次世代のダメカンばらまきパーティ
こんにちは、ポケモンカードカレッジの凛です。
今回は強力なロストギミックを中心に、ダメカンをばらまくことで効率良くサイド6枚をかすめとるデッキを組んできました。採用ポケモンが超ポケモンに寄っているので、ポケモン自体の人気も相まって強くて楽しいデッキになっていると思います。
はじめに
環境トップいわゆるTier1と呼ばれるデッキの記事を書くことが多い僕ですが個人的に好きなポケモンはベンチ狙撃やダメカンをばらまけるポケモンです。RPGで剣士や武闘家よりも弓使いや魔法使いを選ぶタイプですね(笑)。単純にこういったコンセプトはどのポケモンにダメージを与えるかの選択肢が広いのでその難しさも好きな点ではあります。
ただ現環境に汎用性No.1のポケモン、かがやくゲッコウガがいるのでベンチを守る特性なみのヴェールを持つマナフィが広く採用されています。なのでベンチ狙撃をするにはまずこのマナフィをバトル場に呼んできぜつさせる、もしくはベンチにいる状態でダメカンを乗せて倒す、という行動が必要になります。
そこで今回注目したのはダメカン12個をばらまけるワザをもつヤミラミです。
ロストゾーンに10枚カードを送らないといけませんが超1エネで12個ものダメカンを乗せられるという破格の性能になります。ダメカン乗せるってそんなに強いの?という方へ向けてですが、まずバトル場ベンチ関係なく相手の場全体が攻撃範囲になるので、ダメージを与えたいポケモンをバトル場に呼び出す必要もありません。またダメカンを乗せるのはワザのダメージではないので「相手のワザのダメージを軽減する・受けなくする」「相手のワザのダメージを受けてきぜつしたら」のような効果を持つポケモンや、「前の相手の番に自分のポケモンがダメージを受けてきぜつしていたら」発動する効果を持つサポートなどを全て無視して攻撃することができます。
わかりやすく言うと相手を威力○○の力で殴るぜ!というのがダメージを与える、相手を呪いみたいなもので○○ぶんのダメージを負っている状態にするのがダメカンを乗せる、という感じです。
従来のヤミラミの使われ方ですが、ロストギミックのデッキに超エネとヤミラミをピン差しして、後半ロストが貯まったときに倒しきれなかったポケモンの足りないダメージを与える役割です。ですが今回は2ターン目にはロストゾーンを10枚貯めて、ヤミラミのワザロストマインを連発しながらゲームを進めるデッキになっています。そうなると総ダメカン数が12個×5ターン分(サイド6取られる前に確実に攻撃できる回数)=60個になり相手の場を600ダメージでサイド6枚分きぜつさせなければなりません。現環境はHP280もあるのにサイド2枚しか取られないVSTARが多くいるので、そんなこと簡単に許してはくれません。今回はそんな相手でもしっかりサイド6枚取れるようにデッキを組んできました。
採用枚数
・ジュペッタ(にんぎょうくよう)
ロストギミックのデッキを使って困ってしまうのはマリィやツツジをはじめとする手札干渉です。キュワワーのはなえらびやアクロマの実験などで手札を潤沢にしても、少ない枚数にリセットされて次のターンの要求が満たせなくなってしまう可能性があります。そんな時でもベンチにこのジュペッタを育てておけば特性で前のターンに使ったアクロマの実験を手札に戻して再びドローを進めることができます。
またどんなにロストゾーンを貯めやすい構築にしても、1ターン目のはなえらび3回+2ターン目のはなえらび3回+アクロマの実験の2枚を合わせた8枚と10枚にはあと一歩足りなくなってしまう可能性が高いです。そこでこのジュペッタを進化元のカゲボウズと一緒にロストゾーンに送ることで、トラッシュからサポートを回収しつつしっかりロストゾーンを10枚貯めることができます。
ちなみに特性を使えるのは1ターンに1体までという記載がないので、はなえらびがうまく使えなくてもカゲボウズを1ターン目に複数並べておけば無理やりジュペッタを2体発動させて10枚貯めることもできます。
・ジュペッタ(たいかののろい)
進化先のジュペッタは特性たいかののろいを持つ方を1枚入れてあります。本当は上のロストの方のジュペッタと2体ずつにしたかったのですが回してみて思ったよりにんぎょうくようが重要だったのでこの形になりました。たいかののろいで相手のベンチにいる進化ポケモンを退化させることで、進化前のポケモンのHP分のダメカンを乗せておけばきぜつしてくれます。以前までのVMAX環境では退化させると取れるサイドが1枚減ってしまったのですが、取られるサイドが変わらない"とりあえず進化し得"なVSTARでは退化させてサイド2枚取るのが一番効率的です。カゲボウズがベンチに2体いればジュペッタ進化からの回収ネットで使いまわし、2回退化させることもできます。
