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“素早く”かつ”正確に”ポケカをプレイするためには?

おはこんハロチャオ〜、はるさめです!

《こんな人向けにこの記事を書きました!》
・シティリーグに初めて出る!
・チャンピオンズリーグに初めて出る!
・プレイスピードが中々上がらない…どうしよう!
(全約7,500字)


【1. はじめに】

2024年12月現在、シティリーグやチャンピオンズリーグ(CL)などの大型大会では試合時間として25分の一本勝負が基本ルールとなっています。
今後、このルールが変わっていく可能性も十分にありますが、基本的には時間制限のないフリープレイや、店舗さんによっては30分や35分などとっていらっしゃるジムバトルよりは、素早く正確なプレイングが求められる事になります。

なぜ素早く正確なプレイングが求められるのか?についても触れておきましょう。

シティリーグ等の大きな大会では、両プレイヤーに与えられた時間は、どんなに長くても制限時間+追加の番(2024年12月現在:終了コール時のプレイヤーが先攻プレイヤーの場合、後攻プレイヤーの番の終わりまで、コール時に後攻プレイヤーがプレイヤーの場合、その番の終わりまで(最後のポケモンチェックは除く))となっています。(トーナメントなど少しルールが異なる場合もあります)
また、盤面修復による対応での延長時間も無限に出るわけではありません。
そして、ここがとても重要なのですが、ルール上、対戦が終了した際にどちらかのプレイヤーが勝利条件を満たしていない場合は、「両者敗北」となってしまいます。
両者敗北が順位を決める上で非常に痛手になってしまう事は、シティリーグなどの大型大会に真剣に臨もうと思っている方はご存知かと思います。

知らないという方のために説明すると、ポケカの大会では基本的に順位を決める際に「累計得点(≒勝利数×3点)」に続いて、累計得点が同数の人の中で順位付けする際に、Opponent-Match-Win Percentage(OMW%、オポ、オポ値など)の数値で差を付けます。
ざっくりと何の数字か?というと「どれくらい強い人とマッチングしたか」という数字の指標です。
詳しくは下記のページも参考にしてみてください。(勝手にリンク失礼します。)

そのため、時間ギリギリで(投了含め)勝敗が付いた場合は、自分が負けても対戦相手は1勝プラスした”強い人”という事になりますが、両者敗北の際は負けが付いた”弱い人”に負けた、という事になります
そのためOMW%は低くなり、累計得点が同点の中でも順位が下になってしまいます。
強い言葉を使ってしまいましたが、現実としてそうして順位を決めていきます。

話を本筋に戻すと、25分という、初心者から見たらとんでもなく短い時間で勝敗をつけるためには、「素早く」かつ「正確な」プレイングが必要になってくるという事です。
はるさめ自身も始めた当初は普通に25分でなんてプレイできていませんでした。友人とやっているときは、ひと試合45分とか掛かってました。

なので、大きい大会に出たいけど、プレイングを上達させるためにはどんな練習をすれば良いのかとかどんなことを意識しながらプレイしたか、という事を今回は噛み砕いてお伝えできればと思っています。
※個人的に取り組んだ内容が多分に含まれます、全ての人に効果があるとは限りません!

“競技”としてのポケモンカードの面白さも伝わればいいな、と思います。

【2. まずは”正確に”プレイしよう】

ここでいう「正確性」というのは、「ルールやテキストの処理やその手順が正確か」の度合いを指すこととします。
どれだけ素早くプレイしていても、ルールやテキストの処理が不適切で、プレイエラーしてしまったら結局盤面を修復する必要が出てくるため、時間がかかってしまいます。
そのため、素早くプレイする前に、まずは“正確に”プレイすることを心がけて練習していきましょう。

では、どのような状態だと不正確なプレイになるのか、条件を考えてみました。
下記の箇条書きは全て「カードのテキストや効果、フロアルールやルールガイド、ペルティクイックチャート、お店独自のルール、大会毎に決められてアナウンスされた決まりごと」が目的語になります。
いちいち書くと長いので端折りました。

①間違えて覚えている
②(一部)無視している
③自分の都合のいいように解釈している
④読んでいないor知らない

ポケモンカードゲームの大会を進めるにあたっての前述した「目的語」は、見ていただけると理解できると思いますが、全て少し堅苦しい印象で書いてあります
それはなぜだと思いますでしょうか。
この答えが全てでは無いと思いますが、一つ考えられるのは「解釈の余地をなるべく残さないため」であると私は考えています。

