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なぜIGLが多いのはイニシエーターorコントローラーなのか?

初めまして、ジャパンネットたかたです。
現在は「VALORANT」のコーチングやアナリストについて学んでいます。

私の主観や考えに基づいて書いた記事です。誤った認識の部分もあるかと思いますが、温かい目で読んで頂けるとありがたいです。

では本題に入ります。

はじめに

VALORANT界の有名IGL選手は誰を思い浮かべるでしょうか。「FNCのBoaster選手」「NRGのFNS選手」「Gen.GのMunchkin選手」「T1のstax選手」など、天才IGLは沢山います。彼らに共通している部分があります。それは「イニシエーターorコントローラー」を使用しています
ではなぜ、「イニシエーターorコントローラー」を使用しているのか、各ロールごとの役割を見ていきましょう。


そもそもIGLって何?

IGL(インゲームリーダー)とは、「インゲーム(ゲーム内)リーダー」の略で、チームの指揮を担当し、勝利に導く司令塔のような存在のことです。特にVALORANTのようなタクティカルFPSでは、戦略やチームの動きを決める重要な役割を担います。


IGLを担当するとパフォーマンスが下がる?

世間一般的にIGLを担当すると、パフォーマンスが低くなると言われています。IGLは他の選手よりもミニマップを見る回数が多く、様々なことを考え伝えることが選手の負担になってしまいます。その結果、肝心な「撃ち合い」に集中できず、パフォーマンスが下がってしまいます。

実際にIGLを担当していたプロ選手の方も、大きなストレスやプレッシャーが掛かるものと認識しているようです。

Benkai「IGLから開放された今、プレイを楽しんでいます」

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2025年6月にStax選手が退団して以来、MaKo選手がIGLを担当していました。しかし、多くのことを背負い、思うような結果やパフォーマンスが発揮できない時期がありました。また、若手が入り、精神面でも負担が掛かっていたようです。
しかし、Mako選手と同じ最年長のfree1ng選手が加入し、IGLから離れたことから、VALORANT Radiant Asia Invitationalでは2試合で84キル57デスでK/Dは1.47と驚異的なパフォーマンスを発揮しました。

MaKo「Staxが移籍して私がIGLとなった今、彼がここまで
多くのことを背負っていたことに気づかなかった」

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DRXのIGLはfree1ngが担当、MaKoから引き継ぐ

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しかし、「IGLだからパフォーマンスが下がるのは言い訳」という意見もあります。
こちらに関しては話が長くなりそうなので、また別の機会にしたいと思います。

Munchkin「IGLをしているからパフォーマンスが低いというのは、言い訳に過ぎない」

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各ロールごとの説明

デュエリスト

攻撃に特化しているロールで、攻撃時には強く防衛時は他のロールと比べるとエイム力などプレイヤー自身のスキルが求められる役割です。

Gen.Gのt3xture選手はデュエリストの役割について語っています。

「エントリーの役割はキルを取ることだと思われがちだが、道を切り開くことも仕事の1つだ。あとはチームメイトが片付けてくれると信じている。」

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イニシエーター

味方のサポートや相手に対する妨害などマルチに活躍することが出来る役割です。

コントローラー

スモークで相手の視界を制限し、エントリーのタイミングに合わせてスモーク展開やエリアコントロールが出来る役割です。

センチネル

相手の行動を妨害する事に特化しています。攻撃時には裏どりの警戒などを主に行い、防衛時には相手の行動を遅延して相手の進行妨害をする役割です。


IGLに向いているロールは?

デュエリストは4ロールある中でも最初に撃ち合うことが多いです。そのため、「撃ち合い」と要素が重要であり、「IGLはパフォーマンスが下がる」ことから、デュエリストは不向きであると言えます。

イニシエーターは索敵スキルがあることから、ノーリスクで敵の情報やエリア取りを行えます。また、味方のサポートも行えるため、ミニマップを見る回数が自然と増えます。よって、イニシエーターは向いていると言えます。

コントローラーはスモークで相手の視界を制限し、エリアコントロールが出来ます。また、エントリーのタイミングに合わせてスモーク展開し、味方のサポートも出来ます。適切なタイミングでスモークを展開する必要があるため、ミニマップを見る回数が自然と増えます。よって、コントローラーは向いていると言えます。

センチネルは基本的に攻撃時は裏取り警戒やラーク、防衛時はサイトを一人で守ることが多いことから、マップ全体を把握&コントロールすることは難しいです。また、裏取り警戒やラークはいつ敵が飛び出してくるか分からない場面が多いため、「撃ち合い」に集中する必要があります。そのため、随時ミニマップを見ることは難しいです。よって、センチネルは不向きであると言えます。


例外

「IGLはイニシエーター&コントローラーが多い」と言いましたが、例外(デュエリスト&センチネルがIGL)もあります。 例えば、VALORANT Game Changers Championship 2024では元ZETA DIVISIONのsuzu選手がデュエリストとIGLを担当していました。
また、攻撃と防衛でIGLを変更しているチームや、IGLを決めずに全員がコールするチームもあります。


最後に

なぜIGLがイニシエーターorコントロールなのか、ご理解頂けましたでしょうか。勿論、全チームがそうとは限りません。デュエリストorセンチネルをしながらIGLを担当する選手もいます。
私はチーム経験がないため、どのようにしてIGLを決めているか分かりませんが、「チームの戦い方とIGLが一致しているか」「言語化能力が高いか」など様々な要因から各チームでIGLを決めていると思います。


おまけ

あくまでプロシーンでの話であって、ソロランクでIGLをしても意味がありません。ソロランクはボイスチャットの有無や言語が異なる場合があります。また、即席であるため「連携」なんてものはありません(笑)。攻撃は黙ってデュエリストの行きたいサイトにスキルを入れて突っ込み、防衛は足音orスキルがきたサイトに寄りましょう(笑)。
フルパランクである程度の練度や力量を把握している場合は、IGLが刺さると思います。全体のマップコントローラーはイニシエーターorコントローラーが担当し、是非、やってみてください。

質問・分からない点がありましたら、ジャパネットたかたのTwitterDMまで

#eSports #VALORANT

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