またこの特性によってVSTARやVを1ターンに2体取ってサイドを4枚取ることも出来て、最強の手札干渉サポートのツツジケアにもなります。Vポケモンはダメカンを回復する手段も限られているので優先的にダメカンを溜めておく対称になります。ちなみにこっちのジュペッタはレベルボールでサーチできます。
・ミミッキュ
ミミッキュはワザのワーストギフトで相手の場全体に乗っているダメカンの数ぶんダメージを与えられます。なので合計28個のダメカンをばらまけていればVSTARも一回できぜつさせられます。ダメージレース上ゲーム中一回はこのミミッキュでVポケモンに特攻する形になります。また回収ネットで回収される可能性が高いうらこうさくインテレオンやHP120を越える非Vで攻撃された時に、ヤミラミだときぜつさせられないので他のポケモンにダメカンを乗せるかミミッキュの出番になります。
・あなぬけのヒモ
キュワワーのはなえらびを繰り返し使う役割もありますが、ロストギミックの天敵であるルールを持たないたねポケモンの特性を止める特性、エンペラーアイを持つエンペルトVをバトル場からどかす役割もあります。またこちらのミミッキュの存在が割れた時にダメカンが大量に乗っているVポケモンが出てきて、ミミッキュでワザを撃とうにもダメージ効率が悪くなることが予想されます。加えてジュペッタの特性たいかののろいは相手ベンチのポケモンしか退化させられないので、バトル場のポケモンを無理やり下げさせられるあなぬけのヒモがピッタリになります。
・キバナ
ミミッキュが2エネ揃えてワザを撃つのに必要になります。最初はミラージュゲートで考えていましたが、回してみるとデッキからエネがすぐなくなりざおで戻しつつ使わなくてはいけないので、好きなカードもサーチできるキバナにしました。キバナでミミッキュにエネ加速しながらつりざおをサーチ、つりざおで超エネとヤミラミを戻して次のターンのリーサルを狙うパターンが多いです。ですが未だに検討の余地アリです。
・ボスの指令
終盤はデッキの中身的にアクロマの実験を撃つと必要札をロストしてしまったり、デッキ切れを起こしてしまうくらいデッキを引ききる展開になります。サポート権が余ったときにこのボスの指令で逃げにくいポケモンを呼びながらロストマインで他のポケモンにダメカンを乗せていったり、ジュペッタで退化させるときに"5枚目のあなぬけのヒモ"みたいな形で使うことがあります。意外とヒモは序盤でガンガン消費してしまうので。単純にカードパワーが強いので2枚入れたかったのですが対面によっては必要ないので1枚の採用にしています。
・キャプチャーエネルギー
このデッキにはクイックボールを採用していないので序盤活躍するウッウをサーチできるカードがバトルVIPパスだけになっています。回していた時にたまにはなえらび込みでパスが引けない時があったので、キャプチャーエネルギーを2枚だけ採用しています。ミミッキュのワザが無色を含んでいるのと、基本的に1ターン目の手貼りはそこまで重要ではなく逃げるために使ってしまうことがほとんどなので、その"あまり意味のない手貼り"を有効活用した形になります。適当にキュワワーに貼っておくだけでふうせんの役割1回分にもなります。
ゲームプラン
・先攻後攻のバリュー
ロストギミックの強みとしてウッウがいることで後攻1ターン目からサイドを取れる可能性があります。なので相手は先攻を取った時にこちらのスタートのキュワワーを見て、とりあえずおとぼけスピット110点できぜつさせられないVポケモンをバトル場に出して返します。このデッキではVポケモンにダメカンを貯めていくことで有利になっていくので後攻側としては好都合になります。
逆にこちらが先攻を取れた場合、後攻の時と違い2ターン目の攻撃がロストマインではなくおとぼけスピットからで十分になるのでロストゾーンを貯める要求が一気に下がります。これにより2ターン目のサポート権をボスの指令にしながらワザを撃つこともできます。うらこうさく軸のデッキでは後攻どんどんよぶから入ってくる可能性が高いので、先攻2ターン目にベンチのVポケモンに110点与えられるようにしたい、というのがボスの指令を2枚採用したかった理由でした。
