2歳種牡馬リーディング[2024年9月]
今年もキズナが首位に立つ
まず2歳リーディングの動向から。8月末時点では、4位だったキズナが早くも首位となりました。2年連続の2歳リーディング獲得に向けて順調です。
9月は野路菊Sを勝利したエリキングを始め、順調に勝ち星を量産。勝利数では3勝差をつけるなど、徐々に2位との差を広げていきそうな予感です。
10月以降もショウナンザナドゥやニシノイストワールといった馬が重賞への挑戦を予定しており、上のクラスでも存在感を発揮しそうです。
10位以降では、前回、ランクインしていたアレスバローズやウインブライトは圏外へ。秋競馬が本格化してきたことでダート系種牡馬の名前が増えてきました。
ルヴァンスレーヴが物量でランクイン
その中でなんとも評価がしがたいのが19位のルヴァンスレーヴ。ランクインはしてきたものの、出走数37(2位)でゴリ押しした印象で、AEI0.68ですから中身や質が伴っていないように見受けられます。
ダート1800m戦など出走する条件がが増えてきて中でも、いまだに産駒の得意条件が見定まっていない印象で、各陣営も「どんなレースに使うのがいいのか?」と頭を抱えているかもしれません。春先には、生産地では「芝でも」という評判もあっただけに、かえって判断の難しさがあるのかもしれません。
【参考】ルヴァンスレーヴの勝利内訳(JRA)
芝:0勝 ダート:4勝(勝ち星平均距離1550m)
※2024年9月終了時点
ネガティブな話をしてしまいましたが、9月に新馬勝ちしたトリポリタニアは楽しみな存在。
本馬は春先にノーザンファームの坂路でかなり凄い動きをしており個人的にも注目していましたが、新馬戦ではスローとはいえ36.5の上がりをマーク。2歳の新馬・未勝利で上がり3Fで36秒台は中京競馬場が改修された2012年以降で3例目となります。
これはあくまでもフィーリングによる仮説ですが、ルヴァンスレーヴという種牡馬は父のシンボリクリスエスに似て【牡馬優勢】という傾向を持ち、そしてシンボリクリスエスが高いアベレージを誇らなかった中でエピファネイア・ルヴァンスレーヴと大物を産んだ【一子相伝】のような傾向があるかもしれません。
「AEIなどの各種数値が奮わずとも、どこかで後継種牡馬となりうる大物が出てくる」、そんなシナリオが待っているのかもしれません。