世界自閉症啓発デー
新聞の一面に「今日は何の日」かが載っている。
ふと目に留まった今日は、
世界自閉症啓発デー
自閉症のことは、なんとなくわかっているという程度だ。
ただ、若いころ働いていた職場で経験した、今もほろ苦く思い出すことがある。
上司の縁故で働き始めた、20歳くらいの女性がいた。
折に触れ上司からは「頼んだよ」と言われるものの、コミュニケーションの上で一緒にやりづらいところがあった。
ある日の昼休み、彼女と二人きりになったので、挨拶することや気をつけてほしいことをいくつか話した。
しかし彼女はぼんやりして(いるように見え)、話を聞いていなかった。
そして私は最後に怒った。
普段同僚に対して怒ることはなかったが、彼女の態度が悪いと感じたからだった。
そして彼女は、1年あまり働いたあと退職した。
何年も経ってから、彼女は何らかの発達障害だったんじゃないかと気づいた。
そして、申し訳なく思った。
ふだん障害を持つ人に接する機会がなくて、わからなかったのだ。
上司ももう少し説明してくれたらよかったのに、とも思った。
あれから何十年も過ぎた。
最近は、発達障害という言葉を見聞きするようになったが、まだまだ正しい理解には遠い。
仕事をしていて、この人(子)もしかして…と思うことがある。
衝動的な行動をする人と働いて大変なのは私と思っているけれど、本人も困っているかもしれない。
困った人ねで終わるか、上手く付き合っていく方法を考えるか、世の中の人はどうしているのだろう。
自閉症啓発デーだと知って、少し調べた程度の自分に、どこからか「こういうことですよ」と啓発してくれる人はいない。
もしかしたら街中では何か行われているのかもしれないけれど、自閉症も発達障害も私はよく理解していない。
そもそも発達障害である(かもしれない)ことを、知られたくない人もいるのではないか。
無知を承知の記事で申し訳ないのだけれど、多くの人は私と同じではないだろうか。
「世界自閉症啓発デー」の啓発になればと思って書いてみた。
4月2日から8日までの一週間は「発達障害啓発週間」。