2023年の夏にウクライナ🇺🇦へ行った話[東欧旅ウクライナ編①]
左右見渡す限り、地の果てまで黄金色に輝く小麦畑とひまわり畑が広がっている。
その間に通る一本道を爆走するメルセデス・ベンツ製の快適なバスの中で、私はウクライナ🇺🇦に渡航する決心を固めた…
序章
社会人になって3ヶ月くらいが経ったある日、
私は会社の夏季休暇が5日間付与されることと、山の日と土日を組み合わせることで最大10日間の連休が取得できることを知った。
社会人になり、大学生の頃のように自由気ままに、思いつくままに海外旅行ができる身分ではなくなってしまっていたため、私は少しばかりフラストレーション(というか、旅行欲)が溜まっていた。
10日間の連休をフルに使って、また旅に行きたい!
ワクワクドキドキする経験がしたい!!!
という気持ちが湧いてきた私を何者も止めることはできない。
自然とGoogle mapのアイコンをタップしていた。
さて、どこに行こうか?
南アジアのインド、スリランカ、ネパールを巡ろうか?
はたまた、アフリカに行ったことがないからモロッコとかエジプトに行こうか?
いやいや、シルクロードを辿りにウズベキスタンとかに行きたいな…
などと、色々と考えたものの、私は遠くない将来、コロナのために実現できなかった世界一周のリベンジをすることにしているため、どれも世界一周で経験できそうなことばかりで、決め手に欠けた選択肢でしかなかった。
そこで、[今しかできなさそうな経験]というテーマを立てて考えてみたところ、戦争が始まって早くも1年以上経っている某国のことを思い出した。
正直、思い出した瞬間は選択肢としてあり得ないと判断した。
わざわざ死にに行くなんて、阿呆でしかない、と。
しかし、「戦争中の国に行く」という経験ができるのは長い人生の間で後にも先にも今しかないかもしれない。
小学生の頃から、平和学習などで数え切れないくらい聞いてきた戦時中の話を、身をもって実感する絶好の機会かもしれない。
と考えた私は、自然とウクライナへの入国方法を調べ始めていた…
というわけで、今、私はルーマニア🇷🇴のブカレストからモルドバ🇲🇩のキシナウに向かうバスに揺られている。
この後、キシナウで乗り継ぎをしてウクライナのオデーサに入る予定だ。
だが、ここまで来て若干の不安が募り始めている。
遺書は書いてきた。保険も入った。普段はしないたびレジにもちゃんと登録した。
だが、命が惜しい。
私にはまた逢いたい人がたくさんいる。
けれども、ここまで来たからには行くしかない。
事前にリスクとそのリスクの許容範囲は定めていて、手に入れている現状の情報だと、オデーサは許容範囲内だ。
そこで、このnoteを書くことで気持ちを落ち着かせることにした。というわけで、今現在このnoteを書いている。
序章はここまでになります。ここからは、本編をお楽しみください!
本編
現在、ウクライナに入る主要ルートとしては、主に2つある。
1つが、ポーランドのクラクフを起点にしてウクライナ西部の大都市リヴィウに入るルート。
もう1つが、今回のルートであるモルドバのキシナウを起点にして南部の大都市オデーサに入るルートである。
私は、リヴィウには将来ポーランドやバルト3国を巡る際に立ち寄れるかな〜と考え、今回はオデーサに行くことにした。
オデーサの市街地は最近認定された世界遺産だということ
オデーサにはYorokobiというウクライナで最も有名なマンガやアニメのショップがあること
知り合いが半年前にオデーサを訪れていたこと
夜行列車が好きでウクライナ国鉄の夜行列車に乗ってみたかったこと
(yorokobiのサイト。インスタもある)
など、いくつかの訪れたい理由もあった。
知り合いのウクライナ渡航記
(プレミアリーグではchelseaが好きらしいので、そこだけは気に食わないですがいいやつです。でもやっぱり、#COYS)
大まかな計画としては、
オデーサに行くことを第1目標とし、その後、状況が許せばウクライナ国鉄の夜行列車に乗ってキーフやリヴィウに行くこと第2目標にした。
前述の通り、モルドバのキシナウからオデーサに入るのが王道みたいだが、調べてみるとルーマニアのブカレストからもバスの便が出ているようだった。
ウクライナで何かトラブルがあったときに備えて、10日間の旅程の内、早めにウクライナに行っておきたかったので、ブカレストからの便を現地で探して乗ることにした。
結局、ブカレスト(それも、ブカレスト空港)からの便は存在したものの、キシナウ経由のオデーサ行きだった。
なので、ブカレストからの直行便は存在しないようである。
このブカレスト発オデーサ行のバス、メルセデス・ベンツ製のバスで空調設備は最高だし、wifiは用意されてるし、USB充電ポートの給電速度はめっちゃ早いし、めちゃくちゃ快適な移動だった。
