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#11 〖やりたいことをずっとやってきた。。〗
第11回目は、劇団を主宰する『横田 裕久』さんから紹介いただいた『上田和良』さんにお話を伺いました!
これからのぼくたちがインタビュー企画を続けていく中で、ご協力くださった方々に「出会えてよかったです。ありがとうございます。」ってちゃんと伝えていきなさいよ、というメッセージも受け取らせてもらいました。いろいろな出会いに感謝を持って、ぼくたちは素敵なバトンをつないでいきます。
Q1.今、どのようなチャレンジをしていますか?
自分の中では、チャレンジというほどの強い感覚ではなくて、なんとなく「これやったらいいな」というのを日常でずっとやってきてる、という感じです。
そしてやりたいことをやり続けてた形が、いまのお店『カフェバー&ギャラリー en+』というお店で、縁を足していく場所にしたいから『en+(エンタス)』と名付けました。
ボクは大学を卒業して就職をせずに2年間フリーターをしていたのですが、そのときにNPO法人の設立に携わったり、海外に行ったりと、やりたいなと思ったことをひたすらやってました。その後フリーターに大満足したタイミングで就職をしたんですが半年でドロップアウト。笑 そして退職後1か月後にはお店をオープンしていました。
それもお店を持ちたいと思ってたわけではなく「お店を持ったらどう?」という流れがきて「そうだね。」ということでやることを決めたんです。
思い描いてなかったのに、やると決めた。
店をやると決めた後「いま自分ができること、したいことって何なんだろう」と考えました。そして気付いたら15年も経っていた。
(オフトーク①:お店を持つきっかけは?)
もともと母がお店をしていたのですが「隣があいているけどお店やらない?」いうところから、バーをオープンすることになりました。ただ、ボクらお酒が飲めず、そういう場所にもあまり行ったこともなかった。いまだに知らないことが多いです。笑
そんなボクがお店づくりで大事にしていることがあって、『お客さまが(極力)カッコつかないようにどう過ごせるか』っていうのを日々考えています。
当時のボクはバーに行ったこともなくて、バーのイメージ=カッコいい場所だったんですが、自分にはそういう空間を提供できないし、カッコつけないとか等身大でいることを良しとしてきたので、どうしたらそうなってもらえるかを考えてた。チャレンジというか、自分が大事にしていることですね。っていうのを日々考えています。
Q2.今チャレンジしていることがどのような未来をつくっていきますか?
多様性と寛容のある社会を願っています。
世の中にはいろんなひとがいて、いろんな生き方がある。そしてひととの出会いで、自分の中にもいろんな側面があるってことも知れる。
なので、まずはたくさんのひとと出会いが生まれるよう、飲食店としての営業でもギャラリーでもイベントでも工夫しています。いろんなゲストを招き、いろんなテーマで語り合い、参加者さんが自分の声で自分の考えを述べる機会をつくっています。個々人で多様性があるって楽しい!って感じられると、社会は自然とそう(多様性と寛容のある社会に)なる気がしてます。
Q3.二十歳に戻れたら、その未来に向かって何をしますか?
(これまでの人生と)同じで大丈夫です!
振り返ったときに、ひとつに偏らずに、小中高大でいろいろな層の友人たちができた、というのがボクの人生で大きかったです!!
たくさんの経験ができたので大学にも行きます。(大学である必要はないかもしれないけれど)自分で選んでそこにいるひとたちとの出会いは貴重だと思います!
(オフトーク②:20歳のとき、これやっておけばよかったなは?)
