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#6 〖ちっちゃい頃からの夢〗

みなさん、こんにちは。IG-FARMです。

羽渕 毅』さんよりご紹介いただいたインタビューの輪、今回は『Yiga Allan(アラン)』さんにインタビューを行いました。アランさんは、ウガンダ出身で20歳の時に日本に来られ、関西弁もペラペラでした!


Q1. いま、どんなチャレンジしてますか?

チャレンジは2点あります。

ひとつは、電験…電気主任技術者という資格があるんですけれども、2級と3級があって、3級にチャレンジしようとしています。(実際にチャレンジするのは、第三種電気主任技術試験です)

受けてる理由なんですけど、いま実際にわたしが仕事をしている分野に関係しそうな内容がいろいろ入っていて、仮に合格しなくても役に立ちそうな情報がたくさん入っているんです。なので、楽しみながら勉強できている部分というのもあります。「これ使えそうやな」っていうのを感じながら、勉強しています。もちろん合格して資格があったほうが、どこかで活かせることがあるとも思っています。

もうひとつは、ぜんぜん仕事と関係ないんですけれど、ポルトガル語を覚えたい、今年中に身につけたいんですよ。その理由は、奥さんの出身国の公用語がポルトガル語になっていて、奥さんの親せきと会話するために、チャレンジしようと思っています。しようと思っているではなくて、チャレンジしなきゃいけないですね(笑)

私の母国はウガンダで、母国語はルワンダ語になりますが、公用語は英語になっています。(ウガンダでは他の約40言語の現地言葉もあります)この15年で新たに公用語になったのが、スワヒリ語です。スワヒリ語は、東アフリカ(主にケニア・タンザニア)でよく使われていてます。今度、ケニア・タンザニア・ウガンダ・ルワンダなど6つくらいの国で経済連合をしようとしている(パスポートや通貨を合わせようとしている)。なので、アイデンティティとして、(スワヒリ語は)地域で生まれた言葉なので、(この15年で)スワヒリ語もウガンダの公用語になっています。



Q2. どんな未来をつくるためのチャレンジ?

ウガンダに帰って起業したい。電気関係のコンサルティングがやりたい。

日本で仕事をしているんですが、いずれ将来、5年か10年かはわからないですけれど、どこかのタイミングで、(ウガンダに)帰って起業したいんですね。起業して何がしたいかというと、電気関係のコンサルティングの仕事をやりたいなと思っています。

いま思いつく一例でいうと、あるお客さんが「こういう工場があって、太陽光を使って節電がしたいんです」といった話があったときに、私(アランさん)が蓄電池設備や太陽光関係(の仕事)を過去にやったことがあるので、それらの経験を活かして、かつ電験の資格を持っていたら、電気系統全般(電気も出し、電力系統関連も含まれている)の幅広い知識を持って、お客さんにアドバイスができるんじゃないのかなと。コンサルティングをする上でのひとつの材料だと思っています。

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もうひとつは、電験って日本の資格じゃないですか。ウガンダとは関係がない。技術の中身は全世界でほぼほぼ共通なので、勉強をしているという部分もあるんですが、コンサルティングをやる上では、「この人はどんな経歴がの人」っていうのを説明する必要があって、日本で仕事をしていましたというのももちろん言えるのですが、資格を持っているというのも説得力が増す。

『じぶん自身の力をつけるため』・『レジュメ(経歴書など)に書くため』に、電験という資格取得をチャレンジしようとしている。

2つ目のチャレンジの目的は、単純に奥さんの親せきと会話するためですね。ポルトガル語の面白いところは、(奥さんから聞いたんですが)ポルトガル語わかったら、イタリア語・スペイン語が理解できるみたいなんですよ。イタリア語を話せないとしても、単語が似てるらしいので、ポルトガル語が身につくと、聞こえる言葉が増えるというのも楽しみに、がんばろうかなと。

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Q3.今の考え方のまま20歳に戻ったら、未来に向けて取り組みたいことは?

20歳からずらしたくて、24歳にずらしたい。20歳で来日したので、いま持っている知識があったとしても、当時と同じこと、語学を勉強していると思うんですよ。ずらした理由は、24歳あたりは日本語に慣れてきたころで、電験などの資格にも挑戦できるくらい(語学レベル)になっていたと思うんですよね。なので、そのタイミングから(電験に)挑戦したほうがよかったかなと思います。

あと、そのとき(24歳くらい)のほうが時間があったんです。いまは家族がいて、子供がいて、なかなか机に向かって勉強する時間を見つけるのが難しいんですね。だけど、当時は学生でひとりだったら、時間がいくらでもあると、いまになって思うので、資格取得に挑戦したと思います。アメリカにも電験みたいな資格があるんですね、それは日本にいながらも受けることができるので、そちらにも手を出すのかなと思います。(当時は、アメリカのを知らなかった)



Q4. あなたの知っている素敵な人は?

