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何故腎臓が悪くなるとタンパク質を制限するの?

こんにちは、さつきです!

腎臓が悪くなると、よく「タンパク質の摂取を制限しましょう」と言われますよね。なぜ腎不全ではタンパク質制限が推奨されるのでしょうか?今日はその理由をわかりやすく解説していきます!


1. タンパク質の代謝産物が腎臓に負担をかける

タンパク質を摂取すると、体内で分解されてアミノ酸になります。そして、その一部は不要な老廃物として「尿素」や「クレアチニン」などの形で腎臓から排泄されます。腎不全ではこの排泄機能が低下しているため、老廃物が体内に溜まりやすくなり、腎臓にさらなる負担をかけてしまいます。

また、老廃物が体内に蓄積すると、倦怠感、食欲不振、吐き気といった尿毒症の症状が現れることもあります。特に慢性腎不全の患者では、この影響が長期的に蓄積するため、適切な食事管理が欠かせません。

2. 窒素バランスの崩れ

タンパク質には窒素が含まれており、これが体内で代謝されると尿素窒素(BUN)として腎臓から排泄されます。しかし、腎不全ではBUNが蓄積しやすくなり、尿毒症のリスクが高まります。そのため、タンパク質摂取を抑えて窒素負荷を軽減することが重要になります。

特に腎不全が進行すると、BUNの上昇により認知機能の低下や神経障害などの症状も引き起こす可能性があります。そのため、血液検査でBUNの値を定期的に確認しながら食事管理を行うことが望ましいです。

3. 腎機能の低下を遅らせるため

タンパク質の過剰摂取は腎臓の「糸球体」に負担をかけ、腎機能の低下を早める可能性があります。特に腎不全の初期段階では、適度なタンパク質制限を行うことで、腎機能の悪化を遅らせる効果が期待できます。

また、タンパク質制限と並行して、塩分の摂取を抑えることも重要です。高塩分の食事は高血圧を引き起こし、腎臓への負担を増加させるため、腎不全の進行を早める原因となります。

4. 低タンパク食のポイント

ただし、タンパク質を極端に減らしすぎると、筋肉量の減少や栄養不足につながります。そのため、低タンパクでも質の良いタンパク質(魚、卵、大豆など)を適量摂取することが大切です。また、エネルギー不足を防ぐために、炭水化物や脂質をしっかり摂ることも重要です。

さらに、最近では「ケトン食」や「ケトアミノ酸サプリメント」を利用することで、タンパク質の代謝産物を抑えつつ、必要な栄養を確保する方法も注目されています。これらの方法を取り入れることで、腎不全の進行を抑える可能性があります。

5. 食事療法と生活習慣の見直し

食事だけでなく、生活習慣の見直しも重要です。腎臓に負担をかけないために、適度な運動を取り入れたり、水分摂取を適切に管理することが推奨されます。特に腎不全が進行している場合、水分の過剰摂取はむくみや高血圧の原因になるため、医師の指導に従って適量を守ることが重要です。

まとめ

腎不全では、タンパク質の代謝産物が腎臓に負担をかけるため、適度な制限が推奨されます。ただし、必要な栄養を確保しながら、バランスの良い食事を心がけることが大切です。腎臓を守るために、普段の食生活を見直してみましょう!

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さつき/言語聴覚士(リハビリ)
これからも有益な情報の発信に努めてまいります。ふつつかですがよろしくお願い申し上げます!