携帯ショップにて

義母のガラケーがとうとう調子が悪くなり、久しぶりに携帯ショップへ出かけた。

夫と相談で「らくらく」であっても義母にスマホは無理だろうと判断し、ガラケータイプのものを選んだ。
そこで驚いたのは、らくらくスマホなら１円負担のものがあるのに、折りたたみ式のは機種代５万数千円するということだ。

それでも、店頭にあった機種は色も形も義母が使っているものに似ていて、違和感なく使えそうだ。
高いけれどそれに決めた。

申し訳なく思ったのか、夫が「スマホ変えたいって言ってなかった？」と言うので、ちゃっかりiPhoneの最新機種を選んだ。
(だって、今のXですから)

義母の折りたたみ式が高かったせいで、iPhoneの機種代はこれくらい仕方ないなと思わせる魔法にかかっている。
iPhoneの値段を聞いても夫は驚いた様子がなく、こちらが驚いた。

でもすごかったのは営業の女性だ。

以前に別の携帯ショップで、若い男性店員に嫌な思いをしたことがあった。
機種変更したいとiPhoneを指定すると、他の機種をしきりに勧められた。
何度も断っていたら「iPhoneじゃなきゃいけない理由は何ですか！」と怒られたので、「もういい！二度と来るもんかい！」と啖呵を切って(←心の中で)帰ってきたのだった。

そんなことがあって、あまり良いイメージをもっていなかった携帯ショップだが、担当してくれた女性がすごかった。

こちらに寄り添ってくれる感たっぷり、説明がわかりやすいといったら。
私たちの年代への対応なのか、紙に絵と文字を書きながらこちらの頭の中まで整理してくれるので、選択するのも納得して決められた。

仕方なく出かけたはずの夫はすっかりご機嫌で、帰り道、彼女はどんなキャリアの人だろう、あの説明は誰でもできるもんじゃないよなどと言っている。

私が勧めてもそんなの要らんやろと言ってたことを、お姉さんの説明のおかげであれこれ追加で契約していた。

押しの強さより、こちらに寄り添う話し方で(そう見えるのも含め)、私もいい気分で決めることができた。

今週はまたその続きで、私は機種変更の契約に行く約束になっている。

息子に言えばきっと、半分騙されてるよねみたいに呆れるだろう。

以前から、お母さんたちみたいな人がインフラ整備してくれるから、俺らは格安スマホが使えると言っていた。
感謝でも何でもないのは癪にさわるが、毎日使うスマホだからこれでいいと納得している。

まだ子どもの助けは要らないつもりだ。
でもデータ移行がひとりでできるかしらと、ちょっとだけドキドキしている。