見出し画像

POG中間総選挙《開票結果・牝馬》

 国政選挙のタイミングに合わせて、X(旧Twitter)上で投票を呼びかけていたPOG中間総選挙の結果を発表します。

ルール

  • 来年の日本ダービーまでのJRA本賞金が、それぞれ1位になると思う2022年産の牡馬(騸馬含む)と牝馬1頭づつ投票

  • 投票期間:10/15(火)~10/27(日)午後8時

  • 期間中は何度でも再投票可、最新の投票を有効票とする

  • 牡馬・牝馬両方の本賞金1位的中者には、ダービー後に以下をプレゼント
    A賞:ドゥラメンテグッズ(第82回 日本ダービー優勝記念品:写真冊子)
    B賞:2008年ドバイワールドカップのレーシングプログラム

牝馬結果

1位 ブラウンラチェット:6票
2位 ショウナンザナドゥ:3票
3位 テリオスララ   :2票
3位 マイエレメント  :2票
4位 アルマヴェローチェ:1票
4位 コートアリシアン :1票
4位 ダノンフェアレディ:1票
4位 ブルーミングローズ:1票
4位 マディソンガール :1票
4位 ミストレス    :1票
4位 ミッキーマドンナ :1票
4位 ラヴァブル    :1票
4位 ラミアメンテ   :1票

 牝馬1位はブラウンラチェット(父キズナ/母フォーエヴァーダーリング)でした。
 「ルメさんに選ばれて結果を出した。いい線行きそう」
 「POG指名している」とのコメントも複数
 10/26アルテミスS(GⅢ)を好位から抜け出し優勝。兄フォーエバーヤングと同様、二戦目で早々と重賞を制しました。
 過去10年間で、アルテミスSを勝ち負けして本賞金1位になった牝馬としては、リバティアイランド(2着)、ソダシ(1着)、メジャーエンブレム(2着)、レッツゴードンキ(2着)と4頭もいます。
 半兄は国内無敗のダート巧者ですが、父が違う本馬は芝の重賞馬。判らんものです。

 牝馬2位はショウナンザナドゥ(父キズナ/母ミスエーニョ)でした。
 10/26アルテミスS(GⅢ)は3着と敗れはしましたが、レース前半 47.7s - 後半 46.1sの後傾ラップを 4角6番手からメンバー中2位の3F: 33.2sを繰り出し、3番手から抜け出した勝ち馬に0.2s差まで詰め寄っていました。
 前述のようにアルテミスSを惜敗して本賞金1位になった牝馬は、過去10年間で3頭います。3頭共通してアルテミスS 1番人気であり、戦前の評価が高かったことが窺えます。ショウナンザナドゥは勝ち馬を上回る2番人気、鞍上や厩舎の成績から人気が多少落ちたと考えられるので(失礼…)、馬の実力だけで言えばほぼ1番人気と同等だったとも考えられます。
 1勝馬ながら、次走は阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)に果敢に挑戦するようです。無事出走し、姉妹3頭目の重賞勝ちを期待したいと思います。

 3位は2頭が同じ票数でした。

テリオスララ(父シスキン/母シャンドランジュ)
 10/26萩Sは、逃げて上がり最速で2着を1・3/4馬身突き放し快勝。
 初戦こそキングスコールのレコード駆けに屈しましたが、冷静に振り返ると、この馬もソダシの札幌2歳Sに0.1s差まで迫る好タイムでした。
 半兄にダート重賞2勝のセラフィックコール、ダービー4着馬サンライズアース、母系からはヴィルシーナヴィブロスなど牝馬のGⅠ馬も出ており血統的魅力も十分。
 次走直行する阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)は、萩Sと同じ京都の芝外回りコース。ストライドの伸びるこの馬にとって、格好の舞台となりそうです。

マイエレメント(父エピファネイア/母ソートアフター)
 10/26アルテミスS(GⅢ)は、スタートで出遅れ後方2番手からの競馬。スローペースとなって、道中口を割り万事休すとなりました。直線追い出すとメンバー中最速の3F: 32.8sを繰り出しましたが、それでも2着馬とタイム差なしの5着が精一杯でした。
 過去10年間の本賞金1位牝馬に、アルテミスS上位を独占したキズナ産駒は1頭もいません。一方でエピファネイアの産駒は、ステレンボッシュデアリングタクトの2頭がいました。今年はキズナか?と思わせておいて、結局エピファかもしれませんね。
 エピファ牝馬で今のところ筆頭格の本馬。スタートと口向きの悪さを改善できれば、クラシック戦線に乗ってくることでしょう。
 次走は年明けのシンザン記念(GⅢ)を予定。