いまはコロナで難しいかもしれませんが、シンプルに『旅をしておいたほうが、海外に行った方がいい』です。ぼくの中で一貫していることは、世の中にいろんな人がいることを実感している方が良い。
自分から望んで海外に行くとき(旅行・留学・ワーホリなどでも)、"違いがある" っていうことを楽しみに行くわけです。「こんなに違うんだ」って。でも、自分の方がよそ者だから、カルチャーショックは受けるけど「こういうのがあるんだ」っていうのを受け取ってはいるんです。
でも、日本にいて、友達といて、"違い" があったときに「なんでわかってくれないのか?」って。家族や彼氏/彼女とかより身近な人たちだと"違う" というのがストレスなんです。(海外で)"違い" を楽しめる自分もいるのに、"違い" をストレスに感じちゃう自分もいるんですよ。
て"違っている" ということを前提に「違うって面白いんだな」って思えると、出会う人みんなを面白く感じることができるので、自分かの見る社会がとても豊かになるんです。
それのいちばんわかりやすいのが、『海外に行く』なんです。"違い" を楽しめる自分がいるんだなっていうのを知ってもらいたい。
Q4.(ご紹介してくださる)素敵な人を教えてください。
めっちゃ、います!!!
ひとり目は、元々は学校の先生だったんですけれど、辞めて、いまはGPSランナーをしています!アプリをつかい自分が走ったコースでを絵を描くのですが、まるでナスカの地上絵みたいです。走ることが大好きで、(学校で)クラスを受け持つよりも、そっちのほうがより多くの人に勇気を与えたりできるんじゃないかなと思って、公務員をやめてランナーになった。そんな(GPSランナー)仕事もないのに、その仕事をどうやったらつくれるかって動いている人です。
ふたり目は、自転車冒険家さん。ユーラシア大陸を横断したり、オーストラリア・アメリカ大陸を縦断したり、アラスカでオーロラを見ながら北極圏に自転車で走ったりと12年間で36か国、9万キロ(赤道1周が約4万キロなんで赤道2周ちょっと) を自転車で走破。途方もなく素敵なひとです。いろんなチャレンジをされてますが「旅を自分のものだけで終わらせちゃもったいない」と学校講演の他、旅先と小学校をスカイプで繋げる授業をされたりもしています。
(インタビュー風景 右が上田さん)
(オフトーク③:お店をやるにあたって躊躇したことはありましたか?)
特になかったです(笑)
お店を持つってリスクがすごく多いので、いろいろ考えてたらきっと動けなかったなと思います。お金これだけ貯まったらとか、いろいろ準備ができてからとか、目標を設定してそれに進んでいくというやり方を今までも実践してきた人はそれでいいんだけど、ボクはそうではなかった。
ボクは毎回流れが来て、いい流れだなと思ったらやる。これまでの人生経験として、そしたらいいことが起きることを知ってるから「これもやったらきっといいこと起きるんだろうな」って思ってやっていて、それで大体いいことが起きてるんですよ。
『自分自身がいままでどういう流れでやったときに、すごくいい自分でいれたか』っていうのを知っておくといいかもしれません。
(オフトーク④:「お店を持ちたい」というIG-FARMメンバーへのアドバイス)
学生さんから「どうやって夢を叶えたんですか?」とか、「場づくりがすごい好きで、人と人をつなげるのがすごい好きなので、お店を持つとそれができるんじゃないかなと思って」っていうご相談が多いんですね。
場所を持たなくても、人が集まるイベントができるはずで(ホームパーティでもいい)、できるものがあるはずなんです。そういうことをやっているのか、やったときに人が集まっているのか、が大事なんですけど。学生さんたちに聞くと、それすらもやっていなくて。「やったことはないけど、お店を持つとなんとなく人が集まるんじゃないか」って、思っている方が多いですね。
お金をかけなくても人が集まる空間は作れるし・楽しめるのに、それをやらずに、わざわざ1番リスクの高い所でいきなりやろうとする方が多いんですけれど、それはすごくもったいないなと思います。
(お店を持つことと関係ないことでも全然かまわないんですが)やりたいことを全部やったらいいと思う。その全部やりたいことを叶えたいために、『お店を持つ』必要が生まれる瞬間がたぶんあると思います。そのときに、お店を持ったらいいと思います。
「これ関係ないのにどうしよう、私迷っているのかな、迷走しているのかな」ってあんまり思う必要はなくて、やりたいことを全部やったらいいと思います。
周りからは「それとそれどうつながってるの?」って言われても、主人公は石原さん(インタビュアー)じゃないですか。だとしたら、(やっていることが)つながらないことのほうが難しい、やっている人が一緒なんだから。
やりたくてやっていることは、絶対つながってくる。やるジャンルではなくて、本当にやりたいと思ってやっているかどうかが大切だと思います。
(オフトーク⑤:"縁を足す"というコンセプトはいつから?)
