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30 楽しくなかった遠足


上司のお子さんが発達障害で、林間学校に行くにあたりトイレの場所など聞けないと思い、事前に予定コースを家族で回ったことがあるという話を聞いた。


この行動が正解か不正解かは、私にはわからない。

でも上司もお子さんも、物凄く学校・先生・友達に気を使っているんだなって思った。



発達障害に関わる話なので、嫌な気持ちになる人もいるかもしれないですが、すみません。

少しでも可能性があるなら、見ない方が心穏やかに今日が過ごせると思います。




小学校に縦割り班ってありませんでしたか?

1年生~6年生までのグループのやつ。


私の小学校では、縦割り班は6年間変わらず、卒業する6年生と入学して来た1年生しかメンバーチェンジが無い。

つまり、1学年違いの人達とは5年間は行事を共に過ごすことになる。



私の1学年上の男子は重度の発達障害だった。

当時はそんな言葉は無かったな。


話が通じないし、暴れるし、集団行動が出来ない。

癇癪起こして学校のテレビをぶん投げて壊したり、非常ベルを押して大騒ぎになったこともあった。


そんな彼と私は5年間縦割り班が一緒だった。



縦割り班で遠足に行くことが年に1度ある。

目的地は上野動物園で、スタンプラリーをしたりクイズにをしたりしながら交流を深める行事だ。


私は5年間、上野動物園を楽しんだことが無い。

スタンプを押せたことも無いし、クイズに挑んだことも無い。

いつも彼が逸れてしまって、迷子探しで1日が終わっていた。

5回も行っているのに、何の動物がいるのかも知らない。


この遠足が大嫌いだった。

お弁当だっていつも食べる時間が無い。

何1つ楽しいことがなかった。



遠足の帰りに、クラスメイトが楽しそうに今日の出来事を話しているのが羨ましかった。


私の思い出は、爬虫類館で彼を発見したことくらいだ。

だいたいここにいることも覚えた。

しかし、そこから動いてくれなくて最後までそこで終わる。


無理矢理動かそうとすると奇声を発して、暴れる。

小学生にだって恥ずかしいという気持ちはあるので、他の来園者の目が気になる。


班の人は誰一人文句も言わず、いつも一生懸命探して、爬虫類館に最後まで付き合ったていた。

私は不満しかない。

動物は苦手だけど、そういう問題ではない。



私が5年生の時に1度だけ先生に頼んだことがある。

「みんなと同じように遠足が出来ないので、どの先生でも良いから班に引率して欲しい。」

変な意見では無いと思う。

至極真っ当。



今までは彼よりも年上の人がいたが、今回は彼が最年長。

ということは実質的に私が最年長の役割をしないといけない。

私には荷が重い。

どいつもこいつも面倒見るなんて不可能だ。




「先生たちは忙しくて引率出来ないから、〇〇さんはしっかりしているから大丈夫!」と言われた。

まじで、この先生をぶち殺してやろうかと思った。


「〇〇さんが、〇〇くんを引っ張っていければ、ちゃんと遠足出来るから!」だってさ。笑


小5のポテンシャル過信しすぎだろ。

そもそも信頼されることが嬉しいタイプでは無い。

1度で良いから、私はパンダが見てみたいんだ。



そして当日は案の定、例年通り彼の捜索と爬虫類館で終わった。

結局、その年も糞つまらない遠足だった。



「ねっ!遠足楽しかったでしょ?みんなで仲良く頑張りました!」

先生は声を掛けて来た。

こいつ頭沸いてんのかよ。って思った。


毎年、薄暗い爬虫類館にずっといることの何が楽しいのか言ってみろ。

その時の私の戦闘能力はフリーザをはるかに超えている自信があった。

あいつ先生辞めちまえ。って心から思った。




そして自分が6年生になり、遂に私は初めて縦割り班を楽しめる時が来た。

…と思っていた。


新たに加入した1年生は、また発達障害の入学前から有名な超問題児だった。



私は完全にキレた。

職員室に文句を言いに行った。


「去年までずっとあいつと一緒で我慢して来たのに、今年あの子を入れるなんて意味わかんねえから!!!!!ふざけんなよ!!!!!」


私はあと1年だが、他の子達は同じ事を繰り返さなくてはいけなくなる。

この最悪の事態は免れなくてはいけない。



「今までもしっかり出来ていたから信頼しているのよ!」

と先生は笑顔で返して来た。