以上の理由で先攻でも後攻でも序盤からアグロ的な動きが出来るのがこのデッキの強みだと思います。
・各対面プラン
対面:パルキアVSTAR
先攻の場合
○2ターン目
おとぼけスピット→パルキアV(+110)
○3ターン目
ロストマイン→パルキアVSTAR(110+110=220)
→パルキアVSTAR(+10)
○4ターン目
ロストマイン→ジメレオン(+90) きぜつ
→パルキアVSTAR(10+30=40)
パルキアVSTAR(220)
○5ターン目
ワーストギフト→パルキアVSTAR(40+260=300)
きぜつ
パルキアVSTAR(220)
○6ターン目
たいかののろい→パルキアV(220) きぜつ
ロストマイン→メッソンorジメレオン きぜつ
上記のプランで一番効率良くサイド6枚取れますがワーストギフトを撃った後にツツジで手札干渉されたりと展開のブレが生じます。ただ実はまだサイド4枚しか取られていないので追加で1~2ターンかけてダメカン準備しても間に合います。4ターン目のロストマインでパルキアVSTARに乗せてるダメカンを散らしておけば次のターンのワーストギフトできぜつせず、最後のたいかののろい+ロストマインでサイド4~5枚取りとツツジケアもできます。後攻を取った場合も1ターン速くなるだけでこちらが先にワザを撃つのも変わらないのでサイドレースもそのままです。
対面:ミュウVMAX
先攻の場合
○2ターン目
ロストマイン→ゲノセクトV(+120)
○3ターン目
ロストマイン→ゲノセクトV(+120)
→ゲノセクトV(120)
○4ターン目
ロストマイン→ゲノセクトV(120+60=180)
→ゲノセクトV(120+60=180)
○5ターン目
ワーストギフト→ミュウVMAX(+360) きぜつ
○6ターン目
ロストマイン→ゲノセクトV(180+10) きぜつ
→ゲノセクトV(180+10) きぜつ
上記のプランが一番綺麗ですが、メロエッタやオドリドリなどHP90のポケモンが2体いれば5ターン目はワーストギフトではなくロストマインでメロエッタ倒してサイド1枚、6ターン目のロストマインで余ってるダメカン10個分でオドリドリなどをきぜつさせられます。ミュウ対面ではロストマインひたすら連打してるだけでかなり有利です。オドリドリの特性は無視できるので出てきたらカモです。結晶の洞窟の採用が減ってきているのが大きいです。
採用候補のカード
・かがやくリザードン
このリストではかがやくポケモン枠がまだ空いているのでリザードンも採用できます。Vポケモンを回復させるギミックのあるアルセウスVSTARにはかなりキツいゲームになるので、複数のアルセウスにダメカンを3つずつ乗せておいてかえんばくでサイド2枚取れるプランを選べます。ダメカン3つならちょうどロストマインでジメレオンをきぜつさせながら置ける数でもあります。ミミッキュを1枚リザードン、キャプチャーエネルギーを基本炎エネルギーにすればキバナの採用と合わせて使いやすいかもしれません。
・やまびこホーン
パルキアVSTARとのゲームでロストマインのケアでインテレオンが一生回収されない展開が予想されます。そうなった場合うらこうさくインテレオンをワーストギフトできぜつさせ、たいかののろいでパルキアを処理した時に空くベンチにやまびこホーンでメッソンを呼び出し、ロストマインでのまとめ取りができるようになります。パルキア対面以外にも非Vのポケモンをベンチに出さないプレイングをされる事が多いと思うので、残りのサイド1枚をこのカードで狙うことができます。
終わりに
ここまで読んでくださってありがとうございます。個人的に好きなポケモンのヤミラミやジュペッタをたくさん使うデッキを考えたら意外と強かったので記事にしてみました。煮詰まればYouTubeの動画にもなるかもしれないのでチェックお願いします。ではまた!
【ライター】
ペンネーム:凛
普段はポケカを遊びながらYouTubeチャンネルの運営・動画編集・各デザインを行っています。好きなポケモンは色違いのブラッキー。元環境の好きなデッキはうらこうさくアルセウス。
【ポケモンカードカレッジ】
YouTubeにて新カードや多種デッキの考察、初心者向けの動画を公開しています。Twitter:https://twitter.com/pokemon_c_c