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【私の居場所】出来ることからしよう。
パワハラ上司との仕事しかしていなかった私。
急激に私の価値が上がった事件があります。
正確に言うと、事件ではなく事故ですね。
思わぬところで認められ、自分のことをちゃんと知ってもらえたそんな出来事です。
大事件発生!
ある土曜日のこと。
私は休みだったので、友人とご飯を食べに行く約束をしていていました。
16:00頃、パワハラ上司から急に電話がかかって来ました。
「事故があったから今すぐ来て」
事故と聞いて友人との約束を断り、急いで会社に向かいました。
道中に再度連絡がありました。
「今日は大丈夫になったが、明日朝5:00に集合で。」と。
どんな事故か上司自身もわかっておらず、どうやら相当大きな事故だということしかわかりません。
翌朝5:00。
社長含む4人を除いたメンバーが全員集合しています。
どうやら、工事中に事故を起こし建物を使えないくらい汚してしまって清掃に行くということでした。
状況はわからないですが、とにかく1日かけて掃除をすることはわかりました。
朝早く集合したのは片道2時間かかる距離だったからです。
実際に現場につくと、空気が殺伐としていました。
集合場所にいなかった4人は先に現場にいました。
現場を見ると言葉を失いました。
建物内の全てが汚れていました。
(本当は詳細を書きたいのですが、色々保護したいこともあるので汚れと抽象的に記載します。)
衝撃的な映像を見ると、本当に人は何の言葉も出ないし動けないです。
そこには全ての関係者、各社の役員などの普段は会えないようなレベルの人たちが揃っていました。
普段なら元気に笑顔で挨拶しなければいけないですが、この日は会釈が精いっぱいです。
そして私たちは10人で掃除を開始しました。
これなら私出来るかも!
掃除を始めると、事の重大さを実感します。
全然綺麗にならないです。
むしろ汚れていきます。
特殊な汚れだったので、清掃方法に無知な私達は更に汚していました。
更には視界が無くなり、建物内で遭難しました。
2m先が見えません。
「誰かいませんかー?!」と言葉を建物の中で叫ぶのは最初で最後だと思います。
私の声が聞こえた人が見つけてくれて「とにかく俺から離れるな!」と言われ、ずっと側で掃除をしました。
それくらい異常な現場です。
お昼休憩も無く一生懸命掃除をしました。
その日掃除を終了したのは24:00。
日付が変わりました。
ただ掃除は全く終わっていません。
明日以降も掃除は続きます。
5人は明日も掃除が確定しています。
その中に私は含まれていませんでした。
この掃除って、誠意を見せるってことなんじゃないかな?と考えていました。
「贖罪のための掃除」
普通に考えて、本当に綺麗にしなければいけないのならば清掃業者さんにお金を出した方が確実です。
それを素人がやるのですから、何か意味があるでしょうと。
それなら人数多い方が良いし、女がいたら心象が良いのではないかな?と強かな考えが浮かびました。
女ということを、この仕事では最大限に生かした方が得だと思っています。
男性ばかりなのに、女性も協力するって会社としての価値高くないか?と。
我ながら計算高く、性格が悪いです。笑
「社長、私も明日行けるので行きます。」
社長は驚きましたが、喜んでいるように感じました。
当事者では無い人に依頼するのは申し訳ないくらいの事故だったので。
そして私はここから1週間掃除をし続けることになります。
自分で言ったものの、激しく後悔です。笑
この日は近くに泊まり、翌日も早朝から掃除を開始します。
少ない睡眠時間と前日の体力の消耗が心身共に疲弊させます。
黙々と真剣に掃除をします。
ただ全然綺麗になりません。
くだらない話も出来るような状況ではないので、雑談も談笑も全くないです。
とにかく目の前の汚れを掃除する。
そんな日が1週間も続きました。
流石に毎日泊まる訳にもいかず、半分は帰宅し半分は宿泊です。
帰宅では往復で4時間かかります。
本当に申し訳なかったのですが、道中ずっと車内で爆睡です。笑
運転しているのは社長と役員です。笑
この人達の体力と精神力すごいな。と思いましたが、もう私は限界です。
2日目に既に現場内で泣いていますから。笑
泣き虫なタイプでは無かったのですが…
泣いたというよりも、急に涙が零れていたという感じです。
シクシク泣いてました。笑
急にみんなが他の場所に行ってしまって、1人で掃除を続けていたら、急に怖く寂しくなってしまいました。
終わらない掃除。
無音の建物。
このまま1人で取り残されるのではないかと。
余談ですが急に泊りが決まった日、みんなで下着などをコンビニで買いました。
女性ものは綿素材のおばさんパンツしかなく、それを買うしかありませんでした。
あの屈辱たるや!!!!!!
