見出し画像

38 バッティングセンターで空気を悪くする女


デートでバッティングセンター行ったことありますか?


比較的男性のカッコいい部分を見せられる瞬間。

「快音を鳴らしてボールを飛ばす俺を見てくれ!」みたいな。

「俺スポーツ万能なんだぜ!」的な。

女性の8割は打てないと言っても過言ではないから。




私の感覚的には、本気の野球経験者って素人とバッティングセンターに自ら誘っては行かない。笑

「俺、高校まで野球やってたからバッティングセンター行こうぜ!」って聞いたことない。

みんなで行こうぜ~!みたいなノリは大好きだけど、わざわざ異性に見せつけない。



女性に見せつけてる姿…むしろ超カッコ悪くない?笑

ホームラン級の当たりを見せても、私だったらちょっと引く。

こいつ「すごい!」って言われたいんだ。って思う。笑



女性をバッティングセンターに連れて行きたい男は、女性より確実に優位に立てる場所に行って、女性より確実に優位な自分を見せて喜んでいるんだと思っている。

「バッティング教えてあげるよ!」って言われても、その時は喜んで教えてもらう素振り見せるけど、今後の人生で役に立つことなんてほぼ無い。笑

他のこと教えてくれ。笑



バッティングセンターって、基本的には打ちやすいストレートのど真ん中の球が来るんだから、久しぶりでも3球くらいで感覚を取り戻す。

カーブやスローボールを混ぜることが出来る場所もあるが、それは外側で操作が必要な場合のみ。

カーブもスローボールもずっと投げられ続けていれば簡単に打てる球で、入り混ぜるから打つのが難しくなるだけ。

ちなみに速い球も目が慣れてくれば、結構打てる。

もちろんバッティングセンターに限る。



だからバッティングセンターで、楽しいって思うのは外で球種が選べて、バッターボックスに入っている人と戦う気分になれるときだけ。

※とんねるずの貴さんがやっているリアル野球盤を想像して欲しい





女性では珍しい、私は野球経験者。


男子に混ざって少年野球に全振りしていた女子。

今は女子も見かけるけど、私の時は1%以下だったと思う。

地域全体でも2人くらいしか見たこと無かったし、みんなレギュラーでも無く、ベンチで微笑んでいるだけのマスコット。笑


小学校の6年間だけだったけど、皆さんが想像している以上に本気でやっていた自信がある。

低学年の時は毎週バッティングセンターに通って練習していた。

高学年からピッチャーに全振りしたので通うことを辞めたが、DH制度は無いから最低限のバッティングは出来る。




そんな私が、男性とデートでバッティングセンターへ行くとどうなると思います?




タイトル通り、めちゃめちゃ空気が悪くなる。笑




行こうって誘われた時に、ちゃんと私上手いよ?って言った。

その日スカートでヒールだったけど、多分普通に打てるよ?って言った。


何故か笑っている相手。

へ~そうなんだ!って笑っていたけど、内心は所詮女性のバッティングって思ったんだと推測する。




男性の方が先にバッターボックスに入る。

俺が先にやるよ!見てて!って。笑

時速は80km。

小学生かよ!って鼻で笑ってしまうのをグッと堪えて応援する。



…スウィング、汚い。笑

バッドが波打っちゃってっるし、軸がブレブレ。


全然ボールに当たらないし、当たっても内野ゴロ。笑

打球のスピード遅すぎる。




この時点で次に自分が打つの本当に嫌だった。

展開読める。笑


必死になって、私はやりたくないアピールをした。

ただ相手は「大丈夫!打てないなんて普通だから!恥ずかしくないから!俺も久しぶりで全然だったから!」って完全に勘違いしていた。笑



違います。

あなたより格段に良いバッティングするから嫌なんです。

お前と一緒にすんな。笑




心の声はもちろん届かず、私はバッドを握った。

色々面倒になり、本気を出すことにした。笑



「じゃ110kmで!」



80kmなんて遅すぎて打てないし、バッティングセンターは110kmくらいがちょうど良いんだ!

本当は120kmが良かったけど、下手くそな男が彼女にカッコいい所見せようとイキって、空振りしながら「あれ?おかしいな?」って言い続けているんだよ!



ということで、全部吹っ切れた私はスカートにヒールを履いた姿で、颯爽とバッターボックスに入ります。



もちろん快音炸裂です!笑

5年ぶりくらいだったけど、普通に打てる自分にビックリ!笑

途中からホームランの的を狙い始めて純粋に楽しんでいた。



相手がとんでも無い表情をしているのでは無いかと怖かったので、ただ前だけを見て規定数のボールを全て打ち返した。

今、振り返ってはダメだ!と私の細胞が叫んでいた。笑




終了して外に出ると…案の定、地獄みたいな空気。笑


私と一緒に来た男性もそうですが、120kmを打っていたカップル、数人で遊びに来た男子学生、お母さんと来ていた子供たち。


みんなが私の方を見て…引いてた。笑

建物内はまさかの無音。笑



たくさんの人がいる中で、1番良い打球を放っていたのが私。

男らしさを見せようとしていた男性達の輝きが一気に消えたのがわかった。




だから言ったのに。

やりたくないって。



唯一バッティングセンターのお兄さんが私に声を掛けてくれた。

ホームランの記念品を渡しに。笑


もう二度と男性と2人で行かないと誓った秋の日。笑






ちなみに私は運動神経が悪い男性に対して、カッコ悪くてドン引きしてしまう。


その話をトランペットで全国大会に出ていた友達にしたら「私はギターとか急に弾き出して下手だったら無理。カラオケ下手も無理。」と言っていた。



その気持ち全然わからない。笑

音楽全然わからないし、音程とか意味がわからないので、そもそも何が下手がわからない。

楽器は音が出れば良いと思っている。
(音楽好きな人には大変失礼。)




友達は言った。

「それ、私が運動神経悪い人に何も思わないのと一緒。」



なるほどね!

この子が異性とカラオケ行って、相手が音痴だったら地獄の雰囲気になるってことね。




嫌われるかもしれない心配しながら人を誘うの嫌だわ。笑





いいなと思ったら応援しよう!