見出し画像

機械学習で採卵卵子個数の予測


こんにちはポチです🐾
今回は『機械学習を用いた卵巣過剰刺激制御による採卵卵子数の予測』といった論文を読みました。
最近はAIの波が培養士業界にも普及してきています。
果たして予想することはできるのか…
読んでくださると嬉しいです☺

下記の論文を参照にしています。

ざっくりと説明

  • 予想は平均約4個の誤差があった

  • 予想で重要視した要素は胞状卵胞、AMH、FSH、ゴナドトロピンの初期投与量だった

  • 単一の施設のデータなので臨床で使うには大規模なデータ収集が必要


論文

Predicting the number of oocytes retrieved from controlled ovarian hyperstimulation with machine learning

Ferrand T, Boulant J, He C, Chambost J, Jacques C, Pena CA, Hickman C, Reignier A, Fréour T. Predicting the number of oocytes retrieved from controlled ovarian hyperstimulation with machine learning. Hum Reprod. 2023 Oct 3;38(10):1918-1926. doi: 10.1093/humrep/dead163. PMID: 37581894; PMCID: PMC10546073.

内容

多くの研究採卵個数の予測モデルが作られている。
しかし、これらの研究の多くは限られたの要素のみを考慮しているという点で限界があります。
そこでいくつかの要素から予測モデルを作成し検討をした研究となります。

研究内容

2009年から2020年
フランスの単一のセンターで実施された11,286サイクルのデータを分析
3 つの予測モデルを作成
①採取された卵母細胞の数を直接予測
②採取された卵母細胞の数を 2 人の臨床医が指定した一連のビンのどれに該当するかを予測
③モデル自体を分析して、予測に最も大きな影響を与えたパラメーターを特定。

結果

採取された卵母細胞の数を直接予測したモデルは平均4.21 個ずれていた。
一人目の臨床医のビンを予測したモデルは 0.73 個、二人目の臨床医のモデルは 0.62 個ずれていた。
モデルはターゲット変数の極端な値 (採卵0個や多く取れた) を過小予測していた。
予測に最も重要度が高い機能は、胞状卵胞数
次に基礎 AMH と FSH 。
基礎TSH、LH、テストステロン値は同様な重要度。
治療ではゴナドトロピンの初期投与量が最も重要度が高かった。

単一センターのデータのため臨床で使うには大規模なトレーニングが必要。

ポチの感想🐶

すいませんm(_ _)m
binsの意味がよくわかりなかったのでビンと訳しました。多分医師の予測した個数だとは思うのですが…

内容に関しては私個人的にも胞状卵胞数、FSH、AMHや刺激方法(ゴナドトロピンの投与量)は採卵個数の参考にしているので機械学習と同じような項目を見てるのを感じました。
チャットGPTを利用してる施設があったり、独自のアプリを作ったりと不妊治療業界もITの力を利用する施設が増えて来た印象はあります。
今後はどの施設でも採卵前に取れる卵子の予想個数が分かるのは、患者さんにも、医療側にもプラスの側面時代が大きいと思いますが、そんな時代は直ぐ側に来てるのかもしれない…と感じました。

読んでくださりありがとうございます。また書きたいと思います

いいなと思ったら応援しよう!