 以下、4位となった9頭です。

アルマヴェローチェ(父ハービンジャー/母ラクアミ)
 札幌2歳S(GⅢ)では、横山武史騎手が4コーナーでうまくインコースを突きましたが、マジックサンズに外から差されて惜しくもハナ差の2着でした。
 父ハービンジャーに母父ダイワメジャーの組み合わせは、マイルGⅠ馬ナミュールと同じ。この馬の横山武史騎乗でのクラシック成績は桜花賞10着 - オークス3着 - 秋華賞2着でしたが、アルマヴェローチェでそれ以上を目指さんと秘かに心に誓っているかもしれません。
 同馬主の牡馬にアルテヴェローチェがいますが、あちらはサウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)の勝ち馬ですので、お間違いなく。
 アルマヴェローチェは、阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)、
 アルテヴェローチェは、朝日杯フューチュリティS(GⅠ)に出走予定です。

コートアリシアン(父サートゥルナーリア/母コートシャルマン)
 6/8 東京芝1600mの新馬戦、新潟2歳S(GⅢ)(2着)とも、上がり3F最速を記録。
 新潟2歳Sでは、スタートで出負けしたものの二の足で中段に取り付き、勢い余って掛かる様子を見せていました。もう少しスムーズに運べていれば、トータルクラリティに差し替えされることがなかったかも、と思われるレース内容でした。
 初戦も出遅れており、このあたり改善されれば上を目指せるのではないでしょうか。
 次走、阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)を予定していますが、菅原明良騎手は香港で騎乗のため、戸崎圭太騎手に乗り替わりのようです。 

ダノンフェアレディ(父キズナ/母メチャコルタ)
 6/1 京都芝1600mのJRA最初の新馬戦を、ショウナンザナドゥに1/2馬身差をつけ優勝。3着にはさらに7馬身差をつける圧勝でした。
 ショウナンザナドゥがアルテミスS(GⅢ)で3着に好走していることから、本馬も世代最上位レベルの牝馬と言えるでしょう。
 現在のようにダービーの翌週から新馬戦が行われるようになった2012年以降、世代最初の勝ち馬のうち、後に重賞を勝った馬は3頭。
 2019年 リアアメリア・・・アルテミスS(GⅢ)、ローズS(GⅡ)
 2017年 ケイアイノーテック・・・NHKマイルC(GⅠ)
 2013年 レッドリヴェール・・・札幌2歳S(GⅢ)、阪神ジュベナイルF(GⅠ)
 12年間で3頭は少なくはないし、大当たりのGⅠ馬もいました。
 本馬は、1/18紅梅Sでの復帰を予定しているようです。

ブルーミングローズ(父サートゥルナーリア/母ローザブランカ)
 半姉に先日のエリザベス女王杯でGⅠ2勝目を挙げたスタニングローズを持つ薔薇一族の1頭。
 初戦の東京芝1600mでは2番ゲートが災いし、直線を向いて脚を伸ばしたいところで前が壁になる苦しい展開。レース全体のラストが11.6-10.8-11.5という短い区間での瞬発力勝負となり、置いてけぼりをくらって8着に敗退。
 2戦目の京都芝1600mは、最初の3F=35.2sに対してラスト3F=35.6sと上がりのかかる展開。本馬は後方3番手から向こう正面で徐々に進出し、前から3番手で外側をコーナリング、直線で力強く抜け出すと2着に3/4馬身差をつけ優勝しました。
 ここ2戦の内容から、長くいい脚を使えるのが本馬の持ち味のようです。
 次走は中山芝1600mのひいらぎ賞を予定しているようですが、将来的には中距離以上でよいレースをしそうに思います。

マディソンガール(父キズナ/母ヤンキーローズ)
 ご存じ、三冠牝馬リバティアイランドの半妹。
 8月に一度入厩し、速い時計も出していましたが、陣営の判断で一度デビューが延期されていました。
 10月末に再入厩後はじっくり順調に調整され、11/30 京都芝1800mでデビューしました。レースでは好位で折り合い、直線で素質馬ショウヘイを競り落とし快勝。スローペースであったにしても、レースの上がり11.1-11.1-10.9を0.1s上回る3F=33.0sを記録しているのですから、大したものです。
 姉に比べるとずいぶんデビューが遅れましたが、同じ三冠馬で言えばデアリングタクトも11月デビューでした。これからの快進撃に期待しましょう。