カードのテキストはいわゆる「ポケカ語」と言われるような、少し独特の言い回し方や用語を使っています。
しかし、それらの用語はほぼ全て「ルールガイド」に「定義」されており、単語毎に細分化して読み解けばほぼ全てのテキストは、誰が読んでも同様の処理ができるように書かれています。

つまり、対戦を進める上での基本ルール外でのカードに関する効果の処理などは全てカードに書かれています、逆に言えば「カードに書かれている事以外のことはできない」のです。

カードの効果の処理の代表として、Gレギュレーションからおそらくみなさんお世話になっているサポート「ナンジャモ」の効果を見ていきましょう。

おたがいのプレイヤーは、それぞれ自分の手札をすべてウラにして
切り、
山札の下にもどす。
その後、それぞれ自分のサイドの残りの枚数ぶん、山札を引く。

ポケモンカードゲーム サポートカード「ナンジャモ」より

不自然な引用の切り方にしてます。
全て動詞で改行してます。全ての処理に意味があります。

ウラにする」ことによって手札を非公開情報にする
切る」ことによってその元々手札であったカード群を非公開情報かつランダムにする
山札の下にもどす」ことによって、山札とは混ぜず、その後山札を引く際に最も影響が低い場所に据える
サイドの残り枚数ぶん、山札を引く」ことによって、サイド差による手札アドバンテージを付ける

今は少なくなりましたが、ナンジャモが出た当初起きたプレイエラーで最も多かったのは「山札の下にもどす」を前述の「①間違えて覚えている」ことによって、山札と混ぜてしまうプレイエラーが続出しました。

正確にカードのテキストに従うことは、正確なプレイへ繋がる第一歩です
手順として考えるならば、動詞で分けて、ステップごとに考えていけばいいでしょう。


続いて、ゲームを進める上でのルール上の処理について説明できればと思います。
【2.】がだいぶ長くなってきてますけど、頑張りましょう。

ルール上の処理で、慣れた人は覚えてしまっていたりして素早くできるけど…
と言う項目をあげます。それは大きく3つあると思っておりまして、

A-01 ワザを使う手順 (p.4-5)
A-01 ダメージ計算の手順 (p.5-6)
D 【きぜつ】の処理手順 (p.13)

トレーナーズウェブサイト
「上級プレイヤー用ルールガイド Ver.3.3」より

が挙げられます。いずれもルールガイドのページ数を付記しました、ご参照ください。
見ていただけますと、それぞれの手順がもの凄く長いことがわかると思います。
A-01なんて、実際の対戦だと5秒くらいの出来事です。でも文字に書くと3ページにわたります

ここの(少なくとも自分の使うカードの)処理の手順を正確に覚えておかないと、倒せないのに倒せてしまうと勘違いしてゲームを進めようとしてしまったり、実際に進めてしまってサイドを取り進めて、後々に盤面修復が必要になったりと、誰も幸せにならない結果になってしまうので気をつけましょう。

他にも、対戦中とは関係ありませんが、対戦準備の中でもきちんと手順が決まっています。
さて、ここで少し眠いかもしれないので問題です。

対戦準備において、あなたは最初に引いた7枚の手札に、「バトル場に出すことのできるカード」がありませんでした。出すことのできるカードが無い事を相手に伝えて見せなくてはいけませんが、『いつ相手にその事を伝え』、『いつ相手に手札を開示する』のが正しいでしょう?

(・ω・)・・・

正確に自信を持って回答できましたか?
正解は下記スクリーンショットの「5. バトルポケモンを出す」に全て書かれています。

「上級プレイヤー用ルールガイド」より
スクリーンショットです

とても長くなってきてしまいましたが、”正確に”プレイすることの根幹としてルールという知識が必要になってくることが非常に重要であることがわかっていただければ幸いです。


そして、本項目最後にひとつ。
“正確に”プレイするための一助になるような事を書いて締めようと思います。
それは、

どこに何が置いてあり、どのような状況かを判断しやすい盤面に整えることを常に心がける

ということです。
場のポケモンはもちろん、どのポケモンに何のどうぐやどのエネルギーカードがどれだけ付いているのかや、トラッシュはベンチのポケモンと混ざってしまうような形になっていないかや、ロストゾーンは場のカードと混同しないかや、特性やスタジアムを使ったのか、など。
パッと相手が自分の盤面を見て、「あぁ今こういう状況か」と分かりやすい盤面にするのも立派なマナーです。また、分かりやすい盤面にしておくことによって、自分のプレイエラーも未然に防ぐことができます

