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【ライターの仕事】とびらを開く~加瀬沼公園プレイパーク

2024年4月22日付河北新報夕刊に、取材記事を書きました。
毎週月曜日に掲載されている、宮城県内の市民団体・NPOの活動を紹介するコーナーです。

ーNPOの輪ー
私たちの周りでは、たくさんの市民団体・NPOが地域課題の解決などを目指して活動しています。「認定NPO法人杜の伝言板ゆるる」と「NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター」が交代で担当し、さまざまな団体の活動や地域課題について伝えていきます。

河北新報ONLINE

加瀬沼公園プレーパーク

宮城県は2023年10月から、加瀬沼公園(利府町)でプレイパークを開催しています。県営の公園としては初めての試みで、2024年3月23日からは「プレイパークエリア」を中心に本格的にプレイパークがスタートしました。
同時にリニューアルした管理棟には、外で遊ぶ子どもを見守りながら休憩することができる多目的スペースやテラスのほか、授乳室、おむつ替えスペースなどが設置されています。
運営は、一般社団法人プレーワーカーズとNPO法人冒険あそび場せんだい・みやぎネットワークが共同で担い、今年度は毎月、日曜の休日と月曜の平日に開催する予定です。

プレーパークとは

子どもが自由に遊ぶことができる遊び場で、子どもがやりたいことを実現できるよう、子どもの遊びを促すプレイリーダーが常駐していることも特長の一つです。
加瀬沼公園のプレイパークエリアの中央には砂遊びや水遊びができる大きな砂場があります。スコップで山を作ったり穴を掘ったり、バケツで水を運んで川を作ったりと、思い思いに遊ぶことができます。周りでは火起こし体験をしたり、ノコギリやカナヅチなど本物の大工道具を使って木工作をしたりなど遊び方は自由自在。
休日は、親子連れ、家族連れが多く、平日は、乳幼児親子、祖父母と孫、保育園のお散歩コースとしての利用もあるようです。
一般社団法人プレーワーカーズの廣川和紀さんは、「最初は、公園でこんなふうに遊ぶことができるんだと驚く来園者が多いですね。でも、子どもたちはすぐ夢中になって楽しそうに遊んでいますし、いっしょに遊ぶ親たちの姿も見られます」と、徐々に利用者の理解も広がり好調な利用状況だと言います。

「プレイパークの良いところは、子どもだけが遊ぶ所ではなく、大人もこどもも、老若男女を問わず、障害があるなしに関わらず、子どもに関わる多世代の人たちが自由に出入りして、遊び場、居場所を作っていける、いわゆる社会の縮図のようなところです」と、同法人代表理事の須永力さん。「安全できれいに管理されている公園も良いですが、禁止事項がなくても健全な運用ができるように、子どもたちや親子、利用者側からの視点で公園の使い方の提案をしていきたいですね」と、利用者の声を集約して、新しい公園のかたちやあり方を示したいと考えています。

自分たちの公園を自分たち作っていく

活動はスタートしたばかりです。今後は、加瀬沼公園周辺の自然を生かした水鳥や植物の生態観察や散策。また、周辺地域の歴史を知る学ぶ企画など。加瀬沼がある利府町や周辺地域を中心に公園を好きになる人が増えれば、公園に愛着を持ち、主体的に公園の運営などに関わる人が増える可能性も見えてきます。
「今は砂場しかないですが、これから徐々に本当に必要なものを加えていきながら、自分たちの公園を自分たちで作るプロセスを見せていきたいです」と意欲的です。プレイパークを基点に、来場者や周辺住民を巻き込みながら、どんなふうに公園が変化し育っていくのか楽しみです。

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私の原稿は、河北の担当記者が校正し、整理部で見出しや写真、キャプションを整えて掲載されています。新聞紙面掲載記事は、河北新報ONLINEからどうぞ。

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(ウチソト編集室ライター葛西淳子)

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