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『舞いあがれ』に見るキャリア形成④

結婚するとき、出産したとき、私は何か夢を諦めたのだろうか。

今日の朝ドラ『舞いあがれ』の倫子さんの台詞にハッとした。

「自分の人生を、世の中に決められたくない」

中澤くんについては、私も一言指導したい思いがあった😅
男が外で稼いで、女が家庭を守る。
それを当たり前に思っている中澤くんに、倫子さんはお茶をぶっかけた。

彼女の強い思いに、昨日とはまた違う涙がにじんだ。

「男も、女も、関係ない」

倫子さんの言葉を、世の中の女性はどう思って見ていただろう。
私は、倫子さんの思いに共感したし、応援したいと思った。

ただ、自分がどう生きてきたかと言うと、全く逆だ。
中澤くんの思うような妻として、外で稼ぐ夫を支えるため専業主婦になった。

ワイシャツにアイロンをかけ、靴を磨き、午前様の夫の帰りにあわせて夕ご飯を用意した。

あのころ専業主婦は多く、あまり疑問にも思わなかった。
家事は嫌いではなかったし、主婦のプロになろうと思って結婚したのだ。

が! その思いは長く続かなかった😅

夫の帰りを待つワンオペ育児の毎日は、結構キツかった。
さらにうちは、舅からの注文が多くてその対応のストレスが溜まっていった。

そして、子どもが入園するころから単発の派遣で働くようになり、そのままパートの仕事へ続いた。

そして今に至るわけだが、改めて振り返ってみると、私の夢は夫の妻になることだった。
だから、結婚したときも子どもが生まれてからも、夢を諦めたという感覚が全くなかったのだ。

夫が私に対して何かを強く求めることはなく、好きにさせてくれたのは幸いだった。

橋田寿賀子さんが、安定した収入があるサラリーマンの妻はいい就職先だったとおっしゃっていたが、それでバランスが取れている時代もあったのだ。
私もサラリーマンの妻として、随分お気楽に、その時その時の小さな夢を追うことができたと感謝している。

時代は変わっていくが、男性も女性も、自分がどう生きたいかを選んで実現していけることこそ幸せなのではないだろうか。

ちょっと安直な締めになってしまったけれど、今日も朝ドラは感動的だったなぁ。


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御手洗 育/暮らしのエッセイスト
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