幼子の発想
茶の間と玄関を仕切る壁に、細長い障子がある。
全く実用的でなく、部屋のアクセントと明かり取りのためだったか(忘れた)。
ここを開けるのは、夫が帰宅したときくらい。
コタツから出たくない私が、10cmほど開けて「おかえり」と言うときだけだ。
この障子が、思わぬ出番を得ることになるとは。
お正月に来た2歳半の男孫が、やたらここを開けたがる。
茶の間側から開けると、玄関に落ちる可能性があり危険だ。
それがまた、ここから身を乗り出したいらしいのだ。
娘や私がいちいち、危ないからダメだよと止める。
そしてしばらくするとまたやる、の繰り返しだった。
しかし、外が見たいわけでもないのに、なぜ…?
2歳児の遊びを観察していると、どうやらこの障子は電車の車掌さんがホームを確認する窓らしかった。
しゅっぱつ、しんこー!
らしいことを言うのでわかった。
それからは大人が側で見ながら、お相手をすることに。
娘の通訳で、
「シャイライツェン」は「在来線」
「オーベホーレン」は「神戸方面」だと知った。
ここを障子にしたのは夫の考えだったと記憶している。
次に遊びに来るころには3歳か…。
土間側に落ちない対策と、障子を在来線の窓風にアレンジしてやってほしいなんて思っている。
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