端書きに書いたように、見渡す限りの小麦畑とひまわり畑を車窓から眺めながら、およそ8時間かけてブカレストからキシナウへ移動し、そこから4時間かけてオデーサまで移動した。
ウクライナの検問では、
予想どおり一悶着あったものの無事に入国することができた。
しっかりとした入国理由を答えられないと入国できない雰囲気だったので、入国理由はしっかりと用意しておくべきだと思う。
(ここらへん、別の機会にまとめておきます)
夜23:00、オデーサに到着した。
ウクライナは24:00以降の外出制限があるようで、金晩を楽しんでいた多くの人が足早に帰宅する様子を尻目に、私は今日の宿に向かった。
ロシアのオデーサへの攻撃は夜間が多いため、道中、いつミサイルの空襲アラートがなるかひやひやしながらアルイていたが、クラブ帰りの酔ったウクライナ人に冷やかされたりしただけで、無事に宿に着いた。
ATMでウクライナの貨幣であるフリヴニャを引き出してくる時間が無かったため、ユーロで宿代を払ったのだが、戦争によって外貨の需要が非常に高いようで、公式のレートよりも良い条件でフリヴニャと替えてくれた。
ウクライナに渡航される際は、ATMキャッシングよりもユーロを用意していくの方が現状は良いと思う。
いつもの旅行であれば、ホステルの近くで夜の散歩をするのだが、外出制限はあるし、日本から総計36時間の移動で少し疲れていたので、明日の朝早起きすることにしてこの日は寝た。
早朝5:30、黒海の真珠オデーサはすでに明るかった。
私は、カタール航空の機内で食べずに取っておいたパンと水をぱぱっと食して、つい最近解禁されたばかりのオデーサのビーチエリアに向かった。
朝早くにも関わらず、ビーチは大勢の市民で賑わっていた。
泳いでる人や釣りをしている人、日光浴をしている人、カフェ活をしている人など、各自が思い思いの方法で、ビーチを楽しんでいた。
私は、カフェでアイスココア
(余談ですが、海外で留学していた際にチョコレートドリンクにハマってから、カフェでチョコ系のドリンクを見つけたらほぼ必ず頼むようになりました。くわしくは、このnoteに書いてます。)
を見つけたので、黒海の真珠として名高いオデーサの海を眺めながら冷たくて甘いココアを頂いた。
ウクライナの他の都市から来たと思われるウクライナ人の旅行客もおり、戦争が本当に起こっているのか少し疑ってしまうほど、のんびりとしたバケーションの時間がそこでは流れていた。
(だか、20歳前後の男性の割合が極端に少ないのは明らかであったし、この後の市内観光で戦争が今も起こっていることを実感することになるが)
あと、黒海は思っていたよりも透明度が高く、見た目はきれいな海だった。(実際はヘドロにまみれた汚い海らしいが…)
食べ物も海鮮を中心にとても美味しかったので、戦争が終われば、ウクライナに興味がある人には是非オデーサを訪れることをおすすめしたい。(ちなみに、英語はけっこう通じる)
ビーチを後にして、朝ごはん&市内観光に向かうことにした。
さて、早朝から海沿いを歩き回ってお腹も空いてきたので、朝ごはん&市内観光のために中心部に向かうことにした。
朝ごはんは市内でも有数のおしゃれなレストランであるLOULOUで頂いた。非常に雰囲気が良いお店だった。
そして、ここからは市内観光である。
世界遺産に選ばれた町並みを眺めて散策しつつ、つい先日、ロシアのミサイル攻撃で破壊された世界遺産の大聖堂を観に行った。
20人が死傷したと言われているが、直接ミサイルが当たった箇所の崩壊具合もかなり痛ましい上、建物のありとあらゆる窓ガラスが爆風で壊れており、トタン板で補修されていた姿が、ミサイル攻撃の威力を示しており印象的であった。
ミサイル攻撃があった大聖堂だが、その周囲では青空市場があり、市民が集う姿が見られた。
その、和気あいあいとした様子と背景の大聖堂の様子にとてもギャップがあり、戦争に対する固定観念ト現状の光景とで、違和感を非常に感じた。
その後、海外旅行で恒例行事にしている現地から日本にお手紙を出すためオデーサ市内の郵便局に行ったり、ウクライナで有数の規模を誇るマンガやアニメの専門店を訪れたりした。
この後は、明日からの行動を決めるべく、ウクライナ国鉄の駅に向かうことになる。
さて、文字数も多くなってきたので、いったんここでnoteを区切ろうと思う。
東欧旅ウクライナ編の後編では、岸田総理よりも前線に近づいた話や、首都のキーフの模様をお伝えする。
続編のURL(追加予定)
最後に、有料部分に今回の旅で撮影した写真(20枚くらい) や参考にしたサイトなどの情報をまとめておくので、良ければご覧ください。
もちろん、このnoteへの♥とTwitter(X)でRTして頂ければ無料で読めるようにしておきます!
ここまで読んで頂きありがとうございました!
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