼女たちと一緒に未来へと向かっていきます。

En1-1. 常夏☆サンシャイン

En2-1. ビタミンSUMMER!

 アンコール1曲目は、Liella!初の夏のナンバリングライブだけあって、夏らしい2曲が日替わりで披露されました。「常夏☆サンシャイン」なんて久しぶり過ぎますし、「ビタミンSUMMER!」も初の11人でのステージとなってありがたいですね。「派手なテンション ドッカーン!」で叫べたのが嬉しくて嬉しくて…。
 Liella!の楽曲は、人数のこともあってなかなか披露できないものが増えてきましたが、今後は可能な限りこうして11人の楽曲にしてもらえると良いですね。思い出にしまっておくにはもったいない楽曲ばかりですので。これら2曲も今回はトロッコで披露されましたが、ダンスパフォーマンスも楽しめる楽曲ですから、いずれはステージ上で11人バージョンとして完成させてくれたらと思います。

En1-2. Day1

En2-2. TO BE CONTINUED

 アンコール2曲目は3期生が入った新しいスタートとしてDay1の「Day1」と、これからも続いていく物語への期待を込めたDay2の「TO BE CONTINUED」と、メッセージ性の強い配置でした。
 First LoveLive! Tourから披露され続けている「Day1」なんかは付き合いの長い楽曲ですが、こうやっていつでも歌えるところに、Liella!は常に新しい形に変わり続けてきたのだと実感させてくれます。そして、未来へと向かう限り歌うことのできる「TO BE CONTINUED」は何度浴びても最高で…。3rd LoveLive! Tourから時は流れ、先輩になった鈴原さんが最後の「僕の手を握りしめてよ」を歌うのにグッと来ました。
 どちらの楽曲も、これからも意味を持って披露し続けていくLiella!であってほしいですし、きっとそうあってくれると信じています。

En3. UNIVERSE!!

 4th LoveLive! Tourの最後を飾るのは「UNIVERSE!!」。ツアー前からこの楽曲を一番期待していたのですが、最後に11人で披露なんて完璧すぎて。

学校がひとつになれたから。この活動を通じて、音楽を通じて、みんなが結ばれたから。最高の学校を作り上げることができたから。
一緒に努力し、一緒に夢を見て、一緒に一喜一憂する。そんな奇跡のような時間を送ることができたから。
だから私は、みんなと約束した。「結」と文字を冠した学校を、必ずもう一度ここに作る。音楽で結ばれる学校を、ここにもう一度作る。
それが私の夢。どうしても叶えたい夢。

TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』1期第8話「結ばれる想い」

 この美しい楽曲で、Liella!と会場のみんなが想いをひとつに結んで歌った瞬間、どこよりも素敵な宇宙がここにありました。この宇宙を作り上げた私たちは、葉月花さんが結ヶ丘女子高等学校に込めた夢を叶えたのだと思います。
 そして何より、「Liella!と一緒に生きること」をずっと大事にしてLiella!と向き合ってきた私にとって、彼女たちと想いを結んで、涙しながら歌ったこのステージは、私の夢が叶った最高に幸せな瞬間でした。
 大げさでも何でもなく、この瞬間は私の人生における宝物になりました。忘れることは決してありません。本当に本当に、ありがとうございました。

4th LoveLive! Tourを駆け抜けて

 今回の4th LoveLive! Tourでは、大好きなLiella!の姿にひたすら感情が揺さぶられ続けていました。今までにないくらい泣いた気がします。
 そうして迎えた千秋楽の東京公演Day2、「UNIVERSE!!」で最後にもう一度歌った後、Liella!のみんなが「みんな、ありがとう!」と言ってくれた瞬間、堰を切ったように感情が溢れ出してきてしまって。
 そこにあったのは、大好きなLiella!と心が結ばれたことの喜びと同時に、これまで本当に多くの幸せと感動を受け取ってばかりなのに、「ありがとう!」と言われた自分は、Liella!のために何ができるだろうかという一抹のもどかしさ。
 でも、今回のツアーに全公演参加した中で、その答えは既に見つかっていました。それは愛知公演Day2で大熊さんが涙ながらに話してくれた、「すごく全力で楽しんでくださって、本当に嬉しかったです」という言葉。

 だからこれからも、私はLiella!を愛し続け、応援し続け、一緒に生き続け、一緒に夢を見続けます。そして迎えた新しい季節を、Liella!と一緒に全力で楽しんで駆け抜けます。
 私にできることに限界はあるかもしれないけれど、結ヶ丘の地でLiella!と出会ってもう一度訪れた青春を最高の時間にするために。Liella!と一緒に見る夢を叶えるために。

 次は異次元フェス、そして5th LoveLive!でお会いしましょう。

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