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【おはなし】宝くじ魔法学校 #毎週ショートショートnote

今日は初めて地上に宝くじを撒いた。
私は宝くじ魔法学校に通っている。

人間が善行を行うと、頭の上に宝くじの玉が浮かび3日後に結果がわかる。
学生が作れるのは、人間たちが少し喜ぶ小さなラッキーだ。
九死に一生のような宝くじは、髭の長い年寄りたちが作る。

宝くじを撒いた3日後、人間界に社会見学に降りた私たちは、自分が作った宝くじを頭の上に浮かべた人を探していた。

何十個も玉を浮かべている人間が居た。
迷っている人を案内し、新たな玉が頭上に出現した。
後ろにいた学生が私のだと喜んでいる。
よく見ると浮かぶ玉の中に、私の玉があった。

この人が当選するといいな。
その時、私の玉がピカッと光った。当選の印だ。

ちょうど前を通りかかったパン屋で試食の配布が始まり、人間は揚げたてのカレーパンを受け取った。
私は「ゴミ拾いで発行・賞品カレーパン」の宝くじを作ったのだった。

人間は段ボールハウスの住人を見つけカレーパンを渡した。
頭上にまた玉が一つ現れた。

(409字)

今週も、たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
今年も難しいお題に挑戦する年にしていきたいです!
本年もよろしくお願いいたします。