忘るまじ!!!!!!
その日から、仕事バック内にマイパンツを持ち歩いていました。笑
私、本気出します!
数日経つと掃除に慣れてきて、少しづつ掃除が出来る箇所が減っていきます。
ただ私に課せられた使命は誠意見せなので手を止める訳にはいきません。
こうなったら上も下も掃除してやります。
屋根の鉄骨に登ったり、床の隙間に入ってみたり、潜ったり、這い蹲ったりしていました。
もう羞恥心とか全くなくなっていましたから。
顔なんてぐちゃぐちゃで汚いですし。
ちなみに隙間に入った時に出ていた釘で背中に傷を負い、剣士の恥を背負いました。笑
一緒に掃除をしている人たちも一生懸命していますが、パフォーマンス力が足りません。
私の考察する今回の目標は「誠意を見せる」なので、普通のことをしても何の価値も無いと思っていました。
掃除するのは当たり前です。
私はパフォーマンスに全振りしました。
「あんな所掃除してるの?!」
「休憩無しで、そんなに頑張るの?!」
「自分も疲れているのに、人に気遣うの?!」
「誰よりも汚れているけど大丈夫なの?!」
こんな言葉が飛び交います。
しかも来ているお客さんは、全て会社の大事なポストの人です。
全員が「あの子は誰なの?」と聞きます。
バイタリティ溢れる、真面目に仕事に取り組む女性。
仕事とは関係ない所で、ありがたい評価を頂きました。
私が本気を出してしまったせいで、他の男性達の評価が下がったのは申し訳ないが、致し方ないです。笑
仕事では勝てないですが、掃除では勝てます。
出来ることは少ないですが、出来ることが無いわけではないです。
メイクが崩れても、ネイルがダメになっても、髪が痛んでも、今出来ることをしないのは、私のポリシーに反します。
私は何事も100点以上を叩き出したいと思っています。
人からの自分の評価を塗り替えてやろうと思って生きています。
私には100点なんかじゃ足りないです!
100点を目指すから疲れて、この後大変な事態を巻き起こすので、少し失速していきたいとは思ってはいますが。笑
最終的には、お客さんが私の所に来てそれ以上頑張らなくて良いから座って休んでと言われるようになりました。
もちろん休まないですが!
私の目標は達成できたと思います。
会社としての誠意見せで評価が下がらなけれな良いと思って行動を起こしましたが、思わぬ産物で自分の評価が上がりました。
掃除が終わって、別の現場で会う方々に声を掛けられるようになりました。
会ったことが無い人からもです。
有名人になりました。笑
一生懸命って人を通じて、どんどん広がっていくものなんだと思います。
仕事が出来なくても、何でも真剣に頑張っていれば伝わります。
ただ真剣に頑張るのではなく、意味を持って頑張ってみてください。
がむしゃらはダメです。
自分に今求めらていることを頑張ることが大事です。
この状況になったら会社としても、私の価値を上げざるを得ません。
対会社としての真意が問われますから。
外堀が「この子は大切にした方が良い」って固めてくれたんです。
本当に有難い話です。
いつも周りに助けられています。
大変だったけど、頑張って良かったなって今でも思います。
自分のポテンシャルが見えたような気がしました。
そんな風には思わない!
この事故が起こった時に、人ってこういう時に本性が出るんだなと思いました。
いつも優しそうな顔していても、ずっと事故を起こした人の悪口を言う。
どの仕事も余裕な顔でこなしているのに、事故を目の前にすると怖気づいて何も出来ない。
適当な感じで緩く仕事をしているのに、ピンチの時は率先して動いてくれる。
常にやる気なく文句ばかり言うのに、当事者に優しい言葉をかけている。
人は表に出ている顔と違う顔が存在することを知りました。
大きな事故でしたが、人を見極めることは出来たと思います。
パワハラ上司は、事故の愚痴と、私が1週間いなくて全部代わりに仕事をしてあげたことばかり言っていたので、所詮その程度の人間です。笑
この事故の掃除をして文句は1つも無かったです。
強いて言えば、コンビニパンツだけです。笑
むしろ私を仲間に入れてくれた、大切な事故です。
事故を起こした張本人は嫌な思い出ですが、私は感謝しています。
つまりこういうこと!
性別を生かす
誠意を見せるのに普通のことをしても何の価値も無い
今出来ることをする
真剣に頑張っていっれば伝わる
自分に今求めらていることを頑張る
人はピンチの時に本性が出る
次回は遂にパワハラ上司が会社からいなくなります!
そして私は激務の世界に飛び込んで行きます。
気合入れて仕事に取り組む姿勢を示すのは…金髪にイメチェンです!笑