トラッシュやロストゾーンなどの枚数を参照する効果を使用するデッキならば、適宜、相手のターン中などに『相手に一声かけて』整理するのもいいかもしれません。
はるさめは最近ソウブレイズexを気に入って使用していますが、1ターン目が終わったら必ず「すみません、トラッシュを整理しますね」と声をかけて、トラッシュに落ちたエネルギーの枚数を整理するようにしています。

長くなってしまいましたが、”正確に”プレイするために心がけたいポイントでした。
これが全てではないですし、もっと上手いやり方を知っている方もいらっしゃるかもしれません。
もしそのような方法がありましたら、ぜひ教えてください。
みんなで共有していきましょう。

【3. “正確な”プレイを”素早く”行えるようにしよう】

【2.】が段々と出来てきて、フリープレイなどでゆっくりなら正確にプレイできるようになってきたぞ、となれば、後はプレイングを素早くしていくだけです。

この項目では、”プレイング”を素早くすることに注目して、その方法を伝えていければと思います。

プレイングが素早い人は、判断が早くてテキパキプレイできるんだろうなぁ…頭の悪い自分には無理だ…

そう自分も思っていました。
自分はゲーム(とりわけ戦略系、将棋など読み合いの発生するもの)が実は苦手です。
いや、オーガナイザーだしジャッジなんだから言うてもwと思われるかもしれませんが、事実苦手です。

ただ「ルールをしっかり覚えて、プレイエラーをしないようにして、速くプレイ出来れば、大型大会の土俵にあがってもいいのでは??」とも思っていました。

そう、負け筋を拾ってしまういわゆる「プレイミス」は全然してもいいと思います。
プレイエラーなんかよりは桁違いに良いです。
後々戦略を練れるようになって、強くなっていけば良いので。

では具体的に1. 物理的な面2. 思考的な面 の2つの方法をお伝えできればと思います。

1. 物理的なプレイスピードを上げる

これは具体的に言うと、カードやダメカンを扱うスピードを素早くできるようになる、と言う事です。
さらに具体的にどの作業かと言うと、「デッキを見た際のサイド落ち確認」「シャッフル」「あらかじめ受けそうなダメージのダメカン(ダイス)を準備する」などが挙げられます。

サイド落ち確認」ですが、これは結構練習しないと難しいです。でも練習すればできるようになります。
まずは60枚のデッキレシピをしっかり頭に叩き込みましょう。どのカードが何枚、最初はキーカードがどれか、サイドに行ってしまうとまずい(= 戦略に大きな影響が出る)カードを確認するところからでもいいです。
練習は1人でできます。シャッフルして、7枚引いて、たねポケモンをバトル場に出して、サイドを6枚置いて、バトル場のたねポケモンを表にしたらストップウォッチスタート!
山札をザーっと見ていき、(※ここで順番を並べ替えてはいけません!(日本ではこの行為は「積み込み」と判断されます))キーカードを少し上にずらすようにして数えていきます。
(例えば、メインアタッカーのたねポケモンが何匹いるか?など)
そして、頭の中でサイドに行っている6枚はこれ!と決めた時点でストップウォッチを止めます。
最初は1~2分くらいで大体把握できていれば十分かと思います。
1分切れるように練習するとか、もいいかもですね。

次に「シャッフル」についてですが、手の大きさにもよるので一概に言えないです。
基本は、ファローシャッフルを4,5回程度、ヒンドゥーシャッフルを数回を2セット、をなるべく素早くできるように練習しましょう。20秒くらいが目安ですかね…。大事な場面でのシャッフルは時間かけても良いと思いますけど、対戦中の山札見た後のシャッフルは、相互シャッフルも入るのでそれくらいが良いと思います。あくまで目安ですが。
手が小さくてシャッフル苦手な場合は、山を二つに分けてファロー、ヒンドゥー、山を横入れで混ぜて、適当にカット、などを2セット、など織り交ぜてかつ相互シャッフルしてもらいましょう。

