小銭が要ることもある
最近は小銭を入金したり両替をすると、手数料がかかるようになった。
長年やってきた500円玉貯金、努力の一部が手数料になるなんて。
それより、いまだに続けている夫の小銭貯金だ。
もうやめてほしい。
どこでも何でも「交通系で」と言ってる割に、今も缶々の貯金箱は重くなる一方だ。
手数料以前から、あれを両替してもらうのは重くて大変だった。
銀行の外交の人に預けて口座に入金できたのは、30年ほど前までのこと。
今の貯金箱が満タンになれば、また銀行の窓口に行かなくてはならない。
それともお遍路さんになって、小銭をお賽銭に使おうか。
そんな思いで眺めていた貯金箱に、突然出番がやってきた。
朝、出勤直前。
「4円ある!?」と夫。
自分の小銭入れを見てみると、1円と5円が1枚ずつ。
五円玉ならあるよ?と言ったのだが、ナンヤラの精算らしくて、何枚かの茶封筒にジャストの金額を入れなくてはならないらしい。
なんで昨日のうちに言わないの!?
と、小4男子に言うみたいなこと言いたくなりながら、すでに私の手はDMハガキをハサミで切っていた。
缶切りがないと開かない貯金箱の口に、紙を差し込んでジャラジャラ振る。
1kgはあるんじゃないかという重い缶々を何度もひっくり返す。
あー出た、十円玉。
あー来た!また十円玉…。
そんなことを10回ほど繰り返し、ようやく1円玉1枚が出る。
時計を見ながら、続けて振る。
おみくじを引いてるような気になる。
もちろん大吉は一円玉だ。
絶対出すぞと、振ること数十回。
ついに3枚の一円玉が出た!
私の一円玉とあわせて4枚。
これでいい!?
うおー!助かったー!
それを茶封筒に入れると、自転車ですっ飛んでいく夫。
ちょっと私だって、今から洗濯干してまだ化粧も途中なんだけどっ!
文句を言っても届くはずもなく、なんだか朝からエネルギーを消耗した。
コンビニで146円のお茶でも買って、150円出せばいいのに。
でも、どうせそんな時につい「交通系で」と言ってしまって、何のためにお茶買ったんだかわからないことになるんだよ。
もうほんと、朝から一円玉で大変だった。
ただそれだけのことなんだけど、読んでくださった方、しょうもない話ですみませんでした。