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『舞いあがれ』に見るキャリア形成⑧

「いってきます」とパリへと旅立った貴司くん。

《2020年1月》のテロップに、誰もがハッとしたことだろう。

同じころ、娘の夫も中国へ出張に出かけていった。
滞在中に、なんだか知らない感染症が出ているらしいことを知ったという。
それを聞いたのは帰国後のことだ。

誰もが不安だった。
ノートパソコンだけ持ち帰って在宅ワークをしていたけれど、何をどうしていたのか、今となってはもう思い出せない。
混乱していた。

インターネットのある生活と、会いたくても会えない生活。
その狭間で、みんなどんな風にどんな思いで暮らしていたのか。
それは来週の『舞いあがれ』が描いてくれることだろう。


会えないことで残念な思いをしたり、計画変更を余儀なくされた。
しかし、それを少しだけ補ってくれるものもあった。

受講を始めたばかりの交流分析やカウンセラー仲間との読書会も、リアルよりzoomは便利だった。

そしてnoteでの出会いにも、助けられてきた。

仕事では、学会が中止になり、やがてオンラインになった。
最近ようやくリアル開催も増えてきたが、ハイブリッドになることで逆に手間や経費が嵩むということもある。

メタバースでのイベント開催は、今後増えていくのだろうか。
交通費がかかっても、リアルには変えられないものがあると思うんだけれど。


ある教授が言っていた。

もし学会の会場で、ふと見るとそこに山中伸弥教授がひとりで立っておられたとしたら。
そこにいた学生は、すぐに話しかけることができるだろう。
たとえ話のようだが、そんなまたとないチャンスを今の学生が経験できないのを残念に思うと。

やっぱりリアルがいいよなぁ。


在宅中に勇気づけてくれた音楽。
布袋寅泰さんの「薔薇と雨」。
弾き語りの前のお話に感動したんだけれど、もう今は聞けない。


大好き浜田省吾さんは「この新しい朝に」。
誰もいない街に立つ浜田さんにグッときて、がんばろうと思った。


なんだか『舞いあがれ』もキャリア形成とも関係ない記事になった。
最後の一週間、ドラマを楽しもう。


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御手洗 育/暮らしのエッセイスト
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