お金にだらしない人。
私が会社で見た人の事だ。
その人のそういった一面を知ったのは、会社に裁判所からの手紙が届いたからだ。
給与の差し押さえに関する内容が書かれていた。
当時の上司が裁判所に連絡したり、本人に事情を聞いたりした結果、給与から債権者に返済する形となった。
債権者は、信販会社だった。
上司が行った本人への聞き取りの際に、他に借金は無いと言った様だが半信半疑だった。
差し押さえになる迄に電話や書面での督促があったり、裁判にまでなったのに、ここまで借金を放置出来る人間が真実を言っているとは到底思えなかった。
差し押さえが出来る金額は、手取り額の4分の1までだ。
毎月の給与計算後、手取り額から4分の1を本人の給与から控除し、直接債権者に振り込む手続きをやっていた。
約1年半程で給与差し押さえは終了した。
給与計算をやっている側からすると、地味に手間がかかる作業だった。
事務処理の手間と、債権者への振込手数料はかかっていた。
「本当に他に借金はないのか?」と言う私の勘は当たり、個人名でその人宛の電話がかかって来る事がたまにあった。
明らかに取立て業者(貸金業者?)からの電話だった。
会社名は名乗らず、用件も私用と言う。
明らかに督促の時の連絡だ。
「ああ、また別の会社絡みで給与差し押さえの手紙が届くのかな。また給与差し押さえになったら面倒くさいな」と思った。
お金にルーズな人間は信用出来ない。
あまり必要以上に関わりたくないとも思った。
それだけがその人の全てではないけど、お金のルーズさの一点だけで「だらしない人間」と言う印象を持ってしまう。
幸い、2回目の給与差し押さえはなかった。
その人は退職をしていったからだ。
正直ホッとした。
再び給与差し押さえになる可能性が消えたのだから。
新卒の会社で督促をやっていた事もあり、電話連絡もつかない・入金もしないと言うのは困るものだ。連絡をとり続けなければいけないのも地味にシンドイ。
電話や手紙を無視し、裁判まで無視しているのはなかなかだなと感じた。
給与差し押さえになれば会社にも借金の事がばれてしまうのに、嫌とか恥ずかしいとかも無いのだろうか。
私には理解不能だ。
お金にルーズな人間には関わらないに限る。