お店を持つということが決まってから、「お店の名前何にしよう?」って思ったタイミングで、『エンタス』って音が先にきたんですよ。
『en』って英語でいうと、エンカレッジ(勇気づける)・エンパワメント(自信を与える)みたいな、"何かを働きかける" 意味合いのもの、「プラスのものを働きかける場所」。だから、『en+(エンタス)』なんです、ってことをずっとお客さまに話してたんですよ。でも少し長いんですよね、このくだりが(笑)
途中で、"縁を足す" から『en+(エンタス)』っていうのもあるなって思って、1番短くお客さまに紹介できるのが、「縁を足すから、『en+(エンタス)』なんです」それをずっと言っていたら、そう(縁を足す場所に)なったんです。
こっちのほうがいいやすい、確かにそうかも。っていうのが後から出てきた。「縁を足すから、『en+(エンタス)』なんです」っていうのを繰り返し言うと、「そうなんだな」という自分の自覚も増えた。
(インタビュー最後の記念撮影)
(オフトーク⑥:「出会えてよかった」)
「出会えてよかったな」「今日っていい1日だったな」って思えてもらえたら、ボクはハッピーです。
すごく大事にしていることは、『出会えてよかったなと思える瞬間をどれだけつくれるか』っていう部分。それは、提供者としてもだけど、自分がそう思えるか、も。
「出会えてよかった」っていうのはすごい言葉で、石原さん(インタビュアー)に「出会えてよかったな」って思ってもらえたら、ボク自身が「この時間とってよかったな」って思うし、「これまでの人生を歩んできてよかったな」とも思うんですよ。ということは、自分の人生を改めて肯定できるんですよね。この短い(インタビューの)時間で。
それで、逆に石原さんに「出会えてよかった」って思うタイミングは、"受け取ってもらえた"ときです。"受け取ってもらえた" っていうのは、ボクは特に嬉しい。
"受け取ってもらえる" 人がいるから、"渡す" こともできるので、一方的にバーっと話しても、受け取ってもらえなかったらしんどい。"受け取ってもらえる" 人がいるから、自分は「よかったな」って思える。そういう人生を歩んでいけると、いいなぁと思っています。
他の人もきっとそう思ったほうがいいのかなと、「あなたに会えてよかったです」と言われる人生ほど素晴らしいものはないと思います。
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上田さんインタビューありがとうございました!
インタビューを受けて、IG-FARMメンバーの感想です。
(ishihara)
ひょんなことからお店を持つという、勢いと流れに乗ったその行動力が凄いですね。お話の中で多様性という言葉が出てきましたが、ほんとにこれは現代に必要だと思います。まだまだ万人が受け入れられる社会ではないと感じます。どこか型にハマってないと違和感を持たれるというか。でも本来なら、もっと色々あっていいんですよね。その為にもっと色んな人と出会って関わることがカギになる。きっとここのen+には素敵なご縁が沢山あると思います。それを1番近くで見てきた上田さんと今回出会えたことも、また素敵なご縁です。
(fujinuma)
「20歳に戻れたら何をしますか?」という問いに対する答えが「(これまでの人生と)同じで大丈夫です!」という点に、とても共感できました。私もこれまでの人生を振り返って、決して順当に歩んできた訳ではないのですが、、なぜかやり直したいと思ったことは一度もありませんでした。上田さんのインタビューを拝見して、自分自身のこれまでのご縁に改めて感謝して、「この人と繋がりたい!」と思ってもらえるような自己表現をしていかなくては、と思いました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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上田 和良 (2020/7/10)
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