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北の大地で「命をいただく」を学ぶ—おやこ地方留学プログラムのご紹介
北海道、栗山町。自然豊かな北の地に、菅野さん一家は暮らしています。
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菅野さんは牧場で和牛繁殖を行う傍ら、ファームレストランを経営しています。
牛の命に最後まで感謝していただきたい。そこから始まった「ファームレストラン」
和牛繁殖農家は母牛に種付けをし、出産の際には分娩のお手伝いも。生まれた子牛を育て、市場に出荷するまでを行います。
母牛の出産はだいたい1年に1度。寿命はだいたい20年ほどだそう。
役目を終えた母牛はそのまま市場へと出荷されるのが一般的だそうですが、頑張ってくれた牛の命に感謝して最後までいただきたいという思いからファームレストランをオープンしたのだそうです。
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「菅野牧園」では、菅野さんが育てた黒毛和牛、そして地域でとれた野菜を使った料理を楽しむことができます。
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農業に携わる中で気が付いた「教育的な価値」
菅野さんの故郷は、福島県・飯館村。2011年3月11日の原発事故をきっかけに、この地へと移り住んできました。震災当時は、福島県で農家を営むご両親のもとで経営を継ぐ準備をしていたところだったそう。
菅野さんは大学時代に畜産を学び、過去にはニュージーランドへの農業研修の経験も。
長く農に触れ、学んできた菅野さんは「現在の農業は生産性向上や効率化などを推し進めていく中で、その多面的価値がそぎ落とされてきた部分もある」と感じています。
いかに人の手を煩わせずに、スピーディに、大きな規模で行うかを重要視してきた代償として本来の価値が失われている、という実感があるようです。
農業が持つ、多面的な価値とは一体何でしょう。
菅野さんはその答えの1つとして「農業には教育的な側面がある」と話してくれました。
それに気が付いたのは、牛の命に深く関わる毎日の中で、お子さんが自然と"命の循環"について学んでいく様子を目の当たりにしたことがきっかけだったそう。
自然と理解していた「牛の命が私に繋がっている」ということ
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"牛とさよならをする時に、わたしはなみだをながしました。
いつまでもわすれない、とかわいがっていた牛に言いました。
牛の命は、人間のえいようになって、つながっていると思います。"
菅野さんの娘さんが書いた作文の一部分です。
娘さんは牛舎作業の手伝いをしてくれることも多く、一生懸命お世話をしてきた子牛との別れも経験。
またある時は、牛が屠殺場へ運ばれ、ハンバーグになって食卓に上がる図を描いてくれたこともあるそう。言葉でそれらを教えたことは一度もなく、自然と物事を吸収し、当たり前のように「命をいただいている」ということを理解する姿に感心したという菅野さん。
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牧場での暮らしは「命をいただき、それによって自分が生かされているという実感を持てる場所」だと確信した菅野さんは、我が子だけでなく、もっとたくさんの子ども達にもそれを伝えたいと牧場での体験活動をスタートさせました。
自然とのつながりを感じてほしい。牧場での体験は今夏「おやこ地方留学」のプログラムにも
昨年スタートした「ポケマルおやこ地方留学」、今年は規模をさらに拡大して実施されます。
北海道でのプログラムでは、菅野さんの牧場での牛の餌やり、牧草ロール回し大会、トラクター試乗、原っぱでの自由遊びなども予定されています。
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牧場での体験を通して「大自然に抱かれる心地良さや一体感、自然とのつながりを感じてもらえたら」と言う菅野さん。
「自由に五感を解き放てる場所になれたら」ともお話してくれました。
子ども達は自然の豊かさと同時に、目の前の子牛がいずれ食用肉になるという現実を知ることにもなるはず。
この夏、子ども達は菅野さんの牧場でどんなことを思い、何を得るでしょうか。
普段口にする機会も多いであろう「お肉」がどこから来ているのか。
お子さんと一緒に学んでみませんか?
菅野牧園Instagram:@kanno_bokuen
Facebook:https://www.facebook.com/kannobokuen/
ポケマルおやこ地方留学:
(取材、執筆:PR 西宮)