ミストレス(父キズナ/母チェロキーメイドン)
 10/12 新潟牝馬限定の芝1600mを斤量51kgの古川奈穂鞍上でデビュー。外枠からスッとハナを奪うと終始先頭を譲らず、最後はメンバー中2位の末脚(3F=34.0s)を繰り出し、2着以下に6馬身差をつけて快勝。
 10/26 アルテミスS(GⅢ)に出走した際には、初戦のパフォーマンスが軽い斤量の恩恵と見られたためか、中1週のローテーションが嫌われたのか、7番人気に過ぎませんでした。
 レースでは1番枠から好スタートを決めると、初戦同様に逃げ切りを試みました。最後はブラウンラチェットに勝たれましたが、レベルの高いメンバー相手に直線の長い東京で2着に粘りこんだのは評価に値すると思われます。
 次走は阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)を予定。坂井瑠星騎手は、デイリー杯勝ち馬ランフォーヴァウもいましたが、本馬に騎乗するようです。

ミッキーマドンナ(父エピファネイア/母ミッキークイーン)
 母はクラシック2冠(オークス、秋華賞)制覇後も、重賞戦線で活躍した名牝。半姉に愛知杯GⅢ勝ち馬ミッキーゴージャスがいる良血馬。
 初戦の札幌芝1800mは、スローペースで逃げ粘りを図るレッドシュテルンを、3Fで0.7s上回る末脚を繰り出し差し切り勝ち。
 2走目の芙蓉Sも1000m通過62.1sのスローペースとなり、直線で追い出そうとしたところで前が壁になる不利。一瞬内を突こうとした瞬間、前の馬の動きに不安を感じたのか、突如外に横っ飛び。そこから再加速するも3着に敗れ、単勝1.5倍の圧倒的人気を裏切る結果となりました。
 明らかに力負けではない印象だっただけに、勿体ないレースに思えました。
 立ち回りの上手さが求められる1600mは向かないように思えますし、オークス目標に賞金を加算出来るレース選択をして貰いたいですね。

ラヴァブル(父ジャスタウェイ/母エピックラヴ)
 全兄は東京スポーツ杯(GⅢ)、ホープフルS(GⅠ)勝ち馬ダノンザキッド
 本馬も兄同様、中距離適性を見込まれてか芝1800m戦でのデビューでした。そこでは、1000m通過63.6sのスローペースをマジカルフェアリーにキレ負けし、2着となりました。
 スローからの瞬発力勝負では分が悪い。ならばと距離短縮で挑んだ2戦目の芝1600m戦は、1000m通過59.8sで流れるそこそこ速い展開。直線で早めに抜け出すと、メンバー中2位の上がり(3F=35.3s)で粘り、後続に1/2馬身差をつけ優勝しました。
 3戦目の赤松賞(芝1600m)は4着。前目のポジションで粘りたかったのでしょうが、そもそも前に行けませんでした。マイル適性と完成度の差が出た1戦だったと見ます。
 次走は未定ですが、なんとか賞金を積んでオークスで期待したい一頭です。

ラミアメンテ(父ドゥラメンテ/母ラフォルス)
 4月下旬に入厩し、ゲート試験も合格。ところが5月上旬に骨折が判明し、手術を受けていたようです。
 11月末現在は回復し、山本トレセンまで移動して順調に調教を積んでいる様子。
 遅れてきた大物の走りが見られるのは、早くて年明け以降の新馬戦となりそうですが、期待して待ちましょう。

 過去10年間の本賞金1位になった牝馬の2歳11月末の状況を、以下に紹介します。
 ステレンボッシュ  サフラン賞2着ー赤松賞1着
 リバティアイランド アルテミス2着
 スターズオンアース 赤松賞3着
 ソダシ       札幌2歳ーアルテミス3連勝
 デアリングタクト  11/16 新馬勝ち
 ダノンファンタジー ファンタジーS1着
 アーモンドアイ   10/8 未勝利1着
 ソウルスターリング 新馬ーアイビー連勝
 メジャーエンブレム アスター賞1着ーアルテミス2着
 レッツゴードンキ  札幌2歳3着ーアルテミス2着

 歴史的名牝は最初から強かったようなイメージがありますが、実は11月末時点では1勝馬だったり重賞を勝ちあぐねていたりだったことが判ります。
 上で紹介したどの馬にもまだまだチャンスはあると思いますし、来年までどのような展開になるのか楽しみです。

 
 最後に、投票いただいたXフォロワーの皆様、ありがとうございました。また、開票結果のnoteでの公表がすっかり遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。 

いいなと思ったら応援しよう!