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「生存者バイアス」とは?見落としがちな失敗の教訓と未来に生かす考え方

こんにちは、さつきです!
今回のテーマは「生存バイアス(Survivorship Bias)」。何かを判断するとき、成功しているものだけを参考にしてしまい、失敗したものを見落とす心理的傾向を指します。日常や仕事、投資の場面で思わぬミスを招くこともあるこのバイアスについて、詳しく解説します!

生存バイアスとは?

「生存バイアス」とは、生き残ったものや成功したものだけを基準にして物事を評価し、見えない失敗例を無視してしまう現象を指します。このバイアスが働くと、全体像を正確に捉えられなくなり、誤った結論を導きがちです。

例としてこんなケースがあります:
ビジネス:成功している企業の方法論だけを参考にし、「成功の法則」と思い込む。実際には失敗した企業が同じ方法を試していたかもしれません。
歴史:有名な戦略家や英雄の行動が称賛されますが、同じ行動をして失敗した無名の人々がいた可能性があります。
投資:大儲けした投資家の話だけを聞き、「簡単に利益を上げられる」と思い込む。実際には、多くの人が同じ方法で損をしているかもしれません。

生存バイアスの具体例:第二次世界大戦の戦闘機

このバイアスの代表例としてよく挙げられるのが、第二次世界大戦中の戦闘機の装甲配置に関する逸話です。

戦闘機が戦場から戻ると、被弾箇所を調査して装甲を強化する計画が立てられました。しかし、統計学者のエイブラハム・ウォルドは、「戻ってきた機体は生存している証拠。帰還しなかった機体が被弾した箇所こそ強化すべき」と提案しました。この考えが多くの命を救ったのです。

陥りやすい罠
1. 成功の秘訣を過信する
成功例だけを見て「自分も同じようにすればうまくいく」と思いがちですが、失敗例が見えていないことに気づけません。
2. リスクを過小評価する
成功例ばかり見ていると、「リスクを取れば成功する」と誤解し、リスクの大きさを正しく理解できなくなります。
3. 過去の失敗を見落とす
特にデータ不足の分野では、失敗例が記録されていないことも多く、生存バイアスが強まります。

生存バイアスを回避するには?
1. 失敗例を積極的に探す
成功例だけでなく、失敗したケースについても学ぶことで、全体像を把握できます。たとえば、失敗した起業家の体験談や研究論文を読むのがおすすめです。
2. 全体の母数を意識する
成功や生存は全体の中の一部に過ぎません。全体の中で成功者がどの程度の割合かを確認することが重要です。
3. データ分析を活用する
バイアスを防ぐには、客観的なデータを分析する習慣をつけましょう。感情や主観に頼らず、冷静に状況を判断できます。
4. リスクを計算する
リスクを見逃さないためにも、成功だけでなく失敗のリスクをしっかり計算に入れることが重要です。

まとめ:生存バイアスを未来に生かす

生存バイアスは、私たちが本質を見失う原因にもなりますが、その存在を知り、対策を講じることで、より良い意思決定ができるようになります。「見えない失敗」から学び、成功例を過信せずにバランスよく考えることが大切ですね!

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さつき/言語聴覚士(リハビリ)
これからも有益な情報の発信に努めてまいります。ふつつかですがよろしくお願い申し上げます!