【60枚解説】モクナシ型ダダリンVMAXのすゝめ
はじめまして。平日は福井で働きながら週末は大阪梅田でポケカを楽しんでいるトウム(@PokemonToumu)と申します。
さて早速ではありますが、今回は発売初日から愛用しており直近のトレーナーズリーグやシティリーグ福井にも持っていきました「モクナシ型ダダリンVmax」の解説記事を書いていこうと思います。
1.なぜ今の環境でダダリンVmaxを選択したのか
正直な話をしますと今の環境で「草」はキツイです。
弱点である炎の小ズガやブルーレシリザがCL横浜で結果を残し、三神ザシアンやルカメタザシアンなど環境デッキの主軸であるザシアンVはまさかの草抵抗持ちです。(ぶっちゃけ炎よりこっちの方が100倍キツイです…)
では、そんな逆風吹きまくりな中でなぜ「ダダリンVmax」を選択したのか。理由はいくつかあります。
①高確率で後攻がとれる環境であること
今回僕がダダリンVmaxのお供に選んだのは「モクロー&アローラナッシーGX」と「ゴリランダー」です。後攻1ターン目から0エネで使えるモクナシのスーパーグロウで、強力な特性ボルテージビートを持ったゴリランダーを1ターンで完成させるという最強無敵コンボを決めることを目標にしたデッキタイプになります。なので、じゃんけんに勝ったら迷わず後攻を選びます。(じゃんけんに勝って先攻にするか後攻にするか悩まなくてすみますよ…ww)
また、以下の理由から先攻を選ぶ人がかなり多いと感じています。
・先攻は手張りが先にできる=先に攻撃ができる確率が高いこと
・環境に多いVmaxは進化が必要であり、進化前のVを先1で置き手張りをしておくのが理想形であること
・ザシアンVの「ふとうのつるぎ」やジラーチの「ねがいぼし」など先攻に使うことで強力な特性が数多くあること
などなどが重なり、意外とじゃんけんに負けても後攻をとれることが多いです。ラッキー!(フレアスターターと溶接工は知りません。気合でじゃんけんに勝ってください。)
②ダダリンVmaxの「ブンブンチェーン」が非常に優秀であること
「ダイアンカー」も草2無色1で打てる高打点ですが、注目していただきたいのは上ワザの「ブンブンチェーン」です。何が偉いかってコイツ草エネの数×30を「どこにでも」飛ばせるんですよ。これが何を意味するかと言うと、相手がベンチでぬくぬく育ててるTAGTEAMやVmaxを「先に殴れる」確率が高いってことです。
例えば、手張り+ボルテージビートの草3エネでブンブンすると90ダメージが先に相手に入ります。相手が次のターン前に出てきて殴ってきたとしてもコッチはHP330なのでそうそうワンパンでは沈みません。そうすると90+ダイアンカー240=330で大抵のTAGTEAMやVmaxは倒せます。(ムゲンダイナのHP340は知りません。気合でなんとかしてください。)
シンプルに前にデカいのがいるときは、ダイアンカー240で先に殴ってベンチに逃げられたら、次のターン ボルテージビート→ブンブンでボスを使わずに狩れるのもめちゃめちゃ偉いです。
しかも後半になってくると展開次第では6エネ8エネついたダダリンVmaxが出来上がることが割とあります。こうなるともう180とか240がどこにでも飛んでいく状態になるわけですよ。デデンネとかクロバットだけじゃなく普通に進化前のVでも狩れるようになります。これがめちゃめちゃ気持ちいい!
