ep.11 娘に留守電を残すチャック
【サマリー】
このチャンネルはアメリカのアクションドラマ「24 -TWENTY FOUR-」の日本語吹き替えパロディーチャンネルである。
CTA:テロ対策エージェンシー捜査官チャック・バウワーの活躍をコミカルに描くコメディドラマ。
チャックは娘であるキャシーとの間に出来た溝をまだ修復出来ていない。
何度か電話しては留守電を残し、仲直りを試みているようだ。
【冒頭】
混沌とする世界情勢。テロの脅威は常に存在する。
僕は連邦捜査官、チャック・バウワー。
今日もまた、寝れない一日が始まりそうだ。
👩🏻🦱「これは、チャックが不在のオフィスでの出来事である。」
👱🏻♂️チャック
👩🏻🦱クロイ
🧑ダニエル
🐷ジェイムス
👱🏻♀️キャシー
🐼ポール
【内容】
(オフィス音)
🐼「オブラクさん。」
👩🏻🦱「ハイ、ポール。クロイでいいわ。今日からエージェントに昇格したんだってね?頑張って!」
🐼「ありがとうございます!」
(歩いていく足音)
🧑「やぁポール、昇格おめでとう!」
🐼「ありがとうダニエル!」
(歩いてくる足音)
🧑「クロイさん、一緒にお昼行きませんか?」
👩🏻🦱「ダニエル。もうそんな時間?」
🧑「はい、ジェイムスが5号線沿いに新しく出来たピザ屋に行こうって。僕おごる約束してたんです。どうですか?」
👩🏻🦱「ピザねぇ…私、今リアルタイムでダイエット中なの。パスするわ。」
🧑「そうですか。分かりました。そう言えばチャックは今日休みですか?」
👩🏻🦱「休みじゃなくて、職務停止命令が下りたのよ。オフィスでエロ動画観た件と、タバコでスプリンクラーを作動させた件が本部にバレたの。」
🧑「あ、その件、僕まだチャックに謝ってもらってないんですけど!お陰で解析マシーンは完全に壊れてしまって最悪です!」
👩🏻🦱「まぁそれはチャックが完全に悪いわ。でも、エロ動画の件はあなたにも非があるでしょ?教えたのはあなたなんだから。」
🧑「えっと、それについては…(咳払い)…本当に申し訳ないと思っている!」
👩🏻🦱「ちょっと!チャックの真似しないで!」
🧑「へへ…」
🐷「ダニエル!早く!お腹が減ったよぉ!」
🧑「あ、僕そろそろ行きますね!ジェイムスが待ってるんで。」
👩🏻🦱「はいはい。良いランチを。」
(走って行く足音)
★I.L.
👩🏻🦱「あ、そうそうママに電話しないと。」
(歩く音)
(ドアが開く音)
(ドアが閉まる音)
(ピ音)
👩🏻🦱「あら?留守電が入ってる。誰かしら。」
(ピ音)
👱🏻♂️「もしもし、キャシー?パパだ。」
👩🏻🦱「え?チャック?」
👱🏻♂️「キャシーは元気にしているのか?」
👩🏻🦱「やだ。チャックったらキャシーと間違えて私に電話したのね。」
👱🏻♂️「何度も同じメッセージを残しているんだが、電話も繋がらないし、心配だからまたメッセージを残す。」
👩🏻🦱「キャシーとまだ仲直り出来てなかったのね。」
👱🏻♂️「ん~そうだな。まだ仲直り出来ていない。」
👩🏻🦱「え?何?おかしいわよ。これ留守電でしょ?」
👱🏻♂️「キャシーが怒るのも無理はないと思う。ブラジャー姿のパパにショックを受けたのも理解出来る。」
👩🏻🦱「当然よ。さっさと脱がないからよ。」
👱🏻♂️「そうだな。早く脱げば良かったと反省している。」
👩🏻🦱「どこかで見られてるのかしら。何か怖いわよ!」
👱🏻♂️「だが、あれは捜査の一貫で着ける事になったんだ。クロイがどうしてもって言うから…」
👩🏻🦱「ちょっと!私のせいにしてるじゃない!」
👱🏻♂️「逮捕されてしまったのもタイミングが悪かっただけなんだ。」
👩🏻🦱「タイミングの悪さだけは一級品よね。」
👱🏻♂️「だが、信じて欲しい。今はもうブラジャーは着けていないし、興味もない。」
👩🏻🦱「案外悪くないとか言ってたくせに。」
