会社を踏み台にした。
新卒入社の会社から転職した時だ。
とにかく辞めたいばかりが頭にあった。
しかし、何の戦略も持たないまま転職するのもリスクがある。
自爆営業&電話応対(個人顧客相手)が嫌→会社の管理部門に興味を持つ→未経験の為日商簿記検定3級取得→管理部門の求人に応募
…と段階を踏んで行った。
業務未経験OKの求人は少なかった。
転職する事になった企業の求人は未経験OKだったが年間休日の少なさがネックだった。
現職にとどまってもモチベーションが上がらないし、年間休日が減っても管理部門での経験を積めるならばと転職に踏み切った。
中小零細で少数精鋭と言う言葉がぴったりの会社だった。
大企業の様に仕事が細分化されてない所が私にとっては魅力的だった。
人の入れ替わりが激しい為、マニュアルも無いしその時々によってやり方がコロコロ変わる環境だった。
小口現金の管理、会計システムへの仕訳入力、健康診断業務、労基署の調査対応(上司に同行)、売掛金の残高確認&消し込み、会社携帯の管理etc.…広く浅くだったが、出来る事を増やす為に、職務経歴書に書くネタを作る為に色々やった。
この時にはうっすら「もっと待遇いい会社に行く為に踏み台にしよう」と頭の中で思っていた。
銀行業務や、日々改善売上高報告など、やる人に偏りがあった業務は当番制にして、みんなが出来る様に上司に提案したし、私が休みの時でも他の人が業務出来る様にマニュアルも作った。
中小零細だから、システムや設備にお金がかけられない。だから、楽しようとすれば嫌でも自分の頭で考えなければいけない。
業務とは別に大変だったのは社内の人達とのコミュニケーションだ。
営業部門の人は、管理部門を「利益を生まない部署」と思っているから当たりがキツかった。
休みが少なく数字に追われて余裕が無いのか攻撃的な人が多かった。
部署にもヤバい人間がいて閉口した。
上司が味方になってくれたからよかったものの、あの伏魔殿はキツかった。
色々なタイプの人がいる事を学べたのはよかった。
色々業務経験して、これ以上のメリットがみられなくなって来てモチベーションが下がって来た。
ずっとこの会社にいる事は無いと確信した。
2回目の転職活動を開始。
転職エージェントに転職理由や経緯を説明。
より専門性を身につけたい・長く働ける環境で働きたい、今までは経緯を積む為にやって来たと言ったら、
「結構戦略的にやって来たんですね。」と言われた。
…そうだ。2社目は踏み台に過ぎなかった。
ずっと勤められる環境ではなかったから。
私は会社を踏み台にする事を悪い事だと思っていない。終身雇用は崩壊しているし、会社は守ってくれない。
ただ労働契約で働いているだけだ。
転職が当たり前になりつつあるし、誰だって待遇いい会社・もっといい環境の会社に行きたいだろう。
他の会社に行ける可能性を広げる為に、実務経験を積む事が大事だ。