他にも三神ザシアンやルカメタザシアンに入っている「ザマゼンタ」。Vmaxはコイツに苦戦することが多いと思いますが、ダダリンVmaxはブンブンがあるおかげで完全無視できます。むしろアサルトタックルみたいな中途半端な打点はマオ&スイレンとライフフォレストで全快ですww これも他のVmaxでは出来ない偉いところ。
ザマゼンタ戦法の派生で、エネのついてない逃げエネが重いヤツをボスで前に引っ張り出してから、ブンブンで後ろを殴っていく戦法もあります。これも刺さるやつには刺さる。ボス3枚+シロナ&カトレア2枚入ってるので割と狙える構築です。
ほんとに使えば使うほど「ダイアンカー」の連発できない弱点を「ブンブンチェーン」が上手く補ってて良いワザ構成だと思います。
③モクナシの「トロピカルアワーGX」がシンプルに強いこと
草3で200点+3エネついていれば、相手の場のポケモンについているエネルギーを全て山札にもどす、という強力なワザです。
これが環境デッキに対する勝ち筋になることが割とあるんですよね。
例えば三神ザシアン。先2オルタージェネシスGXの返しにやすらぎハリケーン150、先3アルティメットレイの返しに6エネついたトロピカルアワーGX、これで相手はエネを全て失いサイドを3枚とられます。しかもエネルギーはトラッシュではなく山札なので、メタルソーサー連発からのザシアンV復帰も1ターンではされにくく、そのまま勝ちに繋がることが多いです。(逆に三神ザシアンはコレを通せないとほぼ負けに近いです…ww)
また小ズガ対面では、安易に前に出てきたウッウVをワンパン出来たり、ピカゼクデッキのパルスワンVなんかもちょうど倒せます。
3エネから使いやすいうえに、環境デッキに対して勝ち筋となりうる強力なワザだと思います。
④セキタンザンVmaxに対して圧倒的有利をとれること
現環境に一定数存在するセキタンザンVmax。手張り→進化+手張り2エネふんかだん130でエネ加速→手張りで240が連発できるバケモノですが、弱点はなんと草です。ストーン闘エネルギーとムキムキパッドでいくらカチカチにされても関係ありません。弱点2倍で薙ぎ払うことが出来ます。ウィークガードエネルギーを採用していない構築が多いと思われるのもポイント。正直なところコレがやりたくて草デッキを握ったまでありますww
2.デッキレシピと採用カードの解説
それでは、デッキレシピを見ながら各採用カードと枚数の解説をしていこうと思います。
[ポケモン 13]
・モクロー&アローラナッシーGX 2
後1のスーパーグロウ担当。タッグコールでコレとグズマ&ハラを持ってくる動きが強い。基本的に最初の2,3ターンを自身が倒れるまで戦う。相当事故ってない限り1枚しか使わないことからサイド落ちケアで2枚採用。
・ダダリンVmax、ダダリンV 2-2
モクナシが倒れた後に満を持して登場。最低でも3エネついていて「ブンブンチェーン」と「ダイアンカー」が選択できる状態でバトル場に出てくるのが望ましい。基本的に1枚ずつしか使わないためサイド落ちケアでそれぞれ2枚採用。まれにモクナシ気絶後、ダダリンVの「イカリのいかり」で120を狙うこともある。
・ゴリランダー、バチンキー、サルノリ 2-2-2
デッキの要。ボルテージビートによるエネ加速担当。基本的に1体しか立てないためサイド落ちケア最低枚数の2枚ずつ採用。(バチンキーが2枚ともサイドに落ちたら…とかは考えないでください。)
・ヤレユータン 1
種ポケモン少ないし、ベンチに置けたら便利なことから1枚だけ採用。ドロソが少ないデッキのため、ワザを打つ前にマリィなどを山上に固定しておくと安心。ふうせんで逃げれるのも偉い。
[グッズ 16]
・タッグコール 4
デッキの再現性を高めるために4投。これ1枚からモクナシとグズハラにアクセスできる。またサポートもマリィとボス以外はタッグサポートで構成しているため後半になっても腐りづらい。
・ネットボール 4
モクナシ、ダダリン、サルノリにコスト0でアクセスできる。状況に応じて草エネを持ってこれるのも偉いところ。後1の再現性の高さを支え、後半になっても腐らないことから迷いなく4投。
・ポケモン通信 2
後1で必ずスーパーグロウを決めたいと考えた際に、タッグコールとネットボール4投ずつでは心もとなかったことから2枚採用。最初の手札にバチンキーが2枚あるとかいう大事故が起きてもコレがあれば問題なし。
・ポケモンいれかえ 2
