見出し画像

胚盤胞と分割期の移植の累積妊娠率

こんにちはポチです。
今回は日本語にすると「体外受精中の胚盤胞期胚移植と卵割期胚移植の累積生児率:多施設ランダム化比較試験」です。
下記の論文を参照にしてます。

Cumulative live birth rate of a blastocyst versus cleavage stage embryo transfer policy during in vitro fertilisation in women with a good prognosis: multicentre randomised controlled trial

Cornelisse S, Fleischer K, van der Westerlaken L, de Bruin JP, Vergouw C, Koks C, Derhaag J, Visser J, van Echten-Arends J, Slappendel E, Arends B, van der Zanden M, van Dongen A, Brink-van der Vlugt J, de Hundt M, Curfs M, Verhoeve H, Traas-Hofmans M, Wurth Y, Manger P, Pieterse Q, Braat D, van Wely M, Ramos L, Mastenbroek S. Cumulative live birth rate of a blastocyst versus cleavage stage embryo transfer policy during in vitro fertilisation in women with a good prognosis: multicentre randomised controlled trial. BMJ. 2024 Sep 16;386:e080133. doi: 10.1136/bmj-2024-080133. PMID: 39284610; PMCID: PMC11403767.

ポチの感想🐶

今回の結果はざっくりというと累計妊娠率は変わらない、移植回数は胚盤胞のほうが少ないという感じかと思います。
累計では変わらないと言われていますが、この論文も変わらないと言う結果でした。

日本だと保険診療が回数制限なので胚盤胞移植を選ぶクリニックも多いと思いますが、胚盤胞の方が卒業までの移植回数が少ないと言う結果から胚盤胞の方が良さそうだなぁと私は感じました。

しかし、胚盤胞で移植するには胚盤胞まで育てる必要があります。累計が変わらないのは試験した施設が妊娠する卵子をしっかり胚盤胞まで育てた結果だと思います。改めてしっかりと安定した培養ができるようにしないとと感じています。

目的

新鮮胚移植と凍結融解胚移植で累積生児出生率が胚盤胞期胚移植によって改善されるかどうか、分割期胚移植と比較して周産期合併症のリスクが増加するかどうかを評価しています。

方法

  • 多施設ランダム化比較試験。

  • オランダの病院と診療所21か所

  • 2018年8月18日から2021年12月17日。

  • 卵子採取後 2 日目に少なくとも 4 個の胚が残っている 1,202 人

  • 胚盤胞期胚移植 (n=603) と卵割期胚移植 (n=599) のいずれかに無作為に振り分け、 5 日目と 3 日目に胚移植、余剰胚が凍結保存されました。

  • 1 年以内のすべての凍結融解胚移植の結果

結果

  • 累積生児出生率は差がなかった

  • 胚盤胞では新鮮胚移植後の生児出生率が高く、胚移植の平均回数が少なかった

  • 単胎における中等度の早産(32~37週未満)の発生率は、胚盤胞群で高かった

結論

体外受精治療中に少なくとも 4 つの胚が利用可能な女性の場合、胚盤胞期胚移植は分割期胚移植と同様の累積生児率をもたらしました。

読んでくださりありがとうございます✨
また書きたいと思います。