紹介する人は、Richard Ngosiさんです。Malawi(マラウイ共和国)出身です。努力家の方で、彼の経験も学生のためになるかと思って紹介します。


Q5. 電気関係の仕事の志望理由は?

小っちゃいころから。他の仕事をしたいと思ったことがないです。意識あるころからそうだった。お父さんがテレコム関係の技術者だったんですね。なので、お父さんと同じことがやりたい。そういう風に考えていた。電気のエンジニアリングをやりたいと、小っちゃい頃から思っていて、高校もそういうところに進んだ。

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(初めてこの質問を受けたんですけど)そのときから、電気、電気って考えていて。エンジニアリングは、メカニカルエンジニアリング(機械工学)もあるんですけど、ちょっとだけ迷ったが、最終的には『電気工学』をずっと夢に想っていました。


(長めのオフトーク:『大学1年から就活を』)

「(このインタビュー企画)おもしろそうな活動ですね。」(アランさん)

「実際に働いている人、夢を持って働いている人に話を聞く機会って、日本の学生にとっては、なかなかないので、こうやってアランさんみたいに20歳で日本に来て、ずっとチャレンジをして、その経験を母国ウガンダで還元したいな、っていう話はなかなか聞けないので、今日はとても楽しかったです」(おおの)

「ありがとうございます、確かに学生の時は、親戚とかじゃないと聞けないですもんね」(アランさん)

「じぶんの親や親戚だと真剣に聞きにくいというか、恥ずかしくて、なのでちょっと気軽に話せるお兄ちゃんお姉ちゃんのような人に話を聞くことで、若いメンバーがいろんな世界に羽ばたいてくれたらなと思って活動をしています」(おおの)

「確かに社会人になってから、学生の時こうやればよかったなとあったりしますね。いまの話で思い出したんですけど、会社人になってから学生のころにしたほうが良かったことの一つは、就職活動を早めに(1年や2年目ぐらい)にやることです。就職活動は、大学3年・大学院1年目で行うのが普通だけど、大学に入った時点でやっても良いと思います。
就活=面接までではなくて、セミナーやインターンシップに参加し、企業がどんな人材を必要としているかについて情報を収集することです。仮に大学の最終年にやりたい仕事を思いついたとして、その仕事をするのに、あるノウハウや資格等が必要と分かっていても、場合によって、手遅れの可能性があります。1年生や2年生の時にやりたい仕事に気付いた場合、必要な資格やノウハウを取得する時間があります。」(アランさん)

「なるほど情報収集とかをね、1年生のころから」(おおの)

「そうです。自分が何をやりたいのかは、就活を通じて発見することがあります。また、就活やインターナショナルを通じて各会社で何をしているかも発見できます。なので、1・2年生のときから、インターンシップや就活セミナー等に参加し、いろんな情報収集をしたうえで、就職先を選んだほうがいいと思います。」(アランさん)

「ぼくもその話よくわかります、そう思います。(もともと用意していた)インタビュー外のほうが、今日参加している若いメンバーのためになっているんじゃないかな」(おおの)

「ウガンダからの後輩にも同様なことをよく言っています。」(アランさん)


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(インタビュー風景、左上:アランさん)


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お忙しい中、ありがとうございました!

ここからは個人の感想です。

(ishihara)
これまで密に外国の方のお話を聞くことがなかったのでとても面白かったです。電気の仕事をしたいと思ったきっかけがお父さんで、その気持ちがずっと揺るがなかったのが素敵だなと思いました。自分の夢を諦めないというか、自分のやりたいことに真っ直ぐに向かっていくその姿勢は、すごく眩しいなと思いました。

(yamaguchi)
自分の学びたいことのために他国も視野に入れるというアランさんのグローバルな考え方は、僕を含め今の日本の学生世代に足りていない点だと感じました。日本の資格の取得や新しい言語の習得など、成長目標もグローバルで、そのような姿勢は僕の将来像設定にすごく参考になりました。

(fujinuma)
アランさんは、幼き頃に夢を抱き、「その夢を実現させるために何をしなければならないのか?」を10代で考えていたとのこと、自分が同じ年齢の頃には考えられなかったと思います。また、アランさんの考え方やご経験をお聞きして、世界に向けた視野がこんなにも価値観を豊かにするのだなぁ、と改めて実感しました。そして、日本の若い世代にダイバーシティ(多様性)の観点をもっと伝えていきたいな、と思いました。

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アランさん (2020/6/30)


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