【ポケスリ】きのみ得意のエナジー獲得量の分析(中編: ポケモン個体値別)
前編に引き続き、きのみ得意ポケモンのエナジー効率についての分析です。
以下、再掲。
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各ポケモンのきのみエナジーは大きく以下の4つの要素によって決まります。
ポケモンの種族(例:トドゼルガかラッタか)
ポケモンの個体値(例:同じトドゼルガでも性格やサブスキルによる補正の違い)
ポケモンのレベル(例:同じ個体値のトドゼルガでもLv.30かLv.50か)
フィールドやチーム構成(例:同じ個体値・レベルのトドゼルガでも、好みのきのみ一致か、フィールドボーナスはいくつか、ヒーラーやお手伝いボーナス持ちがいるか、など)
このうち、各ポケモンの厳選や育成をどの程度するかに強く関わってくる1から3について、3回に分けてそれぞれ検討してみます。
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前編で「1」の種族別の分析を行いましたので、今回は「2」の個体値別の分析です。
個体値を左右する要素
個体値を左右する要素は性格とサブスキルが存在し、きのみによる獲得エナジーに影響を与える要素の組み合わせだけでもかなりの数になります。
今回は、シンプル化と網羅性のバランスを取るため、以下のパターン分けを行おうと思います。
きのみの数S: 圧倒的な強サブスキルである「きのみの数S」があるかどうか【2パターン】
性格補正: 性格でお手伝いスピードの上昇補正(×1.1倍)があるか、無補正か、下降補正(×0.9倍)があるか【3パターン】
サブスキルのお手伝いスピード補正: サブスキルのお手伝いスピード補正が、何もないか、「お手伝いスピードM」のみ(+14%)あるか、「お手伝いスピードS+M両方」(+21%)あるか【3パターン】
従って、2パターン × 3パターン × 3パターン = 全18パターン の個体値を見る形になります。
上記のパターン分けについて、いくつか補足を。
まず、細かく言うと性格による食材確率の補正がある場合はきのみ取得率が変わるためきのみによる獲得エナジーに影響を与える*のですが、パターン分けが膨大になりすぎるため割愛します。
*例えば、おなじお手伝いスピード上昇補正の性格であっても、ゆうかん(EXP獲得量▼▼)よりもいじっぱり(食材おてつだい確率▼▼)のほうがきのみ獲得エナジーは大きくなる。
また、「おてつだいボーナス」も周知の通り非常に強力なサブスキルですが、今回はきのみによる獲得エナジーのみに焦点を当てた分析*であるということと、やはりパターン理由をシンプルにするために割愛しています。
*お手伝いボーナス持ちは自分自身のお手伝いスピードも5%上がるため、自身のきのみによる獲得エナジーにもポジティブに働くということは念の為。
トドゼルガの個体値による違い
上記のパターン分けを踏まえて、具体的にきのみ得意ポケモンで見てみたいと思います。
以下が、トドゼルガについて上記の18パターンの1日あたりエナジーを出したものになります。
どうでしょうか?結構残酷なぐらいに個体値の差があることがわかります。
左から4番目のバーがいわゆる「完全無補正」の個体(11,832エナジー)ですが、きのみの数Sで他は無補正の個体はその1.5倍(17,747エナジー)を稼ぎます。(きのみの数が2個→3個になるので当然ですが。)
さらに、一番右端の理想個体に近いトドゼルガ(23,622エナジー)は完全無補正個体のほぼ2倍のエナジーを稼ぎます。
きのみSで1.5倍、性格・サブスキルでお手スピMaxまで上がった理想個体だと2倍、という感じで分かりやすいですね。
ちなみに、「きのみの数S」がないパターンで最も強い個体(左から9番目のバー、15,748エナジー)は、「きのみの数S」があって最も弱い個体(その1つ右、15,973エナジー)に及びません。
きのみタイプの厳選できのみの数Sが譲れないのも納得ですね。
なお、ここではトドゼルガを例に算出しましたが、同じポケモンの中であれば、個体値による違いの関係はすべてのきのみ得意ポケモンで共通です。(完全無補正に対してきのみSで1.5倍、理想個体で2倍、など)
どんなラッタであればきのみSトドゼルガを超えられるか
では、種族をまたいだ比較も最後にしてみたいと思います。
前回の記事で、種族間の違いにフォーカスして分析しましたが、それと今回の個体値の分析の足し算という感じです。
具体的には、トドゼルガと同じウノハナ雪原を適性フィールドとして持つラッタについて見てみます。ここでの疑問は、「どのような個体のラッタであればきのみの数Sのトドゼルガを超えられるか」というものです。
早速見てみましょう。
チャート内の赤線で、きのみの数S持ちで他は無補正のトドゼルガのエナジー量を示しています。
すべてのパターンのうち、この赤い線を超えているのは右端の2つのパターンのみです。きのみの数Sに加えて性格補正・お手スピMがあってようやく、ということですね。
検算的にこの背景を確認すると、前回の記事の通り同様の個体値だった場合、「種族値」の差によりラッタよりもトドゼルガのほうが約24%エナジー効率が高くなります。
性格補正(1.1倍)とお手スピM(1.14倍)をかけ合わせると+約25%となり、これでようやく「種族値」の差を埋められるというわけです。
まとめと次回予告
今回はきのみ得意ポケモンの個体値による獲得エナジーの違いを分析してみました。
前回、種族値による差はトップのハガネールに対して約70%の範囲に概ね収まっているという話をしましたが、一方で個体値による差は無補正と理想個体の間で2倍もの差があり、「ポケモンスリープは個体値ゲーム(だからこそ厳選が重要)」という点が明確になったかと思います。
次回はきのみ得意ポケモンのエナジー分析最終回として、レベル上昇によるエナジー獲得量の変化を見てみたいと思います。
端的には、「きのみS無補正ラッタLv.50ときのみS無補正トドゼルガLv.40はどっちが強いのか?」ということですね。
あとは、1体目の育成と2体目の厳選はどちらを優先すべきか、というよくある疑問に対してもヒントになる分析ができるかと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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