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【おはなし】運試し擬人化 #毎週ショートショートnote

大晦日の夜、オレは枕元に縁起物を並べて眠る。
翌年、どんな分野で運が良いか試される。

記憶に残る初めての夢は、歌舞伎役者みたいな顔で赤い服のおじさんが、当時オレが好きだったキャンディーをお腹からポコポコ出して、「お食べ」って言う夢だった。そしたら家の近くにコンビニができて、欲しいときにすぐおやつ買いに行けるようになったんだ。

高2の時に見た夢。
障子の向こうからパタンパタンと音がする。
覗くとやけに色っぽい鶴がこちらをチラリと見てフッと微笑んだ。
坊や、大人の階段を上りたいのかい?
その年オレは童貞を卒業した。

去年はこんな夢を見た。
ガラの悪い釣り目の男。セカンドバックの代わりに小判を持っている。
兄ちゃん!金か?手を貸してやりまひょ!
起きると招き猫が倒れていた。
そして初めての万馬券を取ったんだ。

今年はどんな夢を見られるかな。


背中に甲羅を背負ったおじいさん…?何か言っているな…

そして今年、オレは超早期のガンを発見することとなる。

(411字)

今年最後のたらはかにさんの企画、無事に投稿することができました。
いつもありがとうございます。
おかげさまで今年は創作の楽しさを知ることができました。
来年もよろしくお願いいたします。