しんやの餃子世界紀行 Vol.32
「海渡る陽気な侍の話」
皆さんは14歳の時、どんな家庭に生まれてどんな子供でしたか?
どんな夢をお持ちでしたか?
岡山という街に一人。
高校、大学という最も楽しい学生ライフを捨て、海の向こう。
それもアルゼンチンという地球の反対側で
「サッカーをする」
という夢のために一人戦った男がいる。
その名も
こうだいくん。
25歳か、26歳。
幼少期をファジアーノ岡山のユースで過ごし、小学校で参加したバルセロナサッカーキャンプで世界のサッカーに憧れを持ち、理解ある家族の後押しを経て中学卒業と同時にアルゼンチンに渡った。
アルゼンチンで過ごしたおそよ10年間。
チームメイトが高級車の窃盗をしていて、銃で殺されるような治安の悪い街。
ただでさえ、アジア人の彼である。
強盗・恐喝のリスクを少なくするためにボロボロの服を着て練習に向かうような毎日。
決して治安が良いという訳でない環境。
彼はそんな厳しい環境の中、4部に相当するリーグで得点を決めるほどの選手になった。
命の危機と隣り合わせで生きていく毎日で彼は持ち前の温厚さと奔放さで向こうでコミュニティを作り、人に愛され、乗り越えてきた。
サッカーをやりながら料理の勉強をして、去年日本に帰国して、家族が経営していたパスタ屋を継ぐことになる。
(因みに、当時嫁だったアルゼンチン人の女性と共に帰国したが、ソリあわず離婚して帰国してしまったことは名誉のためここでは触れないでおく)
彼は日本に戻り、みほちゃんという新しい彼女もでき、持ち前の明るさでガンガン友達を作っている道中。
普通、濃い交友関係というのは高校くらいの年齢で築かれるものだし、彼は1つハンデを背負っている。
それでも彼なら飛び越えていきそう。
精神的なフットワークの軽さがある、何より根から滲み出る好い人感。
救ってあげたいと感じる人の良さ。
きっとそういう人がこれからも彼を支えてくれる。
僕も彼にとってそういう人でありたいし、これからもしんやはこうだい君の友達。
みほちゃんも気強い系女子(最初はそう思わなかったけど)だけど、こうだい君を支えてくれる人になる。
必ずバズる、そんな面白い男がこうだい君。
餃子世界で発掘した才能。
彼みたいな人に、1本の道を提案できる大人になりたい。
その道を進むことなくても提案し続けていきたい。
奉還町の近く、6262というパスタ屋で。
火曜日以外の夜お店に立っているので是非一度行ってみたらわかる。
マジで良いやつだから。
2日前に予約すればアルゼンチン料理も食べさせてくれるらしい。
毎日食えるようにせい!
それがおもろいところやろ!!
まぁいいや。
これからも仲良くしよう。
今日はそんなこうだい君だけの回でした。