👱🏻♂️「約束する。もう二度とブラは着けないから。」
👩🏻🦱「キャシーもそろそろ許してあげればいいのに。」
👱🏻♂️「パパが興味があるのはただ一つ、パンティーだけだ。」
👩🏻🦱「え?ちょっと!どういう事!?」
👱🏻♂️「パパは昔からパンティーが好きだった。あのフォルム。芸術的なまでのライン取り。そして、かぐわしい芳醇な香り!」
👩🏻🦱「あなた娘に何言ってるのよ!」
👱🏻♂️「捜査と称し、合法的にパンティーを物色出来るかと思って、パパはCTAに入ったんだ!」
👩🏻🦱「最低の志望動機じゃない!」
👱🏻♂️「パンティーを愛し、パンティーに愛された男、それがパパだ!」
👩🏻🦱「別に愛されてはないわよ!」
👱🏻♂️「パンティ~!!」
👩🏻🦱「(笑)それミキティ~!でしょ!」
👱🏻♂️「とは言っても、パパが持っているパンティーはたった一つだけだ。」
👩🏻🦱「ん?奥さんの形見じゃないわよね?」
👱🏻♂️「まだクロイがCTAに入ったばかりの頃、彼女のロッカーからこっそり拝借したものだ。」
👩🏻🦱「ちょっと!あの犯人あなただったの!?」
👱🏻♂️「ヒョウ柄のTバックで、クロイには似合わないと思ったんだが、何だかんだ返しそびれてな。」
👩🏻🦱「うるさいわね!私の好みでしょ!さっさと返しなさい!」
👱🏻♂️「嗅いでみると、ちょっと、生乾きの匂いがした。」
👩🏻🦱「失礼ね!うわもう最低!」
👱🏻♂️「たぶん今でも、オフィスのパパの部屋のどこかにあるはずだ。」
👩🏻🦱「今日中に探して回収するわ!」
👱🏻♂️「キャシー、一つ頼みがあるんだが…」
👩🏻🦱「何なのよ!全く!」
👱🏻♂️「新品のヒョウ柄のパンティーを一枚送ってくれないかな?」
👩🏻🦱「どういう頼みなのよ!」
👱🏻♂️「パンティーを盗んだ事を、クロイに、お詫びをしたいんだ。」
👩🏻🦱「チャック…」
👱🏻♂️「クロイにはかわりに僕のブリーフを渡そうと思う。」
👩🏻🦱「え?ちょっと待って!?」
👱🏻♂️「きっと彼女も気にってくれるはずだ!」
👩🏻🦱「私にはブリーフ収集の趣味は無いわ!その新品のパンティーを渡しなさいよ!」
👱🏻♂️「それはそうと、エロ動画を観ているパパの姿をキャシーが見てしまった件だが、」
👩🏻🦱「そう言えばそういう事もあったわね!もう忘れてたわ!」
👱🏻♂️「あれは完全にパパのミスだ!」
👩🏻🦱「今度は潔く認めるのね!」
👱🏻♂️「すまない!ダニエルが勧めるままに!ついつい観てしまったんだぁ~!」
👩🏻🦱「まぁ、しょうがないわよ。男なんていくつになっても観るんでしょ。」
👱🏻♂️「ちなみに、観ていたのは人妻ものだ。」
👩🏻🦱「別に詳細は言わなくていいわよ!」
👱🏻♂️「あの後、隣のブラウンさんが来てな。音がデカ過ぎるって文句を言われた。」
👩🏻🦱「そりゃー近所迷惑よね。」
👱🏻♂️「それ以来、近所の奥様達の俺を見る目が、何か気になる。」
👩🏻🦱「噂されちゃってるのよ!バウワーさん夜中から大音量でエロ動画観てるんだって~って。」
👱🏻♂️「奥様達の目は、何かこう、なまめかしくてエロチックだ!興奮する!」
👩🏻🦱「あ、気になるのってそっちの方ね!」
👱🏻♂️「うぉ~何で俺はこうなんだぁ~!」
👩🏻🦱「人妻ものなんて観てるからよ!」
👱🏻♂️「だから俺は奥様達にこう言ってやったんだ!」
👩🏻🦱「え?何?」
👱🏻♂️「パンティー!」
👩🏻🦱「ただの変態じゃない!(笑)」
👱🏻♂️「彼女達は蜘蛛の子を散らすように逃げて行ってしまった!」
👩🏻🦱「当たり前よ!隣近所にそんな奴がいたら大変だわ!」
👱🏻♂️「はぁはぁ。これが最近のパパの状況だ。」
👩🏻🦱「これ、娘に言って何か意味ある?」
👱🏻♂️「キャシー、君からの電話を待っている。」
👩🏻🦱「絶対電話して来ないと思うけど。」
(プープープー。)
★I.L.
