『パラダイムシフト』 てくてく通信+🎈 #85
こんにちは、英会話Oneのただともこです。読む瞑想マガジンへようこそ。
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あなたの毎日の底に静かで気持ちのいい音楽が流れますように。
パラダイムシフト
羽織るコートがちょっと薄めでよくなってきました。まだ朝晩は冷え込みますが、確実に春が近づいています。階下の保育園生の元気なはしゃぎ声に、毎日励まされます。みなさんの春はどんなですか?
今日は世界の見方の話。
美術を勉強すると、人は目でものを見ているのではなく、脳でものを見ているのだよということを最初に教わります。どういうことかというと、開けたままの目で世界を見ると、世界はちょうど焦点を合わせてないカメラのレンズから見えるようにとてもぼやけて見えます。赤ちゃんの最初に見ている世界はこんな感じだと思います。そこから、人間はどうやったら世界が見えやすいか学んで、だんだんと焦点を合わせる方法を学びます。これは、脳がやっている作業です。
だから、人間はものを目で見ているわけではなく、目で見ている画像を脳で処理して、何をみるか選んで、世界を再構築してみています。ここで、トリッキーな点は、一回世界の見方を固定してしまうと、人は他の見方ができることを忘れてしまい、ひとつの視点から世界を見ることに慣れてしまって、それを疑わないのです。
目の前をみるのに、たんぽぽに焦点を当てたら、遠くの木を見るときは焦点を合わせなおさなければいけないのに、多くの場合、人はたんぽぽに焦点を当てたままの状態で、遠くの木を探しています。これは、物理的な世界の見え方だけではなく、心の中の世界の見え方でも同じです。例えば、こんな例があります。
電車に乗っている親子のことを書いています。ここで書くととても字数をとるので省きますが、この話はもともと「7つの習慣」という本の中でパラダイムシフトの逸話として書かれていたお話ですが、石井ゆかりさんが下のリンクに簡単に書いてあるので、時間がある人は読んでみてください。下の段落に要約を書きますので、飛ばしても大丈夫です。
電車に乗っている親子。子供たちは、電車の中でとても騒いでいます。乗っていた人々は、居合わせたお父さんが子供を注意しないで、騒がせていることにとても不快を覚えます。でも、いったんある人が「どうして注意しないんですか?」と聞いたら、お父さんは「すいません、ついさっきこの子たちの母親が亡くなったので、これからどうしようかと思って呆然としていました」と答えます。人々はそれをきいて愕然として、温かく見守ったというものです。
ある人が質問する前と後では、子供たちの見え方が全く変わります。これは、先の例でいうと、焦点をたんぽぽから遠くの木に移したので、まったく別の世界を見ることが可能になったということです。これを専門用語でパラダイムシフトといいます。背景にある文脈が変わるので、目の前にあるものが違って見えることを指します。
人は、必ずあるカメラを持っていて、それを通して世界を見ています。カメラを操作するのは、自分自身です。シャッタースピードや、iso感度、絞りや露出を調節することで、見えるものは全く変わってきます。外国に行ったら、あまりにたくさんの体験をして、カメラそのものを新しいものにしなければならなかったという人もいると思います。カメラは、努力次第で、どんどん解像度のいい、性能のいいものに更新していくことができます。
これは、人間が持っている能力の中でもかなり上等な能力のうちのひとつで、感受性を磨いたり、観察力を磨いたり、考える力を深めたりすることによって、世界をより素敵な方向に導くことができる、素敵な能力です。
例えば、コップに水が半分は言っている状態を「あ、半分しか入っていない」と思うか、「あ、あと半分も入っている」と思うかは、カメラの在り方によるのです。ここでは、カメラはその人の心になります。
美術作品は、それぞれ、自分のカメラで見えたものがこういうものですよということを、提示しています。それが絵であり、写真であり、作品です。当然のことですが、自分が見えているものは必ずしも隣の人に見えているとは限らないのです。同じようにものを見ることは同じ人格を持たない限り無理です。あなたの性格がどうやって世界をみるか、決めています。
どんな逆境にあっても、くじけない人がいます。その人は、世界が楽観的に見えているわけではなく、とてもいい性能のカメラを持っているのです。どうやったら、その状況から、自分にとっていい世界を見て、逆境を抜け出せるか、その視点をもっていて、実行することができるのです。
このカメラは、自分で作ることができます。そこが人生のとっても面白いところです。いいカメラがあれば、どんなところに行っても、自分にとって大事なことが判るようになります。みなさんは、どんなカメラで世界を見ていますか?どういうカメラが欲しいですか?誰のカメラが素敵だと思いますか?ぜひ、教室でお話ししてください。楽しみにしています。
ちょっとしたおすすめ
とてもいいベット
私は20歳ころに
とてもいいベットを買いました。
不眠症だったのと
いつも腰が痛かったので
どうにかしたくて
他の家具はそこそこに、
予算の半分以上をつぎ込んで
10万円くらいするベットを買いました。
それを今でも使っています。
寝心地が全然違います。
このベットで寝ると
疲れがとれるのです。
忙しい人
いつも体を酷使しなければいけないお仕事の人
眠れない人
体のどこかが痛い人
そういう人たちにお勧めします。
この10万円は
確実に毎日あなたをちょっとだけ楽にします。
どこにもいかないで、
家にいるだけで
眠るだけでちょっと楽にします。
もちろん
そんなものなくても大丈夫な
状態のほうがいいに決まっていますが、
忙しいお客様もいらっしゃいます。
何かの助けになればと思います。
実際に家具店に行って、
寝転がってみてからきめるといいですよ。
例えばこれ:
仙台はユノメ家具がいろいろ持っていそうです。
https://honten.yunome.co.jp/sleeping/
編集後記
大震災から10年たちましたね。SNSを眺めながら、たくさんの気持ちや写真がシェアされている中で、一言も記すことができませんでした。何も考えていないわけではなく、ただただ膨大な体験だったあの日のこととその後のこと、今のことを、うまく言葉にできないのです。そういう人はたくさんいるのじゃないかなと、他の人の何も言わない反応も見ながら思いました。10年は何かを表現するにはあまりに短い時間でした。いつか、違和感がありながらもこのもやもやに表現を付けられる日が来るのだろうか、それともお墓に持っていくのだろうかとちょっと考えました。みなさんが穏やかに過ごされたことをお祈りします。
(初出:2021.3.13)
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