無料に弱い
深夜、夫がハサミを持って、レシートを切っている。
何をやってるのかと思ったら、コンビニのレシートにプリントされてくる割引券や無料引換券を切り離しているのだった。
なんで丁寧にハサミで、でもって切り離した券は財布に入れておいて使うんだよね。
あーヤダヤダ、セコい、ケチくさい、そんな言葉が頭に並ぶ。
でもそれ…、自分も同じだから。
自分が使うのはOKなのに、夫がやると嫌だ。
相手の中に自分の性根を見てしまうから、嫌な思いになるのだろう。
そんな時は、自分の思いを口に出して言う。
「それ使うの、なんかカッコ悪いよね」
「しがないサラリーマンの姿だね」
「セコすぎて、見てられない」
夫は「そうだよね〜」と、にこにこしながら作業をしている。
私が「雪見だいふく」引換券を使いそうなことも知っている。
そして結局は、二人ともその無料券につられて行ったコンビニで、缶ビールやおつまみも買って帰ってくるのだ。
しめしめなコンビニの思う壺なのだ。
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