意識し始めたのはいつの日からだろう
8月4日、おでかけ強化期間第二弾のため朝から羽田空港へ。
この日しか行けない、ずっと行きたかった場所。数年越しにその夢が叶う。
今回は会社の同期と2人。自分一人なら知らずに通り過ぎていたような場所にも行けておもしろい旅行になった。
香川
高松空港から乗り込んだバスを瓦町で降りる。栄えてるエリアだと思っていたけどほとんど誰も降りなかった。みんな高松駅まで行くんだろうか。香川に来たのは4年ぶり3回目。とは言っても前回は小豆島の帰りに少し寄っただけなのでほぼ7年ぶりだった。話には聞いていたが高松駅構内の連絡船うどんは確かになくなっていた。
まず行くのはうどん屋。なんとも定番だと思うが香川に来たのだから行くしかない。知り合いにおすすめされた「バカ一代」を覗いたがめちゃめちゃ並んでたので逃げるようにことでんに乗り込む。こうなったらどこでもいい、うどんを食べさせてくれ。そんなこんなで高松築港からほど近い岡じまに入店。
高松駅ではこのあと使うきっぷを買って予讃線に乗り込む。頭端式のホームに列車が並ぶ姿は何度見ても圧巻だと思う。「この列車は津島ノ宮駅に臨時停車いたします。津島ノ宮駅ではICカードは使えません」駅でも車内でもずっと同じアナウンスが流れている。それだけ大イベントなのかと思うと気分も上がってくる。ホテルに荷物を置いたらいよいよ今回の目的地へ。
丸亀から15分、日本一営業日数の少ないJR駅として話題にあがることも多い津島ノ宮駅に降り立った。営業日は津嶋神社夏季大祭のある8月4日、5日の2日間。周辺の駅の駅員さんやOBと思われる人がたくさん詰めていて臨時駅とは思えない体制。普段ならワンマン運転も走る区間だが列車は増結し、各編成に車掌が乗務していた。運転台には運転指導と思われる人も乗っていてJR四国総動員といった感じだ。今年は約1万4000人が乗降したそうで賑わっていたことが分かる。
津嶋神社の本殿は海に浮かんでいるので普段は手前の拝殿からの参拝だが、この夏季大祭期間は橋に板がかけられて本殿に渡ることができる。年に2日しか渡れない島と言われたら行くしかない。津嶋神社は子供の健康と成長の守り神、子供はおろか結婚すらしていない自分にご利益はあるのだろうか…。そんなことを気にしていたら一生行けないかもしれない(そんなことないよね?)。
毎年4日は花火も上がるので遠方から行くならこの日がおすすめ。観光客だらけかと思っていたが地元の人が多い印象でそれもまた良い。
時間帯によってはかなり混むそうだが僕らの行った17時ごろはそうでもなかった。花火を見るには少し早いが、陽も傾いて涼しくなるので待つのも苦じゃない。橋には屋根がないので日中に行く場合は対策をした方がいいだろう。
徳島
2日目、この日は祖谷をまわって高知へ抜ける予定だ。
祖谷は平家の落人が隠れ住んだと言われる場所でかなりの山奥にある。かずら橋と小便小僧が有名だが今回の目的は温泉だ。祖谷峡には専用ケーブルカーで行く温泉があると言う。温泉好きとしてはなんともそそられる。
途中で秘境駅として知られる坪尻駅のことを教えてもらい、駅を見下ろせる展望台に立ち寄った。高知へのメインルートである土讃線の駅だが、山間部で特急列車に通過されるこの駅に停まるのは下り3本上り4本らしい。しかも停車するためには進行方向を変えながら平坦な場所へスイッチバックしないといけない。長野県にある姨捨駅が近い構造になっている。駅に行ってみたいと提案したが、この駅へと降りるルートは自然に返りかけてると返されて秘境駅感がさらに増した。
お昼に祖谷そばと鮎の塩焼きを食べてかずら橋へ向かう。猿橋、錦帯橋とあわせて日本三奇橋と呼ばれることもあり(ハブられることもあるらしくてかわいそう)、観光客も多かった。橋床がスカスカなので高いところが苦手な人には厳しいかもしれない。実際、引き返している人や友人が渡っているのを遠くから眺めている人もいた。一方でスタスタと歩いて行く高齢者もいてなかなかに面白かった。
次に行ったのは小便小僧。こちらも祖谷を代表する観光スポットだがアクセスが悪くておすすめはできない。見通しの悪いカーブが連続する山道が続く上に、道幅は車ですれ違うのがギリギリ。駐車場もなく、帰るためには見通しの悪い中で折り返さなければならない。しかしそれを乗り越えた先、小便小僧越しに見る急峻な地形はまさに祖谷。写真で見ていたあの場所に来たのだと感じることができるので無理のない範囲で行ってもらいたい。
祖谷の最後は念願のホテル祖谷温泉。展望風呂では対岸の山が緑の壁のごとく眼前に広がる。そしてなんと言っても目玉は川沿いの露天風呂。専用のケーブルカーに乗って温泉へと向かう体験は非日常そのもの。祖谷川の流れを感じながら源泉掛け流しのお湯に浸かる時間は最高以外の言葉が見つからない(語彙力がないだけ?)。祖谷温泉のお湯は少しぬるめなので時間を忘れてのんびり浸かれるのも良い。今度は泊まりで来たいなんて話しながら予約サイトを開いたがその後のことは覚えていない。
高知
同行者から「行きたいところがある」と言われて立ち寄ったのは土佐北川駅。先ほどの坪尻と同じ土讃線の駅だ。駅のほとんどが橋の上にあるという点が珍しいらしい。北川という名前にだけ反応して申し訳なかったと思ってる。
高知市街に出たら夕食のためひろめ市場へ。これも定番中の定番だが勘弁してほしい。先日のミーグリで高知に縁のある中西アルノ氏に聞いたら「ひろめ市場のカツオの藁焼き」をおすすめされたのだ。そうなったら行くしかないんだよオタクだから。
正直、もっと地元ならではなとこを教えてくれと思っていたが俺が間違っていた。ごめん。めちゃくちゃ美味かった。なんならずっとカツオ食べてた。東京に帰って来てからまたカツオを食べる機会があったけど全然違う。家の近くにひろめ市場できないかな。
ここまでで僕の目的はすべて達成されたので最終日は同行者の行きたがっていた鍋焼きラーメンのために須崎へ。味がかなり濃かったが締めの雑炊まで美味しくいただいた。部活帰りっぽい地元の中学生軍団がお店のおばちゃんと話しているのを見て知らない人の日常に触れた気がした。高知市からは少し離れているけど良かったらぜひ。
せっかく夏の高知に来たのだから沈下橋も見ていこうという話になり浅尾沈下橋へ。竜とそばかすの姫のモデルになった場所らしい。透き通った川に青々とした山、よく晴れた空。毎年来たいね。
僕「すさき、さかわ、なんこく。高知って濁らない地名が多いね。清流の街だからかな」
同行者「…。」
不服である
最後は桂浜に寄って四国旅行編終了。
来月(記事書いてる時点では今月)は宮崎。ひなたフェスだ!