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太ネジ細ネジスパイラル—負—〈Leica TOOUG&FOOMI〉

ある日、ライカを使う友人が僕の店に遊びに来た。その際「こんなの買ったよー」と鞄の中から出てきたのが、このライカ製の卓上三脚。

…かっこえぇ。
なにこの作り。
ネジどっちに回しても締まるの?なんで?
脚畳んだら、アサルトライフルみたいに肩に当てて撮影できるやん。…安定感パネェ。
なにこれ。
しゅごい。
ほすぃ。

調べてみると、ライカ製自由雲台〈FOOMI
〉の登場は1926年で(この頃はまだライツ)、卓上三脚〈TOOUG〉は1936年から登場しているらしい。
早速ネットで調べてみると、色んな種類と年代によるロゴ違いのものが出回っている。値段の幅は結構大きい。

少しでも倹約したいと四方八方探し回った結果、雲台と三脚のセットが破格で出ており、即ポチっとした。
それから待つこと数日、僕の元に卓上三脚が届いた。

もうルンルン気分で箱を開け、まずは状態をチェック。多少スレはあるものの、年代を考えれば十二分に綺麗である。ヨシッ!
では、早速自身のライカに取り付け…て…
といったところで、異変に気付いた。

…ネジ…太い…。
入ら…ないっ!!

そう。我が愛機であるM-typ240は細ネジだったのである。もうこうなっては、ようやく見つけた卓上三脚も使いようがない。そして、もうこうなっては後には引けない。
こうして、太ネジ細ネジスパイラルが始まった。

とはいえ、FOOMIも中古市場ではよく見かける。問題は状態と価格。これがいい塩梅のものを見つけるのに苦労した。

そして、届いたFOOMI。お、今度はちゃんと本体に付けられる。次はこれを三脚に取り付け…て…

…ネジ…太い。
入ら…ない!?

そう。FOOMIの雲台と繋ぐネジも、太ネジ仕様だったのである。よくよく考えれば十分に有り得る話だったのだが、全くの盲点であった。

The絶句。

そこから徹底的に調べた。
資料まで買って調べた。
図書館で本もいっぱい借りて調べた。

いやー、想像もしないじゃないですか。まさか、TOOUGとFOOMIが当時セットで売られてたなんて。しかも、それが今やバラされて売られてるなんて。更に、太ネジ仕様と細ネジ仕様があったなんて。ましてや、それらが個別の箱入包装だったなんて。いやー、やっちまった。

正直、もう細ネジの三脚を探して買う元気もない。そうこう調べていると、太ネジを細ネジに変換するアダプターがあることが分かった。
せっかくのシルエットが崩れるが、これはもう致し方無しである。
結果、それを購入し、ようやく僕の三脚の旅は終わりを告げた。

雲台と三脚の間にあるのが、件のアダプター。こうなると、始めから太ネジの雲台の頭に変換アダプターを付ければ良かった気もするが、それは気のせいというものである。
大人は分かってはいても、そっと目を閉じ、見て見ぬふりができる余裕も時には必要なのである。…きっつい。

ちなみに、このNOTEで表紙に使っている写真は、全てこの三脚を使って撮っている。右葉曲折はあったが、大満足の逸品である。
なんかもう、とても勉強になりました!!
ありがとうございましたっ!!

さて、次は何を書こうかな。

店主

#leica #ライカ #typ240 #summicron50mm
#卓上三脚 #三脚 #太ネジ #細ネジ #写真 #カメラ

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