あると便利枠。他の必須カードの採用枚数の関係で控えめの2枚採用。特殊状態に弱いため、正直もう1枚は入れたい。
・ツールスクラッパー 1
ザシアン系統のデッキへの抵抗枠。ただでさえ草抵抗持ちでキツいうえに「鋼鉄のフライパン」や「メタルゴーグル」で更にカチカチにされたらどうしようもないため1枚採用。ただ縦引きが少ない構築のため、欲しい場面で手札にないことも多く悩みどころな枠。まれに後1で前に出てしまったダダリンをふうせんを貼ってモクナシと入れ替えた後、ツールスクラッパーでふうせんを割って大きなおまもりに貼り変えるといったプレイングをすることもあります。
・大きなおまもり 2
状況に応じてモクナシ、ダダリン、ゴリランダーから2体選択して貼ります。特にグズハラから持ってきた最初の1枚をどこに貼るかは超重要であり、自分自身 何回もプレミを重ねています。詳しくは後述しますが、三神ザシアン対面はコレの貼るところを間違えると死にます。絶対に2枚貼りたい道具ですが、枠の関係で泣く泣く限界の2枚採用。
・ふうせん 1
後1でダダリンやヤレユータンが前に出てしまった時にモクナシと入れ替えるために使います。グズハラから持ってこれるのが偉い。サイド落ちを考慮すると2枚欲しいところですが、使うのは基本的に1枚だけなので妥協の1枚採用。
[サポート 12]
・マリィ 3
僕の1番好きなカードです。博士の研究だと草エネを大量に捨ててしまう可能性があり、回収手段も入れてないためコチラを選択。相手の手札に干渉できるのも偉いです。ドロソが少ないので本当は4投したいところですが、最初のサポートはグズハラを使いたいこと、タッグコールから持ってこれる優秀なサポートを6枚入れていることから妥協の3枚採用。
・ボスの指令 3
もともと入れ得カードであるのに加えて、前述したボスで逃げエネが重いヤツを前に引っ張って後ろをブンブンしていく動きが強いため3枚採用。シロナ&カトレアもあるため、早めに1枚トラッシュに置いておくのも良い。
・グズマ&ハラ 2
タッグコールからアクセス出来る重要なサポート。後1でコレを使えるとほぼ100%スーパーグロウまで繋がります。スタジアムはターフスタジアム、どうぐはダダリンorヤレユータンが前にいる際はふうせん、モクナシorサルノリが前なら大きなおまもりを持ってきます。特殊エネはキャプチャーエネルギーで足りないポケモンを並べるのが良いと思います。基本的に1枚しか使わないためサイド落ち考慮の2枚採用。
・シロナ&カトレア 2
タッグコールからアクセス出来る重要なサポートその2。ドロソが少ないこのデッキにおいて、トラッシュからサポートを回収出来るだけでなく、3ドローできるのは有り難い。もう1枚欲しいが、枠の関係上タッグコール4枚を強く使える限界の2枚採用。
・マオ&スイレン 2
タッグコールからアクセス出来る重要なサポートその3。ライフフォレストと組み合わせることでモクナシとダダリンの耐久を底上げします。クワガノンVにグッズロックされた際に使えるポケモンいれかえとしても有用。入れ得カードですが枠の関係もあり2枚採用。
[スタジアム 3]
・ターフスタジアム 2
ダダリンVmaxに触るための重要なスタジアム。また、ゴリランダーを立てた後であれば、山に残っている必要のないバチンキーとゴリランダーを抜いて圧縮にも使える。サイド落ちケアで2枚採用。
・ライフフォレスト 1
毎ターン草ポケモンのHP60と特殊状態を回復してくれる超優秀カード。マッドパーティと中打点のデッキにはめちゃめちゃ刺さります。何気にライライのタンデムショックから復帰できるのも偉いところ。プリズムスターなので1枚採用。(本当は2枚くらい入れたいです…ww)
[エネルギー 16]
・基本草エネルギー 11
ボルテージビートでモクナシとダダリンにバランス良くつけていきます。エネルギー回収手段は入れていないため、相当自信のある盤面でない限りエネを1体に集中させすぎないよう注意しましょう。(ふいに出てきたイベルタルGXやヒードランGXにワンパンされて痛い目を見ました…)
・アロマ草エネルギー 1
入れ得カードなんですが、実はシティ前日までは入っていませんでした。しかしシティ前日のジムバトルでライライパルスワンにマヒを絡めてボコボコにされ採用を決意。基本草エネはボルテージビートでつけたいため、グズハラから持ってこれる手貼り用の草エネとしても有用でした。枠の関係上1枚採用。
・キャプチャーエネルギー 2
