【おはなし】感想文部 #毎週ショートショートnote
これ、入れてあげてもいい?
綺麗にお化粧された母の顔を眺めていると姉が一冊のノートを持ってきた。
古い大学ノートの表紙には母の字で「感想文部」と書いてある。
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あ、幸子ったらノート忘れてるわ。
テーブルの上に「野球部」と書かれたノートが置かれていた。
姉は中学生になって、野球部のマネージャーになった。
私はまだ年長さんだった。
休みの日は私と遊んでくれたのに、休日も学校へ行って帰るのは夕方だ。
私も部活やる。
お母さん、ノートちょうだい。表紙に漢字で書いてね。
はい。どうぞ。なんて書くの?
んー…「感想文部」って書いて。
感想文は大変だって、さっちゃんが言ってたから。
部活に入って練習するの。
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お母さん、よくこのノート眺めてたんだよ。
パラリとノートを開いた。
二人は潤んだ目でしばらく笑っていた。
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今週もこちらの企画に参加です。
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