最後に「あらかじめ受けそうなダメージのダメカン(ダイス)を準備する」ですが、これは地味に時間の節約になります。
相手のアタッカーや付いているエネルギー、盤面や相手のプレイングを見ながら、その相手の番に使ってきそうなワザを考えつつ、なんとなーくの量のダメカンをバトルポケモンの横とかに出しておきます
この時重要なのは、ポケモン(カード)の上に置かないこと。あと身も蓋もないですが、「準備してます感」を出しながら準備すること。
相手がワザ宣言をしてから(あわあわと)ダメカンをダメカンケースから準備するより、あらかじめ出しておいたダメカンをポンと乗せるだけだと、かなり時間を節約できます。
私は個人的にダメカンケースに 100ダメカン何個か+6面ダイスを沢山 でダメカンの代わりにしています。90以下のダメージは、6面ダイス2個あればOKですし、100ダメージ台なら合計3個、200ダメージ台なら合計4個で表現できます。結構便利です。

参考までにですがはるさめの手持ちを…
これで足りなくて困った事は今のところないですね

2. 次の自分の番にしたい事を思考する癖を付ける

ポケモンカードゲームにおいて、競技性の高い対戦会での目標は「勝利する」ことになるかと思います。
(ポケカにおける目標の全て ≠ 勝つこと なのでご注意ください、ここもどこかで触れようと思います。)

勝利するために必要な事を詰めていくのが競技性の高いポケモンカードゲームにおける醍醐味なのですが、ポケモンカードゲームでは面白いことに勝利条件がいくつかあります

A. 自分がサイドをすべて取り終える
B. 相手の場のポケモンが1匹もいなくなった
C. 相手の山札が1枚もない状態で、相手の番になった時に相手が山札を引くことができない

(D. カードの効果で勝利する(アンノーンVのワザ「ビクトリーシンボル」など))

これらの勝利条件が対戦での目標となってくるわけですが、対戦をしていく中で、この大きな目標に辿り着くまでの間にいろんな小さな目標点があることがわかると思います。

ポケモンカードゲームはカードの種類が膨大にあり、デッキにおけるそのカードの組み合わせも無限大の組み合わせが考えられるので、目標がない状態でプレイするといろんな事ができてしまうため、思考に無限の時間が必要になります。

そのため、自分の番での思考時間を短くするために、相手の番の間に相手の盤面と自分の盤面を見ながら、「次の自分の番にしたい事」を常に考えるようにしてみてはいかがでしょうか。

「相手があのポケモンでワザを使ってくる(はず)だから、自分のこのポケモンが倒される(はず)なので、次の自分番になったらこのカードを使って、こうこうこうしたい。」

などと考えておくと、自分の番になった時にどのようなことから始めてプレイするかなどの思考の整理ができた状態で番を始められるので、自分の番に費やす時間を節約することができます。

また、自分の番を短くすることのメリットは、対戦時間を短くするだけでなく、「相手に思考の隙を与えさせない」という二次的なメリットも持っています。
ゆっくりでいいので、少しずつ癖をつけていくと、自然にできるようになるはずです。

【4. “素早く正確に”よりも大事なこと】

それは、双方十分にコミュニケーションをとり、お互い納得した状態で気持ちよく対戦を終えられる事です。
ここでフロアルールを引用したいと思います。

プレイヤーの皆さんは、決められたルールやマナーを守り、
お互いが気持ちよく対戦ができるよう、フェアプレイを心がけましょう。
そのためには、対戦相手に対して、常に思いやりを持って接することが必要です。

ポケモンカードゲーム フロアルール Ver.2.7より

対戦時間内に対戦を終えられるように動作を速くしたり、相手がカードの効果を間違えて覚えていたら指摘したり、も大事なのですが、その大前提としてこのフロアルールの一節が「プレイヤーの皆さんへ」と銘打たれて書かれています。

いくら素早い動きでもカードを乱雑に扱っていたり、効果の指摘も声を荒げていたりなどしたら、とても気持ちのいい対戦とは言えないでしょう。

お互いに、お互いの聞き取りやすい声量で宣言をしたり、確認をしたりコミュニケーションをとって、気持ちよく対戦をしましょう。

対戦相手がいて初めて成り立つのがポケモンカードゲームです。
お互い思いやりをもって対戦したいですね。

【5. さいごに】

長々と書いてしまいました、最後まで読んで頂き本当にありがとうございます。
もう少し短く要点を押さえて記事を書く訓練もしたいと思います…。

4.にも書きましたが、ポケカでの大前提は対戦している両プレイヤーが気持ちよく対戦を終えられるようにフロアルールや細則を決めています。
それらのものが、良い楽しいポケカライフの一助になれば、またこの記事もその一助になれば良いなと思っております。

それではまたどこかで! はるさめでした!

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