ボール系のグッズ(タッグコール・ネットボール・ポケモン通信)は10枚入れていますが、より安定感を求めて2枚採用。グズハラから持ってこれるのが非常に優秀です。
・ウィークガードエネルギー 2
炎デッキに勝つ切り札。シティでの小ズガ対面はコレを早い段階で貼れたことが勝ちに繋がりました。というよりコレがないと勝てません。n兆回は言っている気がしますが、グズハラから持ってこれるのが非常に優秀です。サイド落ちケアで2枚採用。
3.不採用カードの解説
ここで紹介するものはシティぎりぎりまで採用するか迷ったものです。是非これらを入れた構築も試してみてください。
・クロバットV
いわずもがなポケモンのドローソース。終盤にボスの指令を探しにいけるのが偉いです。同じドロソ要員のデデンネGXは草エネを巻き込んでトラッシュしてしまう可能性があることから切っていましたが、クロバットVはかなり悩みました。最終的にたねポケモンが少ない関係上スタートで出てしまう可能性が一定確率あることから今回は外しました。
・ザルードV
草2で100点+エネ加速+HP全回復とかいう意味わからんワザを持っています。ダメージを受けたモクナシやダダリンと交代してワザが使えれば強力。戦略の幅が広がるのは魅力的でしたが、そこまで自分のプレイングが上手くないことから、シンプルな強さと再現性の高い動きを重視し今回はOUT。
・リセットスタンプ
いわずとしれた最強カード。ですが、デッキの構築上モクナシとダダリンの3-3で終わりのことが多く、あまり強く使えませんでした。また縦引きをする構築ではないため、欲しいときに手札にない可能性が高く、マリィによる代用もある程度 期待できることから今回はOUTとなりました。
・ワンダーラビリンス
めちゃめちゃ悩みました。モクナシのスーパーグロウはエネ0で、ダダリンVmaxのブンブンチェーンは2エネから打てるので十分検討に入ります。コレを採用すると環境トップの三神ザシアンへの回答が増えるのですが、ザルードVを採用しなかったのと同じ理由で今回は入れませんでした。
4.環境デッキとの戦い方
そこまで深く考えてはいないのでざっくりと書いていきます。
・三神ザシアン
がんばって6エネのトロピカルアワーGXを決めてください。アルティメットレイ直後に打てるとベストです。ザマゼンタVはブンブンチェーンでかわしていきましょう。
・ムゲンダイナ
ビート型はエネのついたムゲンダイナをしっかりと先殴りしていきましょう。ドガスダイナはライフフォレストを貼ってHPを減らされないようにしながら手貼りを進めていきます。ガラルマタドガスが消えたらいつも通りボルテージビートで加速していきましょう。ガラルジグザグマのダメージをライフフォレストで回復しながら戦えるとワンパンされにくくなります。
・小ズガ
気合です。できるだけ早くウィークガードエネルギーをデカいやつに貼ってしまいましょう。安易に前に出てきたウッウVをトロピカルアワーGXでワンパンできることを覚えておくといいかもしれません。ウィークガードエネルギーを貼ったダダリンVmaxでレシリザを殴っていくのもアリだと思います。
・セキタンザン
有利対面です。セキタンザンVmaxを完成させられる前に倒してしまいましょう。その後はベンチのマグカルゴをブンブンチェーンで狩っていけると盤石だと思います。
・ルカメタザシアン
軽減と回復による不毛な争いです。練習でやりましたが時間内に終わるのが難しすぎます。ツールスクラッパーで鋼鉄のフライパンやメタルゴーグルを割って少しでもダメージが通るようにしましょう。あとはプレイングの速さと気合で。
・マッドパーティ
有利対面です。序盤のダメージはライフフォレストで回復して、モクナシが倒されたら、ブンブンチェーンでポットデスとツインエネルギーが貼ってあるやつを倒していくとだいたい勝てると思います。
・ブルーレシリザ
無理です。
5.最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
自分が何を考えこのデッキを握っていたのか9割程度は言語化できたのではないかと思います。
実際に回してみると想像の1.5倍くらい面白いデッキだと思いますので、是非まわりにダダリンVmaxを持っている方がいましたら、組んでみるよう勧めてあげてください。
何か質問があれば気軽にTwitter(@PokemonToumu)のDMまでお願いします。
ではまた次回の記事でお会いしましょう。
ばいにゃら~。