覚えておけよ。と心の中で怒りが込み上げた。

私はやられたことは100倍にして返す性格なんだ。笑


「遠足の時、引率してくださいね。私は絶対に面倒見ないですよ。迷子になっても探さないし、置いていきます。」



先生達は私の宣言を真に受けなかった。

軽く聞き流されて、私の主張は全く通らなかった。



遠足当日。

やっぱり、1年生の彼は迷子になった。



私はシカトした。

班の年下の女の子たちは、探さなきゃ!って騒いでいたけど、それもシカト。


「探したい人が探せば良いんじゃん?私は動物見て来るから、さよなら~。」



私は班を見捨てて、自由を手にした。

2人の年下の男子は私に付いてきて、3人でスタンプラリーのルールまでも無視して上野動物園を楽しんだ。

端から端まで動物を見た。

初めて上野動物園を満喫した!



後ろめたさなんて微塵も無かった。

私は知っている。

至る所に先生はいて、私達が探している姿を見ていても、いつも助けてくれなかったことを。

「先生!〇〇くんがいなくなった!どうしよう!?」

と言っても「他の班の子が来るから自分は動けない。だから自分達で探して。」って何度も言われているから。

人命よりスタンプかよ。って話。

だから、お前らが動けば良いって思っていた。

先生らしい仕事しろ。

どうせ見えているのだから。



集合場所に行くと、大号泣している私の班の女子達。

1年生の彼は、担任の先生に連れられて集合場所へ戻って来た。



私は呼び出されて無責任だと怒られたが、全く響かなかった。

「無責任なのはどっちですか?私は最初に宣言したし、面倒を見たくなくて押し付けて来たのは先生達でしょ?何で私が怒られなきゃいけないの?これからも私はこうするから、自分達で面倒見れば?」


先生たちは何も言って来なかった。

先生も6年生が説教に何も感じないなんて思わなかったんでしょうね。

さらには完全にキレているから。笑

そう簡単に謝る訳ない。

こっちは腹括って暴走してんだよ!

あと私はお育ちがよろしく無いので、言葉遣いも悪い。

この話も少しお上品な言葉遣いで書かせて頂いております。

本当はもっと汚い言葉で罵っていて、先生泣かせています。笑



それからは私の班には彼の担任の先生がベタ付になった。

遠足以外の縦割り班の行事も、円滑に他の班と相違なく参加することが出来た。

これが正常だと思う。


発達障害だからって、皆と同じ様に行事に参加出来ないなんて可哀想と言う親の気持ちも、先生の気持ちもわからなくは無い。

そういう子たちが、大人がいる時の態度と、子供だけの時の態度が違うことを大人は知らない。

彼らも感情も知性もあるので、ちゃんと相手を選んでいる。

無理矢理一緒にして、皆と同じ様に楽しめなかった子が出て来るのも事実。



中途半端な綺麗事を振りかざしたいのであれば、お前が責任取れって思う。

責任取れないことを、学生なんかに押し付けるなって。

小学生じゃなくても、中学生だって高校生だって嫌だよ。


それで優しい気持ちが養われるなんて絶対無い。

親切心は、無理矢理生み出させることでもない。

普通にこちらにも、自分が楽しみたいっていう気持ちもあるから。


現に私は6歳を切り捨てるという手段を取っていて、優しさの欠片も芽生えなかった。



先生が大変なのはわかるし、発達障害の子への配慮の気持ちの大切さもわかるけど、こっちの気持ちもわかって欲しい。

どの生徒も、学校を楽しむ権利はあるんだ。


私はこういう性格だから、生まれて1度も先生になりたいと思ったことが無い。

確実に向いていないから。


先生になるって、結構な覚悟と気合がいると思う。

でもそれがやりたくて先生になったんでしょ?


そうじゃない。って言うなら、世の中の先生の事甘く見過ぎだし、向いてないから辞めた方が良いよ。

大変だ!って自分で言うやつ、自分の能力不足を認めて欲しい。

周りに迷惑掛かるだけだから。


あの先生はそれから私を敵とみなしていたから、朝礼の時に痰が出て口に入れたまま(汚い。笑)だったのを、私がガム食べてるって騒ぎ出した。

吐け吐けうるさいから、差し出された手に痰吐いてやったら、発狂していた。笑


お前が言ったんじゃん。笑

私は汚いから出せないって言ったからね。



小学生の時が1番ヤバいやつだったのよ、私。笑

クレバーなクレイジーみたいな?笑


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