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シン・ビジネス

軽自動車に乗ると、数枚載せたままのCDを聞く以外は、たいていAM放送を聞いている。

先日早朝から軽に乗って出かけた夫が、帰宅するなり面白い番組を教えてくれた。
それも「育さんにぴったりのビジネスがある!」と珍しく聞いてほしそうにしている。

それならと、早速NHKのR1を《らじるらじる》の聞き逃しで聞いてみることにした。

南伸坊さんのサタデーエッセー「売り声を考える」だ。
(2022.10月の再放送)

シジミ売りに納豆売り、豆腐屋に金魚売り。
伸坊さん、まるで小三治師匠の噺のように呼び声を実演している。
(時々咽せるところがリアルで笑っちゃう)

ちり紙交換に不用品回収、そして…!

南伸坊さんが思いついたという新ビジネスの呼び声が、こんな感じだった。


「ご町内の皆さま、こちらは新ビジネスのリスニング屋でございます」

どこかで聞いたような、でも何だか変な感じで始まる。

「ご家庭でご不要となりましたお話、伺います、お聞きします、拝聴します。

どんなお話でも結構です。陰口、悪口、お説教、愚痴っぽくても構いません。
 (中略)
手柄自慢に家柄自慢、力自慢にのど自慢、どんな自慢もうかがいます。

さすがは伸坊さん!と、クスクス笑って聞いた。

私のツボだったところは、

ネチネチしてても構いません。
クドくなっても結構です。

NHKのアナウンサーも、これは需要ありそうですねと言っていた。

夫がそそのかすので、どこまで本気かわからない計画が二人の間で盛り上がる。
軽ワゴンの後ろに折り畳みイスと衝立てを積んで、この呼び声を流しながら走るのだ。
停める人がいたら、その場でイスと衝立てを下ろし、俄かカウンセリングルームの完成だ。
夏の陽射しや多少の雨に備えて、車にはロール式テントの屋根をつけておく。

「バッチリじゃん?」
「家でお客さん待つよりいいよね」

なんだか今すぐにでもやりそうな勢いだ。

いつだったか考えていたのは、移動スーパーだった。

その次は、移動式コーヒーカウンターで、今回のリスニング屋で3つ目のプランだ。

いずれも元手を少なく、どうせ田舎まで走るのならついでに商売しちゃおうという魂胆だ。

誰にも教えたくなかったけれど(笑)、南伸坊さんの「新ビジネスのリスニング屋」は、今週土曜日まで《らじるらじる》の聞き逃しサービスで聞くことができる。

「サタデーエッセー」か「南伸坊」で検索を。
よろしければ、ぜひ!

※「リスニング屋」開業については、まだ予定がありません。
(当たり前やけど)
すぐ冷める場合もあります。

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