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めぐ@詩のソムリエ
2021年10月26日 19:17
こんにちは、詩のソムリエです。急に寒くなりましたね!今週のはじまりは、七十二候「霜始めて降る」。さいきん急に寒くなりました。人肌恋しい季節、にぴったりのみじかい詩をひとつどうぞ。あなたの手は握りしめるとあたたくなる手だあなたの手はあたためるとひよこが生まれる手だ*****なんとも、あったかみのある、それでいてしんと静かな作品。この詩を作った矢沢宰(やざわ・おさむ)は 昭和
2021年10月18日 09:07
おはようございます。詩のソムリエです。急に寒くなりましたね!今週のはじまりは、七十二候「蟋蟀戸にあり」。この蟋蟀は「キリギリス」だけではなく、コオロギや鳴く虫の総称です。寒くなってくると暖かさをもとめて虫が玄関さきにいることを愛おしむ気持ちがあらわれています。虫の音を愛おしむ気持ちは紀元前からこの「蟋蟀戸にあり」という季節は紀元前からあるそう。『詩経』に「十月蟋蟀」ということばがあるほか
2021年10月11日 08:35
おはようございます。詩のソムリエです。(家のことや体調のことで更新が滞りました、ごめんなさい!)今週のはじまりは、「鴻雁来」。春に北へ帰って行った冬鳥が再び日本へやってくる頃です。故郷はひとつなのか?渡り鳥が群れで飛んでいるのを見あげると、「帰る」という動詞が思い浮かぶのはわたしだけでしょうか?鳥たちに、帰る場所について問いかけられているような気すらします。「望郷」は、万葉集や漢詩
2021年9月13日 16:51
こんにちは。詩のソムリエです。今週のはじまりは、「草露白し」。露は朝晩の気温が下がる日によく見られ、秋の季語です。このあいだの朝、畑でミントをつんで座っていたら、朝露がキラキラとたまっているのを見ました。しみじみ見ていると、露がまるい形でとどまっているのがふしぎで、ちょっと指ではじいてみたり。じっと見ていられる姿でした。そういえば、子どものときも車の窓の雨粒とか、永遠に眺めていられたな
2021年8月30日 09:21
おはようございます。詩のソムリエです。あっという間に、8月の終わり。どんな夏をすごされましたか?すっかり涼しくなった風や虫の音に、秋の訪れを感じますね。巨峰や梨が今年は当たり年のようで、体の中もだんだん秋にシフトしていっています。今週の詩は、八木重吉(やぎ・じゅうきち 1898-1927)の「秋のひかり」という短い詩です。「秋のひかり」ひかりがこぼれてくる秋のひかりは地におちて
2021年8月10日 09:18
おはようございます。詩のソムリエです。今朝、目がさめて外に出たら、すーっと涼しい風。空をあおぐと、いつもより透明感がまして空高く見えました。昨日はまぶしい青にもくもく入道雲だったのに、急に大人っぽい…。"夏と秋よ おまえたち「きのう」と「きょう」のあいだでどんな話し合いをしたんだい?"工藤直子さんの「秋の手帖」の一節がふいに頭をよぎりました。こんな詩です。「秋の手帖」
2021年8月2日 18:27
おはようございます。詩のソムリエです。毎日暑いですね!暦のうえでは大暑(たいしょ)、大雨(たいう)時々に降る。まさに昨日、福岡ではにわか雨がざっと降りました。今週は「虹」の詩を紹介します。子どものような瞳で。ワーズワースの名詩The Rainbowきのうのこと。わたしが部屋でPCに向かっていると、パートナーから「めぐみさん、虹を見ませんか」と声がかかりました。書斎を出て、窓から
2021年7月26日 08:26
おはようございます。詩のソムリエです。今は七十二候でいう「大暑(たいしょ)」。先週は「小暑」だったので、まさに夏本番!ギラギラ太陽に映える詩といえば…「おれはかまきり」(工藤直子さん『のはらうた』)!教科書で習った人も多いかもしれません。詩になじみのない方からも「なんか、"なつだぜ、かまきりだぜ"…みたいなやつは覚えてる」と言われます。それくらいインパクトがある詩ですよね◎のはらう