(ドアを開ける音)
(ドアを閉める音)
(ちょっと歩く音)
👩🏻🦱「ふぅ~、チャックはオフィスの部屋に私のパンティーがあるって言ってたわね。一体どこにあるのかしら?」
(ちょっと歩く音)
(引き出しを開ける音)
(引き出しを閉める音)
👩🏻🦱「無いわね…しっかし汚い部屋ね。ちゃんと整理しなさいよ。ったく。」
(電話が鳴る音、ピ、すぐに留守電)
👱🏻♂️「バウワーです。今日は不在です。仕事の話は全部クロイ・オブラクへ。」
(ピー)
👩🏻🦱「まったく。人使いが荒いんだから。」
👱🏻♀️「パパ?」
👩🏻🦱「え?キャシー?」
👱🏻♀️「パパ、何度もメッセージ残してくれたのに。ごめんね。」
👩🏻🦱「キャシー…」
👱🏻♀️「あれから色々考えたの。パパも一人の人間、一人の男性なんだって。」
👩🏻🦱「うんうん。」
👱🏻♀️「ママが亡くなって数年経つし、きっと、パパには傍にいてくれる人が必要なんだと思う。」
👩🏻🦱「そうよね。私もそう思う。」
👱🏻♀️「きっと、クロイさんならパパの事支えてくれるはず。」
👩🏻🦱「何ですって!?」
👱🏻♀️「これは私の直感だけど、クロイさんはパパの事好きなんだと思う。」
👩🏻🦱「いやいやいや、それは無い!直感が全く当てにならないわよ!キャシー!」
👱🏻♀️「だからクロイさんに、パパのブリーフを贈ってあげて。きっと喜ぶと思う。」
👩🏻🦱「いらないってば!何なのこの親子は一体!」
👱🏻♀️「でも私はまだ、心の整理がついていないから…パパとはしばらく距離を置きたい。」
👩🏻🦱「ほらね。あのメッセージじゃぜんぜん伝わらないもの!」
👱🏻♀️「だから、私の代わりに、ヤギを送るわ。」
👩🏻🦱「え?ヤギ!?何でヤギ!?」
👱🏻♀️「可愛がってね。」
👩🏻🦱「えぇ!?何て事!?」
👱🏻♀️「じゃあね。パパ。元気で。」
(プープープー)
👩🏻🦱「はぁ~親も親なら娘も娘ね…頭のネジがぶっ飛んでるわ。」
👩🏻🦱「ふぅ。さ、早く私のパンティー探さないと。」
(ちょっと歩く音)
(引き出しを開ける音)
👩🏻🦱「ん?これは何の包みかしら?」
(ガサガサ音)
👩🏻🦱「クロイへ。今更すまない。盗んでしまったことをお詫びする。」
(包を開く音)
👩🏻🦱「あら、ちゃんと綺麗に畳んでるじゃない、ふふ。」
👩🏻🦱「そうそうこのヒョウ柄、懐かしき、私の~ブリーフ!?」
★END